グリーン周りのアプローチを簡単にする方法として、「 アプローチショットのコツ 30ヤード以内のショートアプローチ編 その1 」を以前に紹介しています。
グリーン周りの距離の短いアプローチは、スコアを安定させるためには非常に重要なテクニック。
今回はその打ち方をもっとしっかりとイメージしてもらえるように、追加の説明をさせてもらいます。
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ゴルフ侍、石井一久さんのアプローチショットに注目
皆さんもおそらくご覧になっていると思われるBSジャパンの「 ゴルフ侍、見参! 」、その番組の先日の放送の中でよいシーンがありました。
元プロ野球選手の石井一久さんが侍として登場しましたが、緊張からか実力を出し切れずに残念ながら敗退。
しかしそのプレーの中で、非常に参考になるシーンがありました。
グリーンを外した時のアプローチショットの場面で、肘の使い方がとてもうまかったのです。
その肘の使い方とは、「 アプローチショットのコツ 30ヤード以内のショートアプローチ編 その2 」で紹介した方法と、まさに同じイメージでした。
石井一久さんは左打ちなので、左肘を伸ばしたままバックスイングして、そのままダウンスイングでも左肘を伸ばしたままで、クラブヘッドが大きな円弧を描くようにして、緩い入射角からフェースにうまくボールを乗せてコントロールしていました。
本人がアプローチは得意と言うだけあって、参考にすべきシンプルな打ち方でした。
勿論この打ち方は、右打ちの人は右肘を伸ばしたまま、と言うことです。
この肘の使い方のどこがよい点なのかをもう一度説明すると、アドレス時のフェース面を変えずにスイングすることが出来ることです。
この肘の動きを何も意識しないと、バックスイングで右肘を曲げて、ダウンスイングで右肘を伸ばすという一連の動きの中で、フェース面がアドレスの状態に戻って来ない現象を起こしやすいのです。
もちろんゴルフスイングというものは、スイング中に右肘を「 曲げて ➔ 伸ばす 」動きをしても、正確にフェース面をコントロールしなければならないのですが、もし右肘の「 曲げ ➔ 伸ばし 」をしなければ、ほぼフェース面を狂わす作用が起きないことも事実。
それならば距離の短いアプローチの場合は、バックスイングの動きが小さいので、右肘を伸ばしたままスイングすることも可能。
そこで極力右肘を曲げないようなバックスイングを意識すれば、フェース面を安定してコントロールすることが出来るのです。
グリーン周りのアプローチでミスをする理由
グリーン周りの距離の短いアプローチを苦手にしている人の共通点は、バックスイングですぐに右肘を曲げたり、コックを使うことで、本人が思っているスイング軌道よりも、クラブヘッドが上方に外れてしまうことです。
当然フェース面は、大きく「 よそ見 」するようにスイングプレーン上から外れてしまうので、インパクトまでには元に戻さなければなりません。
しかし残念ながら本人は、フェース面が「 よそ見 」している事実に気づいていないので、そのままインパクトすれば当然ミスショットになるわけです。
そこで右肘を伸ばしたままのバックスイングが出来るなら、スイングプレーン上をクラブヘッドが動き、フェース面も変化しづらいので、インパクトでの再現性は飛躍的に高まるでしょう。
番組内では、そのアプローチの仕方が分かるシーンは一瞬でしたが、石井一久さんはアプローチ以外のフルショットでも、左肘 ( 左打ちなので ) の使い方がとてもうまかった印象です。
勿論フルショットでは左肘を曲げ伸ばしする動きがありますが、その動きの中でもフェース面を狂わさないような左肘の使い方がうまく出来ていました。
このような肘とフェース面のコントロールの関係性については、プロゴルファーやプロコーチからのレッスンには登場することがないので、おそらく石井一久さんはトップアスリートとしての感性によって、独自に身につけたものと思われます。
それでは再度確認します。
距離の短いアプローチでは「 右肘を伸ばしたまま 」を意識してスイング ( 右打ちの人 )。
スイングの振り幅が小さいので、ストロークというイメージでもよいと思います。
フルショットでは「 フェース面を狂わさないような右肘の動き 」を自分なりに研究してスイング作り。
この2点が、グリーン周りのアプローチを簡単にするための欠かせないポイントです。
ただし右肘を無理やり伸ばそうとして、ガチガチに力んでしまうのはNGです。
あくまでも、右肘をすぐに曲げてしまわないような意識づけが大事なので、その点は誤解しないで下さい。
またその動き方を助けるコツを、「 左肩甲骨を回せばゴルフが楽になる! その理由とは? 」で説明しているので、そちらもご覧下さい。