
今回は、多くの人が苦手としている3番ウッドがうまく打てるようになるシャフトの選び方について説明します。
あの難しかった3番ウッドが、打ち方を変えずに簡単に打てるようになるのなら、試してみる価値があると思います。
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3番ウッドが難しかった理由は、シャフト選択に問題があった!
これまでこのブログでは、「 3番ウッドは必要ない 」というスタンスで進めてきました。
地面から打つクラブの中で最もシャフトが長いクラブなので、当然ミスショットの確率が高く、それでいて飛距離も5番ウッドとあまり変わらなければ、「 わざわざそんな難しいクラブをバックに入れる必要はない 」と考えていたからです。
僕の奥さんも3番ウッドは上手く打てないどころか、最も苦手なクラブとして、これまではバックに入れることはありませんでした。
ところが偶然にとても打ちやすい3番ウッドに出会ったことで、その考えは変わったのです。
その3番ウッドに装着されていたシャフトはなんとディアマナ カイリ 70 Xという超ハードスペックで、おそらく一般のアマチュアゴルファーが試す機会すらないハードなシャフト。
ところがその超ハードスペックシャフトを打ってみたら、実はハードなシャフトの方が打ちやすく、飛距離性能も高かったという新事実が発覚。
このような経緯から、3番ウッドが難しかった本当の理由と、3番ウッドがうまく打てるシャフトの選び方が分かってきたので、その詳細を報告したいと思います。
3番ウッドが打てるようになるシャフトの選び方を紹介
苦手だったフェアウェイウッドを【 遂に打ちやすいフェアウェイウッドを発見!! 】で克服してから、その後にもっと打ちやすいシャフトを求めて【 皆さんのシャフトは大丈夫!? 】などで研究を続けていました。
その過程で分かってきたのは、「 フェアウェイウッドのシャフトは、もっと重くて硬いほうが打ちやすい 」ということです。
この点については僕の奥さんだけでなく、非力な友人の女性や、フェアウェイウッドが全く打てなかった友人の男性で試しても同じ現象でした。
そしてその考えは3番ウッドにも当てはまり、一般的なスペックのシャフトが装着されている3番ウッドでは苦手どころが、打てるイメージすらわかない状態だったのに、そのシャフトを大幅に重く、そして硬くしてみると、皆がいきなり打てるようになるという大きな変化が現れたのです。
僕の奥さんの場合はそのシャフトが、ディアマナ カイリ 70 Xという、まるで男子プロが使うような超ハードスペックでした。
■ ディアマナ カイリ 70 Xにたどりつくまでの過程
打ちやすいフェアウェイウッドとして見つけたコブラ エアロジェット LS 5番ウッドをもっと打ちやすくするために、純正シャフトのツアーAD for コブラ S ➡ツアーAD RC F-75 S ➡ ディアマナ S-73 S ➡ アッタス EE 65 S ➡ アッタス MB-FW 65 S ➡ ツアーAD PT 6 Sという具合に、我が家の手持ちのシャフトを次々とコブラ用スリーブを装着してテストを重ねていましたが、「 まだあと一歩何かが足りない 」という感覚がありました。
その時点でシャフトのフィーリングだけなら、我が家が所有しているロイヤルコレクション BBD V7 ツアー 4番ウッドに装着されているディアマナ サンプ 65 Sが総合的に優れていたのですが、僕の奥さんによれば、それよりももう少し重くて硬いほうがよいとのこと。
そこでもう少し重くて硬いディアマナ サンプ 65 Xを第1候補として、そのシャフトが装着されている安価な中古クラブを探していましたが、なかなか見つからなかったところ、偶然に近所の中古ショップで見つけたのが、ディアマナ カイリ 70 Xが装着されていたヤマハ インプレス X V 3番ウッドでした。
ディアマナ サンプ 65 Xはシャフト重量70gでトルク3.5、一方のディアマナ カイリ 70 Xはシャフト重量71gでトルク2.8で、どちらも中元調子。
このシャフトのスペックなら、コブラ エアロジェッ トLS用にもマッチしそうだし、もしかしたらこの3番ウッドもうまく打てそうなイメージが湧いてきました。
この中古ショップは閉店セールで激安だったので、さっそく店内で試打をしたところ、驚きの打ちやすさで即購入!!
このクラブのヘッドは2011年モデル、シャフトは2008年モデルという大昔のモデル同士の組み合わせなのに、計測器上では飛距離性能も弾道の高さも十分であり、ティアップだけでなくマットからでもとても打ちやすかったのです。
■ 試打インプレッション
写真①
左のヘッドがヤマハ インプレス X Vの3番ウッドですが、ヘッド体積は175ccと一般的な数値なのに、見た目は5番ウッドのようにコンパクトなのでその点も好印象。
練習場で打ってみると、ティアップでは店内の試打席と同じフィーリングで、とてもよい具合にシャフトとヘッドの「 ハジキ感 」があり、シャフトの重さや硬さは全く気になりません。
このヘッドは「 フリック オフ ツイン 」と呼ばれる、トゥ側とヒール側にブレードがある特徴的なソール形状ですが、練習場のマットから打つ場合は、それほど効果を感じることはありませんが、かと言ってデメリットも感じません。
ただとても楽に、そして自然なフィーリングで、クラブヘッドがボールに向かって加速しながら下りてくれる不思議な感覚がありました。
この点はまさにこの超ハードシャフトがもたらす好影響で、その重さと硬さによってクラブヘッドに落下エネルギーが揺らぐことなく自然に加わり、打つ人が無理してクラブヘッドを下ろすとか、加速させようという意識は不要。
このクラブの好フィーリングと比較すると、一般的な50g台のシャフトが装着されている3番ウッドは、まるで空中に浮遊し続けようとするクラブヘッドを、ボールに向かうように必死にコントロールしなければいけないフィーリングになります。
さらに実際にコースで使用してみると、この重くて硬いシャフトの効果をもっと感じることができて、確実に5番ウッドを凌ぐ、驚きの飛距離を実現できたのです。
シャフトの威力だけでなく、このヘッド形状もライに対してとてもよく馴染んでくれて、飛距離性能だけでなく方向性も抜群。
…ということで、まさかの3番ウッドがバックに入ることになりました。
皆さんも自覚していると思いますが、長い距離を打ちたいクラブほど、練習場よりもコースの方がついつい力んで、「 マン振り 」状態になると思います。
多くのアマチュアゴルファーの場合、3番ウッドは打ちたい距離をコントロールするというよりも、できるだけ遠くまで飛ばしたいクラブのはず。
そんなアマチュア心理で「 マン振り 」したとしても、このように重くて硬いシャフトならば、けして振り遅れることなく、暴れることもなく、しっかりとボールをヒットすることができるのです。
つまりセカンドショットの場合は、長い距離を打ちたいクラブの方がハードなシャフトを選ぶべきだったということ。
ちなみにこのクラブのシャフトの振動数は281cpmと、近年の常識から言えばかなりの硬さですが、それなのに女性でも問題なく振れます。
ところが一般的な3番ウッドの場合は、ドライバーと同程度のシャフトスペックで、それもかなり軽くて柔らかめばかりなので、思いっきり振れば振るほどそのコントロールは難しくなっています。
さらにコース上の風の影響も加わるので、軽くて柔らかいシャフトは、かなり打つ人の技術力とコントロール力が必要になるわけです。
つまり世の中の3番ウッドは、単純に軽すぎて柔らかすぎるから難しかった!
■ 5番ウッドも、もっと重くて硬いシャフトで大丈夫だったが、7番ウッドは…!?
この3番ウッドは、本来は5番ウッド用のシャフト目当てで購入しましたが、あまりにも素晴らしかったのでそのまま使用することになりました。
そこで偶然にも同じショップにディアマナ カイリ 70 Xが装着されている別ブランドの3番ウッドがあったので、そちらも購入して、そのシャフトをコブラ エアロジェット LS 5番ウッド用に用意したところ、こちらの組み合わせもバッチリで、5番ウッドと3番ウッドは同じシャフトになりました。
僕の奥さんの場合、5番ウッドを打つ場合も3番ウッドのように目一杯振る場合が多いので、シャフト長だけ5番ウッドに合わせるだけでバッチリでした。
写真②
写真③
ただし7番ウッド用には、このシャフトでは硬すぎるように感じました。
その理由は、7番ウッドはピンまでの距離をコントロールする必要があり、多少の傾斜地や悪いライから打つ場面もあるので、3番ウッドや5番ウッドのように目一杯で振ることはないからです。
しかし軽いシャフトはやはり打ちづらいので、以前に5番ウッドで使用していたディアマナ S-73 Sを7番ウッドに装着してみると、とてもよいフィーリングに仕上がりました。
ディアマナ S-73 Sは、シャフト重量69gでトルク3.0、振動数283cpmなのですが、ディアマナ カイリ 70 Xよりも少し柔らかくて粘るフィーリングなので、「 マン振りしない 」用途に対してちょうどよい具合にマッチするようです。
今回のまとめ
一般的なクラブセッティングの流れは、例えばドライバーが50g台のSだとしたら、 3番ウッドが50~60g台のSかSR ➡ 5番ウッドが60g台のS ➡ 7番ウッドが70g台のSかX、というように、短いクラブになるほど重く、そして硬くなるようなスペックの階段を作ることが当たり前のようになっていますが、はたしてその考え方はアマチュアゴルファーにも当てはまるのでしょうか?
プロの場合は、各クラブの打ちたい飛距離が明確なので、「 マン振り 」というよりも、パワー感もメンタルもコントロールされたスイングになるので、そのようなスペックの階段が当てはまるのかもしれません。
しかしアマチュアゴルファーの場合、ドライバーや3番ウッドと5番ウッドはとにかく遠くに飛ばしたいという心理を抑えられず、コースの方が練習場よりも「 目一杯振ってしまう 」現象が起きてアンダースペック症状になる場合が多いので、予めその心理状態を想定したハードスペックでも大丈夫なのです。
それに対して短いクラブでは、誰もが打ちたい距離を意識してスイングのパワー感をコントロールしているので、逆に少し軽かったり、柔らかいシャフトでも問題はないという、スペックの階段の逆転現象が皆さんにも起こっているはずなのです。
そんな自分の心理状態を理解して、飛ばしたい欲求を抑えられないのであれば、今までよりも大幅にハードスペックなシャフトを試してみてはいかがでしようか!?。