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ハンドファーストでダウンブローはもはや古い! ハンドジャストのインパクトで現代のクラブ特性を生かそう その1

time 2017/03/14

ハンドファーストでダウンブローはもはや古い! ハンドジャストのインパクトで現代のクラブ特性を生かそう その1

ハンドファーストでダウンブローのインパクト。

主にアイアンショットにおけるゴルフ上級者の必須条件とされている表現です。

多くのアマチュアゴルファーが目指している形でもあります。

しかし残念ながらこのゴルフ理論は、現代のゴルフクラブにマッチしているとは言えません。

今回は、アイアンショットの打ち方について考えてみましょう。。

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世界のゴルフ理論は変化している

世界のゴルフの流れは変わり、松山英樹選手をはじめ海外のトッププロたちは、ハンドジャストレベルブローというインパクトの形が主流になっています。

正確に表現すれば、彼らのインパクトはまさにアドレスの再現と言える状態で、腰の向きと身体の向きがほぼ正面を向いた状態で、インパクト時のグリップ位置も身体の中心。

正面から見ると、シャフトの角度がほぼ垂直でインパクトを迎えています。

ハンドファーストになっていたとしても、こぶしひとつ分程度。

ボールをつぶすように上からクラブヘッドを入れるのではなく、緩やかな入射角でロフト通りにボールをとらえるようにインパクトをしています。

緩やかな入射角でボールをとらえて、インパクトのタイミングに合わせて右ひじが伸びることでボールの先のターフが薄く取れます。

この動きをすることで、クラブヘッドの大きな回転運動の中でインパクトゾーンが長く取れるので、ボールに正確にパワーが伝わります。

そしてこのような打ち方は、ハンドファーストとダウンブローを意識していたのでは、このような形を作ることができません。

その点を説明します。

 

道具の進化で打ち方が変わった

世界のトッププロがこのような打ち方になった理由は、ズバリ道具の進化です。

クラブとボールの進化によって、ボールがより高く上がるようになり、その高さからの落下によってボールをグリーン上に止めることが可能になりました。

以前はそこまでボールが上がらなかったので、ボールをつぶすように上から打ち込んで、無理やりスピン量を増やしてボールを止めていました。

そのために必要とされた打ち方が、ハンドファーストでダウンブローだったのです。

ところが道具が進化したことによって、ハンドファーストのダウンブローでボールをとらえると、スピン量が多くなりすぎて、バックスピンの量をコントロールすることが難しくなりました。

また、バックスピンが効かないような硬いグリーンでは、スピン量が多いボールほどボールの勢いが増して大きく跳ね上がってしまうので、どちらにしてもコントロールが難しくなります。

それならば、高いボールと適度なスピン量によって、「 ふわり 」とボールを落下させて止めてしまう、という狙いが現在の世界のトッププロ。

まるでパラシュートで落下するようにソフトにグリーン上に着地するボールです。

名付けるならば「 パラシュートボール 」。

このようなボールの性質なら、柔らかいグリーンでも硬いグリーンでも「 ポーンポン 」と2バウンド程度で止まるので、ピンをデッドに狙いやすくなります。

その点において、残念ながら多くの日本のプロゴルファーは、いまだにバックスピンを頼りにした打ち方をしています。

そのため、柔らかいグリーンではボールが戻りすぎ、硬いグリーンでは跳ね上がって止まらずにグリーンオーバー、という事態に苦しむことになります。

 

この違いが世界との差

リオデジャネイロオリンピックでゴルフが復活して盛り上がりましたが、そこで日本人選手とその他の外国人選手とでは、セカンドショットのインパクトに明らかな違いがあったことに気づかれましたか?

オリンピックは各国のプロゴルファーのスイングと打ち方を、直接比較することが出来たよい機会でした。

そこで明らかだったのが、セカンドショットの時に日本代表の片山晋呉選手、池田勇太選手、大山志保選手の3人が、最もハンドファーストの度合いが強く、ボールをつぶすようにインパクトしていたことです。

クラブヘッドを鋭角に入れて、スピン量でボールを止める打ち方です。

ところが他国の選手は、ほぼ全員がハンドジャストのインパクトでクラブヘッドを緩やかな角度で入れて、高いボールで「 ふわり 」とグリーンに落として止めていました。

日本代表の中でも野村敏京選手だけはアメリカツアーの選手であり、韓国でゴルフを学んでいるので、他国の選手と同じような打ち方をしていました。

片山晋呉選手は日本ツアーの中においては、それほどボールをつぶすタイプではないように見えていましたが、他国の選手と比較するとしっかりとつぶして打っていました。

つまり、もはやハンドファーストでダウンブローのインパクトに固執しているのは、日本だけなのです。

他国の選手は、たとえハンドファーストでダウンブローという感覚を持っていたとしても、その度合いが少なく、日本人選手よりもインパクトのグリップ位置は握りこぶし一つ分ほど真ん中寄りで、ヘッドの入射角も10°位は緩い角度でインパクトしています。

これからのテレビ観戦の際は、外国人選手のインパクト時のグリップ位置とクラブヘッドの入射角に注目してご覧下さい。

外国人選手はヘッドスピードが速い選手が多いので、「 ドカーン 」と鋭角にクラブヘッドが入っているように錯覚しますが、よく見ると意外なほどに緩やかな角度で入っています。

 

ここまではプロゴルファーのインパクトに関する世界の状況を説明してきました。

引き続き【 その2  】で、アマチュアゴルファーがインパクトに対してどのように臨むべきなのかについて説明します。

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