ゴルフ初心者だった友人が、順調にスコアアップを続け、遂に「 夢の80切り 」までもクリアしました!
次々と壁を打ち破れる秘訣は、レベルに応じて必要な課題だけを本人に提示し、その課題を確実に克服していくことでした。
今回も新たな課題に取り組んだ効果がすぐに表れたので、その詳細を報告します。
sponsored link
シンプルで、正しい理論こそが上達の早道!
56歳でゴルフを始めた友人が、58歳で遂に「 夢の80切り 」を達成しました。
この年齢で、このスピード感で進化を続けられることは、素晴らしい成果だと思います。
この友人が順調に成長してきた過程は、これまでに3回報告しているので、まずはそちらを先にご確認下さい。
【 初心者から僅か1年5ヶ月でベストスコア86を達成!! 】
このように順調に進化し続ける友人に対し、「 夢の80切り 」に向けて3つの課題を設定していましたが、その3つの課題全てを確実に改善できたことで、見事に77という素晴らしいスコアをマークすることができたのです。
80切りに効果的だった、3つの課題とその対策方法とは!?
【 初心者から2年2ヶ月でベストスコア81に到達!! 】では、この友人が80切りを達成するための課題として、3点挙げていました。
1⃣ スイングの改善
2⃣ クラブの改善
3⃣ 年齢との戦い
もちろん他にも課題は山積みなのですが、しかしこの友人が80を切るためには、そんなに完璧を目指す必要はありません。
具体的にスコアを短縮できる根拠があれば、最低限必要なその課題の克服だけでも十分なのです。
そこで今回は、81をマークしてからの4か月の期間で、しっかりと改善できた内容を説明します。
1⃣ スイングの改善
僕の目から見れば、この友人のスイングの問題点は、「 ほぼ全て 」と言えるくらい山積みなのですが、その不十分なスイングだとしても、正しいインパクトの考え方と、自分のイメージ通りにボールをコントロールすることができていれば、ゴルフというスポーツは簡単にスコアに結びつきます。
そして、そこそこのスイングレベルになっていれば、あとは本人に合ったクラブを用意してあげれば、もっと簡単にスコアに結びつきます。
ところが巷のスイング理論は、気にしなくてもよい細かい指摘ばかりなので、その細かさが皆さんのスイングを複雑にしています。
クラブセッティングも、合う人が少ないようなスペックが標準仕様として販売されています。
そんなゴルフ界の迷路にハマらないように、この友人をうまく導けたのので、77というスコアまでたどり着くことができました。
さてそこで今回改善した友人のスイングの問題点はただ一つ、「 ハンドファーストにしない 」ということです。
この友人にはこれまでにも、「 ハンドファーストにしないこと 」を徹底していましたが、それでもハンドファーストすぎるクセは残っていて、スイング中に身体が少しでも左に流れると、「 ハンドファース 」が引き起こす問題点がすぐに現れます。
その現象をしっかりと抑えられないと、カット軌道のインパクト、またはフェースが開くインパクトの原因になってしまい、逆にこの点さえ抑えられれば、飛躍的にインパクトの精度が向上します。
そこでこの問題点を短期間に、そしてしっかりと改善するために、「 ハンドレイトでインパクトする 」という練習を行いました。
どのクラブもボールの位置はスタンスの中央にセットして、インパクトの時のグリップ位置が右足の太腿の前になるくらい、かなりハンドレイトになるインパクトをイメージして、ボールを打ってもらいました。
でも本人は根本的なハンドファースト癖があるので、ここまで極端にイメージしても、ようやく「 ハンドジャストのインパクト 」になるのが精一杯です。
しかし本当の狙いは「 ハンドジャストのインパクト 」なので、結果的にはこれでOK。
「 ハンドジャストインパクト 」とは、このブログで勝手に作った表現で、ボールをインパクトする時に、正面から見るとシャフトが垂直になるインパクト、ということです。
この「 ハンドジャストインパクト 」ができるようになると、カット軌道やフェース面が開いたインパクトは激減するので、ドライバーだけでなく、各クラブのインパクト精度がかなり向上します。
この改善方法は、とてもうまい具合に、そして短期間でマスターすることができました。
つまり、ただ単純にハンドファーストを抑えるよりも、ハンドレイトまで極端にイメージした方が、理想的なインパクトに近づけたのです。
2⃣ クラブの改善
クラブに関しては、ドライバーの変更を行いました。
少し前にこの友人にラウンドレッスンをした時に、あまりにもドライバーが飛ばずに、そして右方向にボールが滑っていたので、その対策としてドライバーを変更することを勧めました。
この友人のドライバーは、【 ピンG425 MAX + 純正シャフトを独自にチューニング!! 】で紹介していた物ですが、標準仕様よりもかなり打ちやすく改善してあり、練習場では素晴らしいボールを連発できるのですが、いざコースに出ると、本人の無駄な力みを押えられず、フィニッシュでは大きく身体が動く状態でしか打つことができません。
常にこの写真のようなフィニッシュなので、当然練習場よりもインパクトではフェース面が開きやすく、ボールが右方向に滑ることになるわけです。
夏用として気温の高い時期には、シャフトをベンタス ブラック 6 Sに変更していますが、症状は全く一緒。
しかし本人のこのスイングの問題、クセ自体は当面直りそうもないないので、せめて1⃣で説明したスイングの改善を施して、そこに加えて、もっとボールが右に滑りづらいドライバーを用意して対処することにしました。
そもそもピン G425 MAXのような、大型ヘッドで慣性モーメントが大きすぎるドライバーは、スイング中にフェース面が少しでも開く動きが出てしまうと、そのフェース面のズレは、インパクトまでにはもう修正不可能です。
そして高剛性のボディ構造で、目一杯に高初速を狙っているので、その代償としてボールがとても滑りやすくなります。
つまり本人の問題点を補うためには、もっとスイング中に修正が効きやすい、フェース面にボールが乗りやすいドライバーに変更することが効果的なのです。
そこで僕が選んだのは、【 理想のドライバーが遂に完成!! その2 】で紹介した、バルド コンペティツィオーネ 568 420 + クロカゲ XD60です。
ヘッド性能が高く、フェース面は滑りづらく、 操作性の高い420ccの小型ヘッドなのにディープな形状。
この友人は上下の打点のズレが目立つので、ディープな小型ヘッドは最適だと思いました。
幸いにも我が家はちょうどこの時期に、ヨネックス イーゾン GT425を入手して、圧倒的な飛距離性能を手に入れていたので、バルド コンペティツィオーネ 568 420は、友人用にセッティングし直して譲り渡すことにしました。
シャフトは友人のスイングの特徴を考えると、クロカゲ XD60よりも、スピーダー 569 エボリューション ⅣのXフレックスが合いそうなので、我が家がストックしていたそのシャフトにリシャフトしました。
その結果、このドライバー変更と、「 ハンドジャストインパクト 」が見事にマッチして、練習場はもちろん、問題だったコースでも、右に滑らず捕まったボールを連発できるようになり、平均飛距離は20ヤードも伸びて、数ラウンドしてもOBが一発も出ないという、本人にとっては奇跡的なドライバーが出来上がったのです。
3⃣ 年齢との戦い
50~60歳代の人は誰もが感じていると思いますが、体調、体質の変化と、健康不安が襲ってくる頃です。
この友人も、出張の多さやラウンド機会の増加によって、食生活の乱れと体調管理が疎かになり、4か月前は身体的な問題が各所に出始めていました。
この友人の場合、遅い年齢でゴルフを始めて、上達して楽しくなってきた頃に、身体的問題でそのラウンドに制限がかかる事態になってしまうのはあまりにも悲しい事です。
そこでこの友人は、この4か月で食生活の改善と体調管理に取り組み、しっかりと健康不安を抑えることができました。
今回のまとめ
この友人の2年6か月で77という進化は、その年齢を考えても素晴らしいものですね。
しかもこの友人の場合は、ホームコースを持たず、10か所くらいのコースをランダムにラウンドしているので、けしてスコアを出しやすい環境ではありません。
しかしこれまでに説明してきたように、本人には必要のない理論から遠ざけるように徹底し、スイングの注意点と改善点を最小限にとどめて、その時に必要な技術の習得を進めることで、結果的には最短のルートを歩めたと思います。
そしてあえてクラブの変更も最小限にして、その代わりに、その都度、各クラブに鉛の調整を行って、本人のスイングにピッタリと合わせてきましたが、その内容は、【 鉛の貼り方 】をご覧ください。
最初はどのクラブでもボールに当たらず、ゴルフ嫌いだった友人でもこのような進化が可能なので、正しい方法で練習を重ね、もっとクラブを自分にピッタリと合わせることができれば、皆さんも同様な成果をつかめるはずです。
ちなみに、僕がこれまでに直接アドバイスしている友人は15名にも満たず、その中でも定期的にアドバイスできているのは、8名ほどです。
それでもすでに4名が80切りを達成しているということは、このブログの内容の効果を証明できているのではないでしょうか。
今後はもっと読者の皆さんのお役に立てるように、このブログを進めていきたいと思います。