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グリーン周りの左足下がりのアプローチ! このピンチから簡単に脱出するためには…!?

time 2018/08/15

グリーン周りの左足下がりのアプローチ! このピンチから簡単に脱出するためには…!?

グリーン周りのアプローチショットは、どうしても難しい場面が多くなりますが、その中でも最も難しいと思われる場面が、左足下がりの傾斜からのアプローチではないでしょうか?

多少の傾斜ならまだしも、グリーン周りにはかなり急な傾斜が多くありますね。

そこで今回は、グリーン周りの左足下がりのアプローチで、失敗しない簡単な打ち方について説明します。

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難しい場面ほど簡単に打ちましょう!

上の写真のような、グリーン周りの左足下がりのラフから打つ場合、皆さんはどのように打っていますか?

アドレスの体勢は、傾斜に合わせるように傾斜に対して垂直に立つのか?それとも傾斜に逆らうように地平線に対して垂直に立つのか?

スタンスは、オープンなのか?それともスクエアなのか?

ウェッジのフェース面は、開くのか?それともスクエアなのか?

ボールの位置は、真ん中なのか?右足寄りなのか?それとも左足寄りなのか?

打ち方の組み合わせがいろいろ考えられるだけでなく、教える人によって内容が違っているので、アマチュアゴルファーにとっては、それだけで悩んでしまうものです。

そしてとにかく問題なのが、このような難しい場面で練習できる機会が少ないことです。

そこでアマチュアゴルファーは、その選択肢で迷うことのないように、まずは一番簡単で確実な打ち方を1つ身につけて、難しい状況をクリアしていきましょう。

 

左下がりのアプローチを簡単にするための準備

 

アドレスの構え方

今回考えるシチュエーションは、10°~15°くらいの左下がりのラフです。

できるだけ傾斜に合わせて、左下がりの傾斜に対して垂直に構えて下さい。

傾斜がもっと急な場合では、左足でしっかりと身体をキープできる範囲にすればOKです。

 

スタンスの向き

スタンスは基本的にはスクエアにしましょう。

もっと傾斜が急な場合は、オープンスタンスかクローズドスタンスにしないと、クラブの通り道が作れないので、その時は状況に合わせます。

その場合のオープンかクローズドなかは、急な傾斜に合わせてクラブヘッドの動きをうまく作れるスタンスにすればOKです。

 

スタンスの幅

傾斜に対して安定して構えられるスタンス幅が前提ですが、その中でもできるだけ狭めを意識して下さい。

 

アドレスのグリップ位置

グリップ位置は身体の真ん中にセットします。

ハンドファーストは厳禁です。

 

フェース面の合わせ方

フェース面は必ずスクエアにして下さい。

オープンにする必要はありません。

 

ボールの位置

基本的にはスタンスの中央です。

ボール1個分右側でもOKです。

 

左下がりのアプローチを簡単にする打ち方

ここまでの準備が整ったなら、あとはシンプルにスイングするだけでよいので、その方法とイメージを説明します。

 

身体とクラブを振り子のイメージで動かす

下の写真のように、自分の中で「 振り子 」をイメージしてスイングしましょう。

手先だけでクラブを上げないで、左の肩甲骨を動かすようにバックスイング。

左の肩甲骨を動かすと、スイング中に右肘が伸びている時間が長くなるので、フェース面が軌道から外れずにスイングすることができます。

ダウンスイングからフォローも「 振り子 」をイメージしたままで、インパクトは身体の正面でボールをとらえて下さい。

スイング中に、傾斜に負けて身体が左に流れないようにスイング軸をキープし、クラブヘッドをまるく振りましょう。

以上、スイングのイメージはこれだけでOKです。

こんなイメージで簡単にプレーをして下さい。

成功させるコツ

イメージは分かったと思うので、次は成功させるコツを説明します。

 

クラブヘッドを減速させるべし!

ふわりとボールが上がり、ピタッとピンの近くに止まるボールが打ちたいなら、必ずクラブヘッドを減速させましょう!

ボールを手に持って、下から上にふわりと投げるイメージです。

ふわりと投げるためには、手の動きは自然な減速感が必要になりますね。

そのような減速感を出すコツは、大きめのバックスイングで、クラブの重さだけを利用するようにダウンスイングし、フォローは自然にバックスイングよりも小さめになるようなイメージでスイングして下さい。

「 減速させる 」ことと、「 ゆるむ 」ことは、根本的に違うので、お間違えなく。

 

グリップはしっかりと握る

グリーン周りのアプローチでは、深いラフ、短いラフ、芝がまばらで土が見えるラフ、などいろんなライの状況があります。

そんないろんなライに対応できるように、グリップはある程度しっかりと握りましょう。

クラブを減速させるコントロールも、グリップをある程度しっかり握ったほうが簡単になります。

そしてしっかりと握れば、「 ゆるむ 」というミスも防ぐことができます。

 

ヘッドの入れ方のコツ

クラブヘッドは、緩やかな入射角で、傾斜を滑るようなイメージで動かしましょう。

そして最も重要なコツが、クラブヘッドの軌道をややアウトから入れること!

平坦なライから打つ場合のスイング軌道を基準にして、少しだけアウトから入れるイメージです。

どの程度アウトから入れればよいのかは、その人の感覚しだいなので、まずは少しずつ角度を変えながら試してみて下さい。

 

追記

「 どの程度アウトからの軌道にすればよいのか分からない 」と、読者からの問い合わせがありました。

確かに説明が抽象的だったと思います。

その回答としては、「 通常通りのインからの軌道よりも少しアウト側 」であり、写真を見てもらえば、ボールの真後ろからヘッドが入っていることが分かると思いますが、その程度のアウト側になります。

ところがその後に分かったことですが、写真よりももっと急斜面のライからでは、この打ち方でもうまく打つことができなくなります。

そこでいろいろ試した結果、アウト側からよりも、逆に通常よりもイン側からヘッドを入れたほうがうまく打てることに気づきました。

その点について、【 この打ち方でアプローチの達人を目指す! 】で詳しく説明しています。

 

失敗しないための注意点

失敗しないために、やってはいけないことを説明します。

 

ヘッドを加速させない

最大の注意点は、クラブヘッドを加速させないこと!

これだけは絶対に守りましょう。

クラブヘッドを加速させてしまうと、いろいろな問題が起きます。

スイング軌道の精度が落ちます。

芝の抵抗が大きくなって、ヘッドの抜けが悪くなります。

ボールの勢いが強くなり、柔らかいボールが打てません。

フェース面をボールが滑ってしまうので、スピン量が安定しません。

 

フェース面を開かない

フェース面は必ずスクエアです。

フェースを開いてしまうと、ボールの下をくぐりやすくなるだけでなく、フェースの溝を斜めに使うことになるので、ボールが滑ってスピンがかかりません。

フェースの面をスクエアに使えば、フェースの溝をボールに対して効率よく使えるので、自然にスピンがかかります。

 

ハンドファーストにしない

身体の真ん中で構えて、そのままボールをとらえて下さい。

つまりハンドファーストではなく、ハンドジャストです。

ハンドファーストにしてしまうと、フェースは右を向きやすくなり、ボールがフェースにうまく乗らずに滑ってしまいます。

そしてハンドファーストでは、ボールの勢いが強くなるので、いくらうまくクラブヘッドを減速しても、柔らかいボールが打てません。

 

膝を曲げない

このようなライの時に、膝を曲げて重心を落とす人がいますが、止めたほうがよいと思います。

一般的なアマチュアゴルファーは、トレーニングを積んだプロのような強靭な足腰ではありません。

それなのに膝を曲げてしまうと、上半身がうまく動かなくなるだけでなく、スイング中に上下動の動きが出てしまい、ボールをとらえる精度が落ちてしまうのです。

まずは自分の感覚の中で最大限に膝を伸ばして、スイングしてみましょう。

驚くほどにスイング軌道の精度が上がりますよ。

 

まとめ

今回説明した、グリーン周りの左足下がりのアプローチの打ち方。

傾斜なりに構えて、クラブヘッドを減速させながら少しアウトから入れるだけで、簡単にふわっとしたボールでグリーンに乗せることができます。

グリーン周りのアプローチが苦手な友人に、この打ち方をアドバイスしたら、本人が不思議に思うくらいにうまく打てるようになりました。

ところが、平坦なライからのアプローチでは、お約束のようにダフリとトップのミスが出ていました。

その違いを生み出しているのは、左足下がりのほうが、クラブヘッドの動きに重力が加わるので、ボールを打った後でもクラブヘッドが下方向に動こうとする力が働くからです。

一方平坦なライでは、自分で勝手にクラブヘッドに余計な操作を加えてしまい、その余計な動きがダフリやトップというミスを生んでしまうのです。

もっとクラブヘッドを自然に動かして、その動きに任せるようなコントロールを意識すれば、どんなアプローチショットでも簡単になっていくはずです。

 

何故か真逆なプロの打ち方

難しい左足下がりの傾斜から、こんなに簡単にふわりとしたボールを打てて、グリーン面が下り傾斜でもボールを止められるというのに、不思議なことにほとんどの日本の男子プロは、全く真逆な打ち方をしています。

腰を下げて、オープンスタンスに構え、フェース面が真上を向くくらい思いっきり開いて、ヘッドを加速させて、フェース面でボールを切るようにして打っていますね。

一方では、最近の世界のトッププロは、今回説明した打ち方に近い打ち方で打っています。

はたしてどちらの打ち方が簡単で、ピンの近くに寄せられるのか?

それは皆さんも実際に試してもらえば、すぐに分かると思います。

この記事の内容と合わせて、【アプローチ】の記事も読んでもらえれば、アプローチの達人まであと一歩に迫れるかも…!?

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