2024/11/24
スイングのスロー動画の中から大事なポイントを写真として切り取り、スイングの改善点を説明しているのが【 リモートレッスン 】というコーナーです。
そしてこのコーナーは、実際に会って直接アドバイスすることが難しい遠方の友人や知人に対して、「 このブログを通してのレッスンで、どこまで上達のお手伝いができるのか? 」という内容であり、その過程と成果を公開することで、読者の皆さんにも参考にして欲しい点をうまく伝えられると考えています。
sponsored link
リモートレッスンでどこまで上達できるのか!?
前回の【 飛距離アップのポイントはこれだ!! 】以来となる久々のリモートレッスンの内容を紹介します。
その後知人は順調に改善が進み、半年後には直近の10ラウンドの平均スコアが80台に突入!
ベストスコアも自己ベストに近い84を達成し、ハーフスコアも39を達成。
そしてハーフ40台前半をコンスタントにマークできるまでに進化しました。
今回はその進化に直結したポイントと、今後の課題克服に取り組んでいる様子も紹介します。
課題を改善して成果に結びついたポイント
前回の【 飛距離アップのポイントはこれだ!! 】で指摘していたポイントが多少なりとも改善できたことで、確実に成果に結びついています。
前回指摘していた問題点と課題は、
①ドライバーショットの安定性向上
②ドライバーショットの飛距離アップ
③バックスイングがイン側に上がりすぎている
④トップで伸び上がっている
この4点です。
それではこの4点がどのように改善されているのかを確認してみましょう。
①ドライバーショットの安定性向上
❶
❷
写真の中の2本の緑線は、左腰の位置がアドレスとインパクトでどれくらい左へ流れているのかを表しています。
2本の緑線の間隔が狭いほど、腰が左に流れていないことになるので、写真❷では5cmくらいは改善されていることが分かりますね。
その分だけ確実にスイングは安定します。
ただし気になる点は、腰が左へ流れないように頑張った代わりに、今度は左膝が左に大きく流れていることです。
左膝もアドレスの位置をキープできるようになると、もっと自然にクラブヘッドが走るようになります。
写真❷の方がシャフトの「 逆しなり 」の量が大きくなっていることが分かると思いますが、これは腰が左に流れる量が少なくなったことでスイングエネルギーが上がった証であり、そこから更に左膝の流れが少なくなれば、もっと飛距離アップにも効果が表れるようになります。
❸
❹
【 ドライバーショットの安定性向上のためには!? 】で説明していますが、写真❸のようにインパクトでフェース面が開いてプッシュアウトになりやすかったのが、写真❷の腰が左に流れる量が少なくなった効果によって、写真❹ではフェース面が戻りやすくなり、プッシュアウトを防ぎながら安定性が向上しました。
※ただしこの写真❹では、大きな問題点が見つかりました。
それは両肘の位置関係についてです。
写真❹では⇑印のように、右肘が左肘よりも下側に見えていますが、最近この位置関係について、新たに発見したことがあります。
実はインパクトでの両肘の位置関係だけを考えれば、右肘と左肘が重なって見える写真❸の方がよい状態だったのです。
つまり写真❸の両肘の位置関係で、写真❹のインパクト時のクラブの状態を作れるほうが、もっと強いボールを打てることが分かりました。
この両肘の位置関係が、アマチュアゴルファーにはとても重要なポイントだということを、つい最近になって発見したのです。
その点については、今後の記事で詳しく説明する予定なので、もう少しお待ちください。
②ドライバーショットの飛距離アップ
❺
❻
ダウンスイング開始直後に、黄線のように、左肩と左手グリップの位置を結ぶラインが地平線と水平になった時に、正面から見てグリップエンドが指している方向をチェックします。
写真❺では、2本の赤線の範囲内を指すべきところを、グリップエンドが指す白線はボール方向くらい左方向を指していました。
この状態ではクラブの回転量が不足して、大きな遠心力を発揮させることが難しいので、2本の赤線の範囲内を目指すように意識してもらいました。
その結果写真❻のように若干コックの量が増えて、白線が指す向きがだいぶ右方向になったので、飛距離アップにも多少は効果がでているはずです。
2枚の写真を比べれば、見た目でも写真❻の方が飛ばせそうな雰囲気があると思いませんか?
ただし更なる飛距離アップのためには、写真❻の赤線くらいの角度を目指してもっと頑張る必要があります。
それはつまり、「 もっとコックを利用して、クラブの回転量を増やす 」ということです。
過剰なほど無理にコックを入れる必要はありませんが、この知人の場合は、あまりにもコックが少なかったのです。
もし手首が硬くてコックをうまく入れられない場合は、左肘を少し曲げてスイングするとコックの代わりになるので、そちらの方法を考えてもよいでしょう。
➂ バックスイングがイン側に上がりすぎている
❼
❽
2枚の写真を比べると、写真❽ではすこし改善されていることが分かります。
バックスイングでクラブをイン側に上げすぎてしまうと、切り返しの時に身体の動きが窮屈になり、ダウンスイングでは逆にアウトから下りやすくなるので、その点は注意が必要です。
④ トップで伸び上がっている
❾
❿
2枚の写真を比べると、伸び上がりに関してはあまり変化が見られません。
写真❺と写真❻で比較したように、コックの量が少し増えた分だけ、トップの位置でシャフトの角度が少し水平方向に寝ていますが、これは確かな進歩と言えますが、それでもまだ伸び上がっています。
そしてこの点が、今後に向けて重要になってくると思います。
本人は伸び上がらないようにと思っているのに、それでも伸び上がってしまう原因の1つには、バックスイングでまだクラブの回転量が不足している感覚があるのではないでしょうか。
つまり、ダウンスイングへ切り返す時のクラブの反動パワーが足りないと自分の潜在意識が察知していて、もっと勢いをつけようとして伸び上がってしまうような感覚。
本人の気持ちはコンパクトなトップを目指しているのに、身体が勝手に…。
このように、本人の意思よりも潜在的な感覚が勝る現象は、ゴルフスイングではよくあることです。
したがって伸び上がりを防ぐためには、もっとコックの量を多くするか、左肘を曲げてクラブが水平になるくらいのクラブの回転量を作ることが必要なのだと思います。
もしくは、「 少ない回転量でも大丈夫 」なのだと本人がもっと強く意識して、切り返しの方法も工夫する。
この知人に限らず、トップでついつい伸び上がってしまう人は、この点を理解して自分の潜在意識をうまくコントロールしてみましょう。
◆ 今後の取り組み
今回の知人の改善点は、それほど大きくはないものの、その少しの差によって結果には確実に反映されました。
皆さんも自分のスイングと照らし合わせて、改善に役立てて下さい。
現在この知人は、もっと大きく進化するために、試行錯誤の状態に入っています。
なぜならば、現状路線のまま進化を続けていても、夢の80切りは難しいからです。
その理由は、パーオン率が低いこと。
パーオンが少ないままで、たとえ小技を磨いて「 寄せワン 」を重ねたとしても、80切りは難しいと判断しました。
飛距離は多少伸びていますが、それでもパーオンには距離が届かないホールが多くあるので、もっと大きな飛距離アップが必要なのです。
そこで更なる飛距離アップのために、根本的な改善を進めることにしました。
そのためには、今までの感覚と考え方を大きく変えてもらう必要がありました。
65歳のこの知人は、ゴルフ歴が長い影響なのか、「 自分の年齢ならこのくらいのスイング パワーだろう」という具合に、自分の限界を低めに決めているように感じられて、クラブ選択に対する考え方も、アンダースペック傾向だと思います。
その感覚を打破してもらうために、現在はあえてヒントだけの課題を与えて、本人の感覚が変わるように試行錯誤に励んでもらっています。
その過程の中で、「 自分はもっと振れる 」ということを自覚してもらえるように…。
最近の60歳代は皆さんお元気なので十分に余力があるはずで、知人の過去のスポーツ歴から考えても、もう一段上のパワフルなスイングが可能だと思います。
その潜在能力をもっと引き出すために、現在奮闘中なのです。
その成果を報告できるまで、もう少しお待ちください。