【 その1 】から引き続き、今シーズンの初ラウンドで成果を発揮したポイントを紹介する第2弾です。
ゴルフを簡単にすることができる重要なポイントなので、是非参考にしてもらい、大幅なスコアアップを目指して欲しいと思います。
sponsored link
ラウンドで注意すべき重要なポイントはこれだ!
実際のラウンドでは、注意すべきポイントを最小限に絞ってプレーしたほうが、ゴルフは確実に簡単になります。
多すぎる無駄な注意点を忘れ去り、シンプルにプレーしましょう!
シーズンオフに取り組んだポイント
シーズンオフの練習で取り組んだ課題の中で、シーズンの初ラウンドで成果が発揮されたポイントが次の3点です。
➀ セカンドショットですくい上がらないクラブヘッドの軌道を作る
② クラブヘッドの回転半径を大きくする
③ 絶対にクラブヘッドをイン側から、そして低く入れる
その2となる今回は、②について紹介します。
② クラブヘッドの回転半径を大きくする
● 問題点を認識する
まずは「 クラブヘッドの回転半径が実際のプレーにどのような影響を与えるのか 」、について考えましょう。
アマチュアゴルファーとプロゴルファーのスイングの相違点はいろいろありますが、その中でもプレーに及ぼす重要な違いは、クラブヘッドが動く回転半径の大きさなのです。
プロゴルファーは子供の頃からゴルフ一筋で、日々休むことなくスイングを続けているので、それほど意識しなくても肩甲骨周りがよく動き、バックスイングで右肘が伸びたまま大きな軌道でクラブを上げることができます。
その大きなバックスイングからの流れで、大きな軌道のダウンスイングが出来上がっているわけです。
一方のアマチュアゴルファーは、大人になってからゴルフを始めて、しかも時々しかスイングしないので、よほどしっかりと意識しないと肩甲骨が動くようなスイングができず、「 肩を回す 」程度の意識では肩甲骨はほとんど動いていません。
肩甲骨の動きが少ないから、バックスイングを始めた直後から右肘をすぐに曲げないとクラブを上げることができないので、バックスイングの軌道は小さくなってしまいます。
その結果、当たり前ですがダウンスイングの軌道も小さくなります。
このようにダウンスイングでクラブヘッドの回転半径が小さくなってしまうと、「 スイングパワーが落ちる 」、「 スイング精度が落ちる 」、「 ボールへの入射角が鋭角になる 」、etc、と多くの問題を引き起こし、ゴルフがとても難しくなるのです。
しかし…アマチュアゴルファーが、いまさらプロゴルファーと同じくらいに肩甲骨を大きく動かそうとしても、それには無理がありますね。
そこで、肩甲骨を動かすことを意識しつつ、少しでもその差を補えるように、ダウンスイングの軌道を大きくすることをしっかりと意識する必要があるのです。
● 改善方法と注意点
具体的な改善方法は、ダウンスイングに切り返した直後からクラブヘッドに大きな回転運動を与えるように意識をすることです。
しかしそこで注意すべき点があります。
ほとんどのプロゴルファーは、「 タメを作って一気にクラブヘッドをリリースしたほうが効率がよい 」と信じているので、ダウンスイングの途中までがバックスイングよりも小さな軌道になっていて、その後にタメをほどいてクラブヘッドをリリースし、インパクト直前からフォローにかけて大きな回転半径を作っています。
一般的なゴルフレッスンでも、「 タメを作れ 」の一辺倒で指導されているので、皆さんの中でもその影響を受けている人は多いはず。
しかしこのようなスイングは、難しいだけで効率はそれほど高くはなく、タメを作ったあとのクラブをリリースする作業は練習量が少ないとうまくできないので、当然ながら簡単にはよい結果を得ることができません。
● 松山英樹選手だけが、他の日本人男子選手とは違う
ところがそんな中でも、日本人男子選手で唯一世界に通用している松山英樹選手だけは、スイングの考え方も他の日本人男子選手とは全く違い、ダウンスイング切り返し直後からクラブヘッドに大きな回転運動を与えるようにスイングしています。
つまりダウンスイングの途中で無駄なタメを作らずに、ダウンスイング開始直後からクラブヘッドをリリースするようなスイングをしているのです。
このスイング理論については、このブログ開設当初から【 こちら 】で説明しているので、まずは【 こちら 】をご覧ください。
● 今までも意識していたけれど不十分だった
もちろん僕の奥さんも、松山英樹選手のようなスイングをしていた「 つもり 」だったのですが、実際にはまだまだ不十分だったので、このシーズンオフにもっとしっかりと意識してみました。
ダウンスイング開始時点で、なるべく早いタイミングで、クラフヘッドに大きな回転運動を与えられるようにより強く意識して、なおかつダウンスイング全体で最大限に大きな円軌道を作ることに専念しました。
その結果、5cmくらいは大きな円軌道になったようなイメージになり、その成果が結果として反映されたのです。
ドライバーの飛距離と精度が安定しただけでなく、他のクラブでも、クラブヘッドの回転半径が大きくなるとボールへの入射角が緩くなるので、悪いライの影響を最小限に抑えられるようになり、セカンドショットの安定性が飛躍的に向上しました。
※ 補足説明
● 大きな円軌道を長尺ドライバーで作るのは簡単ではない
「 大きな円軌道を作りたいなら、長尺ドライバーを使えばよいのでは… 」と思われる人もいるでしょう。
確かに長尺と短尺では5cmくらいも長さが違う場合があります。
しかしスイングを改善する作業には、短いシャフトのほうが間違いなく簡単なのです。
まずは短尺ドライバーでスイングを改善して、それがしっかりと身についた段階で長尺ドライバーにチャレンジしても遅くはないと思います。
中途半端なスイングなのに長尺ドライバーに固執してしまうと、長尺ドライバーに振り回されるように逆にスイングを乱すことにもなりかねません。
● 女子プロと男子プロの違いとシャフトの長さ
長尺ドライバーをうまく使えていると言えば、それは日本人女子選手の、それも25歳以下くらいの若い選手たちです。
彼女たちは、しっかりした体幹を持ち、柔軟性と瞬発力が非常に高いので、長尺ドライバーの長所を最大限に引き出し、クラブヘッドがとても大きな回転半径で綺麗に動いています。
だから身長が低い選手でも飛距離を伸ばすことができるのです。
しかしそれも25歳を過ぎると、確実に柔軟性と瞬発力が落ちてくるので、だんだんと長尺ドライバーの長所を引き出せなくなり、いよいよ30歳を過ぎると、長くて軽い長尺ドライバーでは逆に飛距離が落ちていくことになります。
日本人男子選手の場合は、シード選手の平均年齢が高いので、すでに柔軟性と瞬発力は下降中で、どうしても筋力、腕力に頼るスイングになっているので、長尺ドライバーとの相性はそれほどよくはありません。
おそらく男子選手もその点をなんとなく分かっているので、日本人女子選手よりもシャフトは短めな傾向になっていますね。
近年松山英樹選手以外で活躍した選手と言えば、44.25インチの小平智選手、44.75インチを短く握っている今平周吾選手の2人、という事実からもその点は証明されています。
ところが肝心の松山英樹選手は、なんと45.75インチの長尺ドライバーを使用しています。
あのようなハードヒッターなのに、長尺ドライバーでも精度を高められている身体の強さは、あまりにも凄すぎて参考にはなりませんね。
ただし松山英樹選手も今年で28歳。
そろそろシャフトを短くしていかないと、身体かスイングを壊す恐れがでてきます。
その点が今後の課題になるはずです。
今回はその2として、② クラブヘッドの回転半径を大きくする、について説明しました。
③ 絶対にクラブヘッドをイン側から、そして低く入れる、については、【 その3 】で説明しています。