2024/11/24
この夏は記録的な猛暑が続いていますが、皆さんのゴルフの調子はいかがでしょうか?
暑さとともに調子が上がった人もいる反面、なぜか調子を崩している人も多いのではないでしょうか?
そこで今回は、ゴルフと季節の関連性について再確認してみましょう。
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気温の変化でゴルフは変わる!
このブログの読者Aさんから報告があり、なぜか最近ドライバーが不調になってしまったそうです。
このブログを参考にしてスイングを改善し、短尺ドライバーの製作にも成功して、春先は絶好調だったはずのドライバーショットが、少しずつ調子が崩れて、とうとう最近では絶不調とも言える状態に…。
そしてそれとは逆に、春先にうまく打てなかったフェアウェイウッドやユーティリティの調子が上がってきたそうです。
Aさんからの以前の報告で、それぞれのシャフトのスペックを聞いていたので、この症状の原因には思い当たる点がありました。
それはカーボンシャフト特有の「 気温の変化による特性の変化 」です。
【 失敗しないドライバー選びの注意点! 】で紹介しているように、カーボンシャフトは気温の変化にとても敏感です。
その点をしっかりと認識しないと、急激な気温の変化にゴルフの調子が翻弄されてしまうことになります。
それではどう対処すればよいのか、その点を再確認しましょう。
気温の変化への対処法
➀ 必ず変化するものと認識すること
実はAさんは、【 失敗しないドライバー選びの注意点! 】の記事を読んでいたのに、「 自分はヘッドスピードが遅いから、そんなに影響はないだろう 」と気にしていなかったそうです。
ところがそれが大きな間違いだったのです。
なぜならば、ヘッドスピードが遅い人ほど柔らかいシャフトを選択していますが、シャフトが柔らかいほど気温変化の影響を大きく受けてしまうのです。
そもそも高温で焼き上げた素材から作られるカーボンシャフトは、気温の変化程度では影響は受けないはずなのですが、それでも確実に変化してしまう原因は、おそらくシャフト表面の塗料やカラーシートが影響しているのではないかと推測しています。
そしてその推測通りならば、硬いシャフトほどその影響は少ないはず。
それゆえに、硬いシャフトを使用している男子プロは、それほど温度変化の影響を感じないのかもしれませんね。
② 悪い影響ばかりではない
気温の変化で調子を崩すクラブもあれば、逆に調子が上がるクラブもあります。
Aさんの場合は、暑くなるとともにフェアウェイウッドとユーティリティの調子が上がってきました。
なぜならば、どちらも春先には硬く感じていたからです。
それが気温の上昇とともに、自分に合う柔らかさに変化したものと思われます。
③ うまく対処するための心構え
このように1年の中には、気温の変化によって好不調の波が必ず訪れます。
その波が自分のスイングによるものなのか、カーボンシャフトの特性変化によるものなのか、その見極めが重要になります。
もしカーボンシャフトの特性変化が原因ならば、むやみにスイングに原因を求めずに、冷静に気温に合わせたクラブを用意することも必要なのかもしれませんよ。
④ その日の気温を頭に入れてプレーする
練習やラウンド時には必ずその日の気温を把握しておきましょう。
それが日常化されれば、カーボンシャフトが気温変化によって特性が変わっていることを自然と体感できるようになります。
⑤ スチールシャフトは気温の変化に強い!
これまでに何人ものデータを取ってきた結果、カーボンシャフトと比較すると、スチールシャフトのほうが気温の変化による影響は微々たるもので、体感的にはその影響度はカーボンシャフトの半分以下くらいだと思います。
もちろんスチールシャフトは長さが短いことも影響しているはず。
⑥ 気温の変化に合わせて複数のドライバーを用意したい!
例えば僕の奥さんは、気温の変化に合わせてスイングを変えたくないので、気温5℃から40℃までの間に4 ~ 5本のドライバーを準備しています。
「 今日は〇〇℃だから、●か△のドライバーだな 」という具合に事前に想定するわけです。
我が家の場合は、ほとんどが中古クラブなので、それほどコストの負担はありません。
それでも4 ~ 5本は無理ならば、せめて2本、または調整機能付きならばシャフトを2本用意したいものですね。
5℃ ~ 25℃用に1本、20℃ ~ 40℃用に1本、という具合に。
1本のクラブを気温の変化によってスイングを変えるよりも、はるかに簡単で、結果的にはコストも抑えられるはず。
⑦ フェアウェイウッドとユーティリティも影響はあるが…
もちろんフェアウェイウッドとユーティリティも、カーボンシャフトの場合には気温変化の影響がありますが、シャフトの長さがドライバーよりも短いので、その分だけ影響は少ないと思ってもよいでしょう。
ちなみに僕の奥さんの場合は、気温変化に対する備えとして、【 結果を出せるクラブセッティング! 】で紹介したように、あえてシャフトのスペックを統一せずに少しずつ変えておいて、その日の天候に合うクラブをメインにしながらスコアメイクをしています。
もちろん、【 カーボンシャフトの鉛の貼り方 】で紹介したように、シーズン中に鉛で微調整も行っています。
⑧ 多少合わないクラブでもいずれは合う季節が訪れる…!?
ゴルフショップで試打した時は合うクラブだと思ったのに、いざ練習場やコースで使用すると全く違うフィーリングに…。
これはよく耳にするパターンですが、それも気温変化によるものかもしれません。
ゴルフショップの店内はオールシーズンでほぼ25℃くらいですが、練習場やコースはゴルフショップで試打した時期と同じでも、全く条件が変わってきます。
それが真冬や猛暑の時期ならば、25℃くらいの季節まで待ってみましょう。
きっとゴルフショップで試打した感覚が蘇ってくるはずです。
今回のまとめ
ゴルフ業界はあまり重視していないようですが、今回説明したようにカーボンシャフトの気温による特性の変化は必ず起こります。
プロゴルファーのように毎日練習やラウンドが可能ならば対応も可能でしょうが、週一、月一のゴルファーには簡単にその変化に適応することはできません。
それならば、その変化をしっかりと理解しながら、クラブ選択を工夫することは有効な手段になるはずです。
不要な迷路にはまらずに、安定したプレーを楽しみましょう。