【 ランニングアプローチ 】では、グリーン周りのアプローチショットを簡単にする打ち方を紹介していますが、今回はこの夏にこそ試してもらいたいアプローチの方法を紹介します。
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『8コロ』と『Pコロ』で夏ラフを飛び越えろ!
【 あの女子プロの初優勝を支えたお助けテクニックとは!? 】でも説明しているように、グリーン周りのランニングアプローチを飛躍的に簡単にするテクニックとして『 ユーコロ 』を紹介していますが、季節が夏になり、グリーン周りのラフが深くなると、さすがに『 ユーコロ 』でも難しくなる場面が出てきます。
そんな時に試して欲しいのが、8番アイアンを使う『 8コロ 』と、ピッチングウェッジを使う『 Pコロ 』です。
以前に【 簡単なランニングアプローチのバリエーション 】として、『 9コロ 』と『 Sコロ 』を紹介していて、同じ考え方と打ち方なのですが、いろんな場面で試してみると『 8コロ 』と『 Pコロ 』の方が使い勝手がよかったので、今回使用するクラブの選択を変えて、改めてその打ち方について説明します。
夏ラフでも簡単にピンに寄せる方法
基本的な打ち方は、『 ユーコロ 』とほぼ同じイメージで行います。
クラブをアップライトに立てて構えたいので、少しトゥ側を下げるようにセットします。
ボールはスタンスの真ん中で、グリップも身体の中央でセットし、インパクトではシャフトが垂直になるような「 ハンドジャスト 」になります。
けして一般的なランニングアプローチのように、ボールを右にセットして、ハンドファーストでインパクトすることのないように注意して下さい。
■ 写真から打ち方をイメージする
それでは実際に友人が『 8コロ 』でアプローチした時の写真を使って、全体のイメージを作ってみましょう。
❶
夏のグリーン周りによく見られる深さ5cmくらいのラフで、グリーンエッジまで2 ~ 5ヤードくらいの状況を想定して下さい。
この写真❶の状況は、グリーンエッジまで3ヤードです。
バックスイングはこの写真❶のように、腰の高さくらいが目安になるでしょう。
あまりバックスイングが低くなると、クラブに勢いを付けたくなって加速させてしまうので、それだとラフの抵抗が大きくなってしまいます。
バックスイングを十分に上げて、クラブの落下エネルギーを上手く使い、できることなら多少スイングスピードが減速するようにコントロールできると、とてもうまい具合に「 フワッ 」とボールが上がってくれます。
このバックスイングの大きさが『 ユーコロ 』とは違う点で、『 ユーコロ 』はもっと小さなバックスイングでも転がってくれます。
❷
ダウンスイングではこの写真❷のように、ソールを少しダフらせるように、緩い入射角でクラブヘッドをボールに入れて行きます。
一般的なゴルフレッスンはこのような場面では、ハンドファーストでクラブヘッドを鋭角に入れるように指導されると思いますが、それだとクラブヘッドの抜けが悪く、そして打ち出されたボールの勢いも強くなるので、微妙な距離感で柔らかくボールを打ち出すことはできません。
❸
ボールの前後を、左右対称の振り子のイメージでスイングできれば、写真❸のようにボールは「 フワッ 」と3~4ヤードキャリーして、グリーンエッジの辺りに落ちて、あとは「 コロコロ 」と転がって、イメージ通りにカップに近づけることができるようになります。
もちろん手首の動きは抑えて下さい。
❹
フォローはこの写真❹のように、バックスイングと比較すると明らかに低い位置に収まります。
【 アプローチの打ち方 】でも説明していますが、コントロール性の高い「 フワリ 」とした柔らかいボールを打つコツが、このようにダウンスイングで少し減速して、フォローが自然と低めに収まる、という打ち方なのです。
■『 Pコロ 』も同じ要領でOK
状況によっては、『 Pコロ 』も選択してみましょう。
グリーンエッジまでの距離が同じで、そこからピンまでの距離が近い場合や、グリーンの下り傾斜が大きい場合などで有効だと思います。
打ち方は『 8コロ 』や『 ユーコロ 』と同じで、ラフにソールを滑らすようなイメージでコントロールして下さい。
今回のまとめ
グリーン周りのランニングアブローチは、スコアアップのためにはとても重要なテクニックですが、そのライの状況には、夏ラフで「 フカフカ 」だったり、冬は芝がなく「 カチカチ 」だったりします。
そんないろんなライに対して、一般的なランニングアプローチの打ち方だと、夏芝の深さに負けたり、冬芝にリーディングエッジが引っかかったりと、正確な距離感のコントローが難しくなります。
その点で『 ユーコロ 』と、そのバリエーションとして『 8コロ 』や『 Pコロ 』ならば、ライの影響を受けにくく、失敗の少ない、正確なランニングアプローチが可能になります。
もちろんグリーンエッジまでの距離が5ヤード以上に長くなると、サンドウェッジやアプローチウェッジでのピッチ・エンド・ランのほうが簡単になると思いますが、ラフを少しだけ飛び越えればよいという状況には、『 8コロ 』や『 Pコロ 』が役に立つと思うので、一度試してみて下さい。