今シーズンから僕の奥さんは、遂にアイアンをマッスルバックに変更しました。
女性で、しかもかなり高齢なのに、なぜマッスルバックを選んだのか!?
そしてその使いやすさはどうなのか?
今回はその内容について紹介します。
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マッスルバックでも簡単なモデルは存在します!
アイアンはエポンのAF-701というモデルを15年間使用していましたが、性能的には何も不満はなく、現在でもそれ以上に打ちやすいと感じるモデルは見つかっていませんでした。
ところがこのアイアン、2024年から新溝ルールに適合しないモデルになってしまったのです。
僕の奥さんは公式試合に出場する予定もないので、そのまま使用していても問題はありませんが、せっかくなのでこの機会に別のモデルに変更することにしました。
そこで選んだのが、エポンのAF-Tour MBです。
今回はそのモデルを選んだ理由と使用したインプレッションを報告します。
エポン AF-Tour MBを選んだ理由は、最も簡単なマッスルバックだったから!
■ エポンAF-Tour MBのスペック
①
● 8番
ロフト角 : 40°
シャフト : モーダス 105 S 3番手ずらし 0.5インチチップカット
シャフト長さ : 37.125インチ
クラブ重量 : 429g
ヘッドバランス : D4.5
● 9番
ロフト角 : 44°
シャフト : ダイナミックゴールド EX ツアーイシュー S200 8番用
シャフト長さ : 36.5インチ
クラブ重量 : 461g
ヘッドバランス : D5.5
● PW
ロフト角 : 48°
シャフト : ダイナミックゴールド EX ツアーイシュー S200 9番用
シャフト長さ : 36.125インチ
クラブ重量 : 472g
ヘッドバランス : D7
● 5番 練習用
ロフト角 : 28°
シャフト : ダイナミックゴールド EX ツアーイシュー S200 5番用
シャフト長さ : 38インチ
クラブ重量 : 431g
ヘッドバランス : D2
製作当初は、全ての番手をダイナミックゴールド EX ツアーイシュー S200にしていましたが、想定よりも5ヤードキャリーが不足していたので、まず8番のシャフトを【 理想的なアイアンシャフトのセッティングが完成!! 】で紹介している仕様に変更しました。
そして外した8番アイアン用シャフトを9番アイアンにリシャフト、その9番アイアン用シャフトをPWにリシャフトしています。
その結果、当初の狙い通りのキャリーが出るようになりました。
クラブ重量やヘッドバランスで各番手に開きが出ましたが、全く問題はありません。
7番の購入も検討しましたが、現在使用中の30°のユーティリティは飛距離の守備範囲が広いので、必要はなく購入していません。
■ 選択の理由
とても打ちやすくて高性能なエポン AF-701から買い替えるためのハードルはとても高いものがありました。
打ちやすさ、飛距離性能、打感、抜けのよさなど、かなり高いレベルのアイアンだったからです。
そこで買い替えにあたり重視したのは、精度と抜けのよさの向上という2点です。
僕の奥さんはベストスコア70切りを目指していますが、そこで重要なのはショートアイアンの精度。
AF-701は他のアイアンよりは全体的に高性能なのですが、フェアウェイと深いラフでの実際の飛距離の差と、ラフから飛んだり飛ばなかったりの安定性、ラフから打つ時に引っ掛かり気味になる、といった点を改善したいと思っていました。
そこでその点を克服するためには、もっと小さいヘッドと狭いソール幅が必要だと以前から考えていたのです。
その考えが正しいということは、【 バンカーやグリーン周りから簡単に寄せられる魔法のウェッジを発見!! 】で紹介した、狭いソール幅のウェッジを使用してみて確信しました。
やはり狭いソールは抜群に使いやすく、飛距離の安定性が高かったのです。
そこで買い替えるアイアンは、マッスルバックを中心としたソール幅の狭いアイアンから選ぶことを決定。
実はすでに5年前に、【 難しいクラブって誰が決めたの!? 】で紹介しているように、エポンのAF-Tour MBの5番を単品で購入していて、その素晴らしさは分かっていましたが、結局5番アイアンの距離だとユーティリティの方が何かと便利だったので、その5番アイアンは練習用のクラブになっていました。
そこで購入にあたっては、まずはエポンのAF-Tour MBが第1番目の候補になります。
しかしせっかく新たに購入する機会なので後悔しないように、他のメーカーのマッスルバックとソールの狭いアイアンを可能なかぎり試打してみることにしました。
● 試打したアイアンリスト
エポン : AF-Tour MB、AF-Tour CB、AF-306、AF-507、AF-707
ダンロップ : スリクソン Z-FORGED Ⅱ、スリクソン ZX7 MkⅡ
タイトリスト : T100
テーラーメイド : P770、P790、P7 MB
キャロウェイ : X FORGED、X FORGED STAR
ヨネックス : イーゾーン MB301、イーゾーン CB301、イーゾーン CB501
オノフ : FORGED KURO
ピン: BLUEPRINT T、BLUEPRINT S
本間 : TW757 B、TW757 Vx
プロトコンセプト : C01 TB、C03 TC、C05、C07
以上、このように多数のアイアンをショップや練習場で試打を重ねました。
マッスルバックタイプは極力同じ条件になるように、シャフトはダイナミックゴールド EX ツアーイシュー S200、もしくはダイナックゴールド S200で試打をしました。
その結果、圧倒的に打ちやすく、打感がよく、抜けが良く、ボールが楽に上がり、曲がらず、落下したらピタッと止まるのが、エポンのAF-Tour MBだったのです。
試打したアイアンの中には、エポン AF-Tour MBと同じ遠藤製作所で作られているアイアンも多いのですが、やはり本家のアイアンは一味違いました。
そしてどのアイアンにも共通していたのは、なぜかMB系よりもCB系の方が難しいということ。
これは各メーカーの製造コンセプトに反しているのですが、実際にはおそらくMB系よりもCB系の方がパワーとヘッドスピードが必要だと思います。
■ インプレッション
詳しいインプレッションは、【 難しいクラブって誰が決めたの!? 】でも説明しているとおりなので、まずはそちらを読んでいただきたいのですが、とにかくコースでその威力と魅力を発揮するタイプのアイアンです。
圧倒的に抜けがよく、ダフリにも強く、ラフとフェアウェイとの飛距離の差がありません。
②
この写真②を見れば分かりますが、ポケットキャビティのAF-701とマッスルバックのAF-Tour MBとのソールの幅の違いはかなり大きくて、この狭いソールが抜けのよさとダフリに強い特性を作り出していると思います。
そして圧倒的に小さいヘッド形状によって、ラフからの抵抗感が激減して、フェアゥェイとの飛距離の差がなく、引っ掛かって左や右に飛び出すこともありません。
➂
こんなに小さいヘッド形状なのに、芯がとても広いことに驚きます。
どこにその秘密が隠されているのか、例えばプロトコンセプトのC01 TBは同じ遠藤製作所製で、マッスルバックのヘッドの中にセラミック素材を忍ばせて性能向上を目指してるハイテクモデルすが、打ち比べれば歴然で、圧倒的にAF-Tour MBの方が優れています。
隠されているはずの秘密は、残念ながらまだエポン関係者から聞き出すことはできていません。
今回のまとめ
実際に打ってもらわないことには分からないと思いますが、エポンのAF-Tour MBは、とにかく驚異的に打ちやすいマッスルバックアイアンです。
その効果で、まだ全体のベストスコアは更新できていませんが、コース別のベストスコアはすでに3コースで更新できました。
そのスペックだけ見れば超ハードで、女性には打てるはずがないと思われる手強さなのですが、打ってみるとビックリの寛容性。
8番アイアンならば、非力な女性の友人でも、自分のアイアンよりも素晴らしいボールが打てました。
実は【 50歳代後半の初心者が2年6か月で77を達成!! 】で紹介している友人も、我が家と一緒にエポンのAF-Tour MBを、シャフトはフジクラのトラヴィル 105 Sで製作していて、現在素晴らしい戦力になっています。
まだまだ技術的に発展途上の友人なので、当初は「 まさか自分がマッスルバック!? 」と躊躇していましたが、すぐに使いこなすことができていることに本人も驚いています。
現在唯一感じている欠点は、耐久性の高い屋外練習場のマットからでは、マットの抵抗がとても大きいので、ロフト角が大きいとおりの飛距離しか出せません。
しかし実際のコースでは、圧倒的な抜けのよさを生かして、それぞれのライから十分な飛距離を打てるので、その点は心配無用です。
皆さんも機会があれば、見た目やイメージで遠慮せずに、一度試して欲しいと思います。