このブログでは【 バンカーの打ち方 】の中で、バンカーショットを簡単にする方法を考えてきました。
今回は新たな発見とアイディアが浮かんだので、その点について紹介します。
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なぜプロの言う通りにやってもうまく打てないのかが判明!
世界のトッププロは、バンカーショットをその状況に応じて打ち分けて、いとも簡単に「 ピタッ 」とピンに寄せて行きます。
そして彼らは、「 バンカーショットは簡単だ 」と言うわけです。
このブログでもこれまでに、バンカーショットを簡単にする方法を考えてきて、一般的なレッスンの打ち方よりもバンカーショットを簡単にすることができていると思っています。
しかしコースによっては、とても手強いバンカーの砂質があり、どうしても手こずってしまう場面があるはずです。
全く砂のないようなカチカチのバンカーや、逆にフカフカのバンカーなどは、やはりそれなりの練習と打ち方を工夫しないとミスの確率が高くなります。
そんな難しい状況であっても、そして少ない練習量でも、もっとうまく打てる方法はないものかと研究した結果、トッププロとアマチュアには決定的に違う点があることが判明しました。
そこで今回のその1では、トッププロとアマチュアゴルファーでは、根本的に大きく違っている内容について説明します。
そしてその違いを補う方法を【 その2 】で紹介。
更に最後に【 これでどんなバンカーも怖くない!! 】で、アマチュアゴルファーに適したバンカーショットの打ち方を考えだしたので、その打ち方について説明します。
…だからアマチュアのバンカーショットは難しかった!
● クラブヘッドの動き方が全く違っていた!
バンカーショットにおいて、トッププロとアマチュアの決定的な違いは『 ボールの前後のフェースターンの大きさ 』です。
トッププロの場合をイメージするなら、ボールの手前20cmから、ボールを打った後の20cmくらい、つまりボールの前後の40cmくらいの間で、フェース面が少なくとも45°以上ターンしています。
ところがアマチュアの場合は、多い人でも30°くらい、少ない人は10°くらいしかターンしていないのです。
● サンドウェッジのバウンスの働き方が違っていた
そのフェースターンの違いによって、サンドウェッジのバウンスの働き方、効き方が全く変わることになります。
プロがバンカーショットの打ち方を説明する時に、「 フェース面を開いてバウンスを使ってください 」と言っていますよね。
ところが言われたとおりにフェース面を開いてみても、たまたまうまくいく時があっても、残念ながらほとんどの場合は失敗します。
砂に弾かれてホームランと言われるトップボールが出たり、うまく砂に入ったと思ったらボールが上がるだけでまたバンカー内に落ちたり…という具合で、けしてトッププロのような絶妙なバンカーショットは打てませんよね。
その原因が、フェースターンの違いだったのです。
確かにトッププロのようなフェースターンができるようになると、砂から弾かれずに、なおかつ刺さることなく、うまい具合にボールと砂を飛ばすことができます。
ところがアマチュアのフェースターンの仕方だと、バウンスが効果を発揮するよりも悪影響のほうが大きくなり、逆に砂に弾かれてしまったり、抵抗になってクラブヘッドの抜けが悪くなってしまうのです。
そんな訳なので、逆にアマチュアにとっては、バウンス角が少ないほうがうまく打てる人や、フェース面を開かないほうがうまく打てる人が多くなっています。
● 写真で確認しましょう
PGAツアー2020 – 2021年シーズンのサンドセーブ率2位で、東京オリンピック金メダリストのザンダー・シャウフェレ選手のバンカーショットの写真をチェックしてみましょう。
Embed from Getty Images
トッププロはこの写真のように、フォローでしっかりとフェース面が閉じています。
皆さんも自分のフェース面の向きがどのような角度になっているのかを確認してみましょう。
次はボール前後のフェース面の動き方のイメージを写真で説明します。
① インパクト直前
例えばプロの場合、アドレスではこのくらいフェース面が開いていても、インパクト直前にはすでにスクエアくらいまで戻っています。
② インパクト直後
そしてトッププロは、インパクト直後にすでにこのくらいフェース面が閉じています。
それほどにボールの前後に急激で大きなフェースターンをしていることになります。
③ アマチュアの場合
ところがアマチュアの場合は、たとえフェース面を開いていなくても、インパクト直後にはフェース面を閉じようとしていないので、このような状態になっているはずです。
フェース面を開いている人やハンドファーストの度合いが強い人のインパクト直後は、もっと開いているのかもしれませんよ。
● フェース面を急激に閉じる効果とは!?
トッププロのように、ボールの前後で大きくフェースターンさせてフェース面を閉じていくと、リーディングエッジが薄く適量に砂をすくい取るように働いてくれます。
そしてバウンスは、深く入りすぎないような役目をしながら、クラブヘッドを前方に進めるようにも働きます。
まさにいつもプロが説明しているように…。
ところがアマチュアのようにフェースターンが少ないと、まずはリーディングエッジが砂の中にうまく入って行きません。
そして砂質が硬かったり、砂の量が少なかったりすると、弾かれるようにリーディングエッジが浮いて、ライナーのようなトップボールかホームランになるわけです。
無理やり砂の中にもぐり込ませたとしても、フェースターンの動きが少ないと、バウンスはただの抵抗物になってしまい、クラブヘッドが抜けなくなったり、上方に弾かれたりすることになります。
こんな状態ではバンカーショットがうまくいくわけがありませんね。
● カット軌道が強い人は、偶然うまくいく時がある
皆さんもご存知だと思いますが、カット軌道が強い人、スライスに悩んでいる人ほど、意外にもバンカーショットをうまく打てる時があることを…。
それは偶然の産物であり、カット軌道特有の、ボールに対して外側から鋭角にクラブヘッドが入り、たまたま目標よりも左方向に振り抜けた時にだけ、うまい具合にボールと砂へのコンタクトが成功するわけです。
まるでフェースターンがうまく出来た時のように…。
● オープンスタンスでカット軌道を勧めるプロはフェースターンが少なめな人
プロのレッスンの中には、「バンカーショットはフェースを開いて、オープンスタンスで、カット気味に上からクラブヘッドを入れる」と言う人がいます。
おそらくそのプロは、バンカーショットではフェースターンが少なめのタイプだと思います。
だからオープンスタンスにすることで、インパクト直後の左へのフェースターン不足を補っている、いうメカニズムなのです。
そのようなレッスンで注意すべきことは、プロの言うところのカット気味とは、一般的なアマチュアのカット軌道よりもはるかにイン側からの軌道なので、けしてその点を勘違いしないことです。
今回のまとめ
バンカーショットの打ち方について、プロのレッスンでは様々な方式が伝えられていますが、実は本当に一番重要だったのは、『 フェースターンの仕方 』だったのかもしれません。
ボールの前後のフェース面の動き方さえうまくいけば、構え方や打ち方、細かい身体の動き方などは、実はそれほど重要ではないのかも…。
ところが本当に肝心なところほど、なぜかプロたちは誰も正しくは教えてくれないんですよね。
そこで【 その2 】では、『 フェースターンの仕方 』についてアマチュアゴルファー向けの対処法を説明しているので、そちらもご覧ください。