ユーティリティはゴルフを簡単にしてくれる優れたクラブです。
しかし残念ながら市販品には、アマチュアゴルファーに適したスペックが少ないので、打ちやすいクラブを見つけられない人が多いのではないでしょうか?
今回久々にとても打ちやすいクラブを見つけたので、その詳細を紹介します。
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珍しくグッドなスペックのクラブがあった!
ユーティリティはとても使い勝手のよいクラブです。
主な目的はロングアイアンの代用になると思いますが、最近はミドルアイアンの代用にも使われ、さらには5番ウッドの代用としても有効になっています。
アイアンよりも寛容性が高く、ラフからのショットも引っかからずにボールが楽に飛んで行きます。
フェアウェイウッドよりもシャフトがかなり短いので、飛距離は変わらないのに、ミスは大幅に低減できます。
そんな万能なユーティリティですが、今までは大きな問題がありました。
それは、本当に打ちやすいスペックが用意さていなかったのです。
なぜか市販品のユーティリティに装着されているシャフトには、「 軽くて柔らかい 」、「 軽くて硬い 」、「 重くて硬い 」、という3パターンの設定ばかりで、その中から選ぶとなると、せっかくのユーティリティの打ちやすさが半減するようなものばかりでした。
【 自分にピッタリのドライバーが見つからない! 】で説明したように、そもそもがゴルフ業界のクラブセッティングは、常に不思議なほどに外しまくっていて、多くの人が自分に合うスペックを探し出すことは困難な状態になっています。
最も需要が多いと思われる、ヘッドスピード40~45m/sくらいのゴルファーに適しているはずのスペックは、実はごく僅かだからです。
さらにやっかいなことは、年々アンダースペック化している流れがあることです。
そんな流れの中で、ユーティリティはシャフトが短いのに、とても軽いスペックばかりなので、シャフトのしなりも、クラブの重さもスイングに利用できないので、かなり打ち方が限定されてしまいます。
このように、最適なスペックが用意されていなかったユーティリティに、久々によいスペックのクラブを見つけたのです。
そのクラブは、タイトリスト TS2のツアーAD T-60です。
このクラブの優れている点を紹介します。
タイトリスト TS2 ツアーAD T-60 のスペック
ロフト角 : 19 ~ 27°
ライ角 : 58 ~ 60°
クラブ重量 : 352 ~ 368g
ヘッドバランス : D1
シャフト長さ : 40.5 ~ 38.5インチ
フレックス : S / SR / R
シャフト重量 : 68g
トルク : 3.6
キックポイント : 中調子
グリップ重量 : 50g
このクラブの優れている点
● 優れたシャフト
とにかくシャフトがとても優れています。
68gのトルク3.6というスペックは、ヘッドスピード40~45m/sの人には、かなりのストライクゾーンだと思います。
市販品に多く見られる50g台のシャフトは、ユーティリティとしては軽すぎて、アイアンとの流れを作るのは困難。
その軽さでヘッドバランスを確保するために、40gくらいの軽量グリップを装着していますが、【 軽すぎるグリップに注意するべし! 】で説明したように、クラブコントロールは難しくなるはず。
かと言って、70g台以上のカーボンシャフトのカスタム仕様は、かなりのハードヒッターでないと、ちょっと敷居が高いと思います。
このシャフトの表示は中調子になっていますが、一般的なツアーADシリーズと比較すると中元調子のような動きで、クセのない扱いやすい特性です。
そしてSだけでなく、SRとRも用意されているのはありがたい設定。
● ヘッドも優れている
ヘッド形状はオーソドックスなとても美しい形状で、フェース面はほぼストレートで構えやすく、打ちやすいものです。
兄弟モデルのTS3のフェース面はグース感が強く、また打感も硬いので一般のゴルファーには難しいと思います。
「 グースのほうが易しい 」という説がありますが、僕のデータでは、試してもらうとほとんどの人がストレートのほうが好結果です。
( ちなみに、【 ラフからの打ち方は『ラフ専用』クラブを使えばとても簡単! 】で紹介したように、FP値の大きい「 出っ歯 」のフェースは、深いラフでも引っ掛からずに、簡単に打つことができますが、フェアウェイからは少し難しくなります。 )
その点でこのTS2は、ストレートのフェース面で構えやすいだけでなく、小ぶりなヘッドでソール形状もよいので、どんなライからでも抜けがよく、多くの人が打ちやすく感じるはず。
このクラブを選択した過程
【 結果を出せるクラブセッティング!】で僕の奥さんのクラブセッティングを紹介していますが、ベストスコア71という結果を出しているものの、実はユーティリティのスペックは妥協しているものばかりでした。
本当にバッチリと合うスペックを探し出せていなかったので、本文中にあるように、ティアップ重視とか、ライに合わせて柔らかめ、とかの工夫をしてセットしていました。
もっとよいクラブはないのか、機会があれば試打を繰り返していましたが、なかなか市販品からは見つけることができなかったのです。
そんなある日、量販店で細かいスペックを確認せずに数本試打をしたところ、今までに感じたことがないくらいに打ちやすいクラブが、このタイトリストTS2のSフレックスだったのです。
そのスペック詳細を確認して、打ちやすかった理由が分かりました。
以前からこのようなスペックを探していたのです。
タイトリストと言えば、ヘッドスピード45m/s以上のハードヒッター向けクラブが多い印象で、実際にドライバーを試打しても、打感が硬く感じて好みではありません。
ところがこのユーティリティは、打ちやすいだけでなく、打感も素晴らしいのが特徴です。
すぐにでも購入したかったのですが、時期的にマークダウンで価格が下がる頃だったので、それまで少し待つことにして、そして年末に価格が下がってから23°のSフレックスを購入しました。
ラウンドではまだ試せていませんが、練習場では量販店内の試打と同じく、素晴らしい打ちやすさで、飛距離も安定性も抜群。
僕の奥さんのクラブは、ほぼ全てに僕が鉛で細かく調整していますが、このクラブは何も調整する必要がないほどの完成度。
僕の奥さんはヘッドスピード37m/sながら、ハードスペックが好みなので、選ぶクラブはいつもちょうどヘッドスピード40~45m/sの男性が好むようなスペックになっています。
僕の友人の男性陣は、皆が僕の奥さんのクラブを打ちやすいと感じています。
つまりタイトリストTS2は、皆さんにもお勧めしたいクラブというわけなのです。
今回のまとめ
適正なスペックが市販されないという不思議なゴルフ業界ですが、その中から自分に合うスペックを見つけ出さなければならないので、今回のような内容を参考にしてもらい、もっとよいクラブを見つけ出して下さい。
今回このような記事を書いたのは、打ちづらいクラブで頑張るよりも、打ちやすいクラブで上達への道を順調に進んで欲しいからです。
そしてこのクラブ、打ちやすいことを知っている人が多いのか、ネットショップでは次々と売り切れになっています。
多くの量販店には、23°のSフレックスの試打クラブが用意してありましたが、マークダウン品なので品切れにはご注意を。
ちなみに我が家は、23°に続いて19°を「 ポチッ 」と追加購入しました。
※追記
その後ラウンドで使用するようになり、コースでも変わらず打ちやすく、そしてその性能に満足したので、更に27°も購入し、3本揃えることになりました。