自分に適したシャフトの重量が分かってくると、ゴルフクラブはもっと簡単に扱えるようになります。
プロゴルファーや上級者のクラブスペックを観察すると、ある一定の法則が見えてきました。
その法則を参考にして、皆さんにも当てはめてみましょう。
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自分に合うシャフト重量は何グラムなのか!?
プロゴルファーと初心者や、男性ゴルファーと女性ゴルファーというように、そのゴルファーの特性に大きな違いがあれば、それぞれに合うシャフト重量には大きな違いが出るという考え方が一般的だったと思います。
ところがそこに「 体重別 」というキーワードを入れて考察してみると、実は適正なシャフト重量を選ぶためには、特性の違いはあまり影響がないことが分かってきました。
今回はその点について説明します。
自分に合うシャフト重量は、体重別で考えれば、適正範囲が決まってくる!
【 皆さんのクラブ、軽すぎませんか!? 】で説明したように、おそらく多くのアマチュアゴルファーは、自分に適したシャフト重量が分かっていないと思います。。
「 ヘッドスピードが50m/sと40m/sで大きく違うから 」、「 上級者と初心者でレベルに差があるから 」、「 男性と女性で性別が違うから 」、という具合に、ゴルフ業界ではこのようなゴルファーの特性の違いに対して、適正とされるシャフト重量をある程度決めてしまう傾向があります。
たとえば、ドライバーのヘッドスピードが40m/sなら〇〇g、100切りを目指す人には□□g、女性だから●●gというように、シャフト重量の指標をゴルフ業界が作り上げているわけです。
ところが実際にはそのシャフト重量が適していない場合がとても多いので、必然的にクラブのコントロールがとても難しくなってしまいます。
そして多くの人がそのような指標を信じたまま、( 本当は自分に合っていないのに… ) いつまでもそのシャフト重量の範囲内でクラブ選びを続けてしまうという、とても悪い流れが出来上がっています。
そこで今回は、その悪い流れからの脱却するための新しい考え方を提案させてください。
■ 体重別で考えれば、意外なほどに簡単に適正なシャフト重量が見えてくる!
今回皆さんに提案したいのは、「 自分の体重を基準にして、シャフト重量を考える 」という方法です。
同じヘッドスピードのプロゴルファーだとしても、またはベストスコアが同じ90のアマチュアであっても、適しているシャフト重量に違いが出ている場合が多く見られます。
たとえば松山英樹選手のドライバーのシャフト重量は86gなのに、石川遼選手は65gと軽く、なんと21gもの大きな差があります。
そこでその差を生み出している理由として着目したのが、「 体重別 」というキーワードです。
ヘッドスピードや技術レベル、そして性別でシャフト重量を決めるのではなく、各自の体重を基準にした方が、適正なシャフト重量を見つけやすくなると仮定してみると、その方が多くの人に適合していることに気づきました。
その考え方を基にして、各クラブの適正なシャフト重量について示してみます。
■ 各クラブの適正シャフト重量
考え方としては、例えば体重が70kgの人のドライバーシャフトの重量を考える場合、70 (kg)に対して、±0 (g) ~ -10 (g)が適しているようなので、算出されるシャフト重量は70g ~ 60gになります。
同様に他のクラブの指標も提示します。
□ 体重70kgの場合の推奨シャフト重量
●ドライバー : 体重の±0 ~ -10 つまり< 70g ~ 60g >
●フェアウェイウッド : 体重の+5 ~ -5 つまり< 75g ~ 65g >
●ユーティリティ : スチールシャフトは体重の+35 ~ +20 つまり< 105g ~ 90g >、カーボンシャフトは体重の+20 ~ +5 つまり< 90g ~ 75g >
●アイアン : スチールシャフトは体重の+55 ~ +25 つまり< 125g ~ 95g >、カーボンシャフトは体重の+40 ~ +10 つまり< 110g ~ 80g >
このような赤字の指標を基にして、皆さんも自分の体重に当てはめて確認してみて下さい。
重いシャフトが好みな人、または軽いシャフトが好みな人であっても、この範囲に収まっていれば、そんなに問題はないはずです。
重い方に外れている場合は大丈夫ですが、もし軽い方に外れている場合は、軽すぎるかもしれないことを疑ってみましょう。
それでは参考までに、このブログでお馴染みの、僕の奥さんの現在のシャフトスペックを確認してみます。
身長166cm、体重62kg、ヘッドスピードは38m/s。
年齢は国内女子プロシード選手のお母様方よりも年上です。
軽いシャフトが苦手なので、かなり重めのシャフトを選択していますが、本人はけして重いとは感じていないそうです。
● ドライバー : ディアマナ GT 50 X ➡ 59.5g 体重の-2.5
● フェアウェイウッド5番 : ツアーAD PT 6 S ➡ 63g 体重の+1
● フェアウェイウッド7番 : デイアマナ S-73 S ➡ 69g 体重の+7
● ユーティリティ : KBS PGI 80 S ➡ 80g 体重の+18
●アイアンPW : ダイナミックゴールド EX ツアーイシュー S200 ➡ 131g 体重の+69 ※
● アイアン8番 : モーダス³ 105 S 3番手ずらし ➡ 106.5g 体重の+44.5g
一般女性の常識から考えると、とんでもなく重いシャフト重量だと感じていましたが、このように「 体重別 」で考えてみると、※印のアイアンPWだけオーバーしていますが、他のクラブは推奨値の範囲内に収まっていたので、けして異常な領域ではなかったようです。
それなのに…その各クラブのシャフト重量を見てもらえば分かるように、多くの男性ゴルファーよりも重いはずです。
つまり、一般男性のシャフト重量が軽すぎるということなのです。
今回のまとめ
今回は、自分に適したシャフト重量を見つけ出す方法として、「 体重別 」という考え方を提案しました。
皆さんのシャフト重量は、この推奨範囲に収まっていたでしょうか?
「 まだ自分のレベルには重いシャフトは早すぎる 」と思う必要はなく、逆に初心者こそ適正なシャフト重量を選択して欲しいと思います。
確認してみると、男子プロや女子プロのシャフト重量も、かなりの割合でこの推奨範囲に収まっていました。
特に30歳代~50歳代の男性の場合、もしこの範囲を下回っていたら、「 クラブが軽すぎるからゴルフが難しくなっている 」ことを真剣に疑ってみて下さい。
もし適正範囲のシャフト重量が重くて硬いと感じたとしても、SRやRの柔らかめのフレックスを選択すれば大丈夫だと思います。
まずは「 軽すぎる症候群 」から脱却することをお勧めします。