2024/10/20
皆さん!ドライバーの「 重心ハンドブック 」は、もう入手しましたか!?
【 自分にピッタリのドライバーの選び方! 】でも紹介していた、「 ゴルフクラシック8月号 」の別冊付録で、ドライバー選びやカスタムクラブを製作する時に、とても参考になる資料です。
今回は、この「 重心ハンドブック 」の活用法について説明します。
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ドライバー選びの切り札となる「 重心ハンドブック 」
毎年「 ゴルフクラシック8月号 」の別冊付録として発行されているドライバーの「 重心ハンドブック 」。
ギアマニアにはバイブルとも言える、非常に貴重な資料です。
なんと、1995年以降に国内販売された全メーカーのドライバーヘッドのスペックが、実測のデータとして詳細に記載されている驚きの品。
毎年ニューモデルのスペックデータが追加されるので、年々記載されるデータが増えていきます。
古いデータは継続されて載っているので、毎年欠かさず買う必要はなく、僕は4~5年に1回購入していますが、皆さんも少なくとも1冊は手に入れることをお勧めします。
さてそれでは、この「 重心ハンドブック 」をどのように活用すればよいのか、その点を説明します。
詳細な実測データが数多く載っていますが、その中でも特に活用したいものが、① ヘッド体積、② ヘッド重量、③ 慣性モーメント、④ 表示ロフトと実測 ( リアル ) ロフトの違い、⑤ ライ角、⑥ フェース角、の6点です。
① ヘッド体積
このデータはその名のとおり、ドライバーヘッドの大きさを選ぶ時に非常に役立ちます。
もっと小型ヘッドのドライバーが欲しい、またはもっと大きい物を、と思った時に、すぐに候補が見つかります。
② ヘッド重量
最近のドライバーは、それぞれのモデルによって10g前後ものヘッド重量の差があるので、その差を知っておくことはとても重要です。
たとえば、お気に入りのカスタムシャフトがあるならば、現在装着しているヘッドよりも、もう少し軽い物、または重い物が合いそうだと感じた場合、希望の重量のヘッドの中から、似たような特性のヘッドを探すことが出来るでしょう。
また、【 クラブセッティング 】で紹介しているような、自分のオリジナルの短尺ドライバーを製作する時も、シャフトが短くなる分だけヘッドバランスが軽くなるので、それを見越して重いヘッドの物を選択する方法もあるでしょう。
③ 慣性モーメント
ゴルフクラブの慣性モーメントは、数値が大きいほうが「 曲がらない 」、そして「 簡単だ 」と思われている人が多いのですが、そこには注意が必要です。
場合によっては、逆に慣性モーメントの大きさが邪魔をすることがあります。
慣性モーメントが大きすぎると、うまく打てた時は、綺麗な弾道で真っすぐ飛んで行きますが、少しスイング軌道が乱れた時は途中で修正が効かずに、とんでもなく曲がってしまうケースが出てきます。
この慣性モーメントについては、もっと詳しく説明したいので、別の機会で改めて説明する予定です。
④ 表示ロフトと実測 ( リアル ) ロフトの違い
ご存知の人も多いと思いますが、ドライバーの表示されているロフト角は、実際のロフト角と違う場合がほとんどなのです。
なぜそんな表示になっているのかと言えば、それはメーカー側の販売戦略があるからです。
たとえば、ヘッドスピードが遅い人向けのモデルで、「 非力でもボールが上がりやすい 」として印象づけたいなら、表示ロフトを10.5°にしておいて、リアルロフトは12°で製作すれば、「 10.5°なのにボールが上がりやすい 」という印象を与えることができますね。
逆に、ハードヒッター向けのモデルで、「 叩いても吹け上がらない 」として印象づけたいなら、表示ロフトを9.5°にして、リアルロフトを8.5°で製作している、こんなイメージなのです。
そんなメーカーの思惑が見えてくる、表示ロフトと実測ロフトの違いを知ることで、ドライバー選びに役立つだけでなく、その楽しさは倍増することでしょう。
⑤ ライ角
同じメーカーのモデルでも、ライ角の違いは57°~62°の辺りで5°くらいも違っています。
しかし、それぞれのヘッドの特徴に合わせて最適なライ角が設定されているので、ライ角が何度であっても、自分が打ちやすければ、その角度は問題にはなりません。
そんなライ角の違いを考慮する必要が出てくるのは、短尺ドライバーを作る時でしょう。
たとえば、57°くらいのフラット気味のヘッドを、標準シャフトの長さから1インチ以上短尺化すれば、構えた時にライ角がフラットになりすぎて、違和感を感じるかもしれません。
そんな時は、あらかじめライ角が60°前後のアップライト気味なヘッドを選んでおけば、短尺化してもそれほど違和感はないはずです。
⑥ フェース角
プラスの数値が大きいほどフックフェース、マイナスの数値が大きいほどオープンフェースになります。
一般的には、スライサーの人はフックフェース、フッカーの人はオープンフェースがよいとされていますが、この点にも注意が必要です。
【 アマチュアゴルファー必見! 】でも説明していますが、アマチュアゴルファーは、スライサーの人も、フッカーの人も、インパクト直前のフェース面はアドレスの時よりも開いています。
そのままフェース面が開いた状態でインパクトした後に、うまくフェースターンができない人がスライス、急激にフェースターンをする人がフックになっています。
そこでスライサーの人には、「 最初からフェース面が閉じているほうがスライスしないだろう 」、というのがフックフェース。
逆にフッカーの人には、「 もっとフェース面を開いておいたほうが、フックになりづらいだろう 」、というのがオープンフェース。
その手法は、確かに一時的には効果がでますが、慣れてくると人間の感覚とは正直なもので、フックフェースのドライバーだと、もっとフェースターンがおろそかになり、結局はスライスが復活。
オープンフェースなら、もっとつかまえようとして、結局はフックが復活、それどころか、うまくフェースターンができた時はプッシュアウト、という現象が現れるのです。
その点を理解して、過度なフックフェースとオープンフェースには注意しましょう。
まとめ
今回は、ドライバーの「 重心ハンドブック 」の活用法について説明しました。
もちろんその他にも、この書籍の本題である「 重心に関する各データ 」も記載されているので、いろんな数値を参考にしながら、「 ベストなドライバー選びの道 」にチャレンジしましょう。
ただし、毎年この「 ゴルフクラシック8月号 」は、すぐに売り切れて、オンラインショップのバックナンバーでも入手は不可能な人気商品です。
その点には、ご注意を!