バンカーショットはアマチュアゴルファーにとっては非常に手強いテクニックの1つ。
今回はバンカーショットの中でも、グリーン回りのガードバンカーからの打ち方の説明です。
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アマチュアゴルファーはバンカーショットが苦手
多くのアマチュアゴルファーにとってのバンカーショットは、とにかく一発で確実に脱出することが出来ればOK、ということが正直な気持ちなのではないでしょうか?
一番の理想はバンカーに入れないことなのですが、意識してバンカーを避けているつもりでも、ゴルフコースのセッティングは、そうは簡単には逃がしてくれませんね。
ところがその難しいバンカーショットを、プロゴルファーの皆さんは「 バンカーショットは簡単で、ラフに入れるくらいならバンカーのほうがよい 」と声を揃えて言っています。
そんな彼らが教えてくれるバンカーショットの打ち方は、皆さんほぼ同じです。
① スタンスはオープンスタンス。
② フェースは思いっきり開く。
③ カット軌道でスイング。
④ ボールを打たずに砂を爆発させるようにヘッドを入れる。
つまりエクスプロージョンショット。
中にはヘッドの軌道がV字になるように手首のコックを使え、などと言っているプロもいます。
皆さんはこのような打ち方で、バンカーショットをうまく打てていますか?
残念ながら、プロが推奨している打ち方でうまく打てている人は少ないのではないでしょうか?
どうして同じように打てないのか?プロは魔法でも使っているのか?
このように思えてしまうバンカーショット。
しかしそこには確かな理由がありました。
バンカーショットがうまく打てない理由は?
まずはプロと同じように打てない理由の代表例が2つあるので、その説明を…。
◆ その1 . フェースコントロールの違い
➔ プロゴルファーとアマチュアゴルファーには、フェースコントロールの仕方に決定的な違いがあります。
それはフェースをターンさせるのか or させないのか、の違いです。
実はプロゴルファーはフェースを大きく開いてアドレスしていますが、インパクト直後にはフェース面がスクエアに戻っています。
プロゴルファーは通常のショットでもアマチュアゴルファーよりもはるかに大きくフェースをターンさせていますが、バンカーショットではその差がもっと大きくなっているのです。
彼らのバンカーショットのフェースの使い方は、ダウンスイングでは開いた状態でボールに向かいながら、砂に接する直前からフェースをターンさせて、砂を薄くさらうような動きでボールをとらえています。( 正確にはボールと砂を一緒に… )
フェースをターンさせて砂をさらうような動きがエクスプロージョン、つまり砂が爆発するように見えているのです。
ところがプロゴルファーはそのような表現はせずに、クラブヘッドのバウンスを使ってダフらせればOKとしか説明してくれません。
その説明を真に受けたアマチュアゴルファーが、同じように打とうとするとどのようになるか?
アマチュアゴルファーはプロゴルファーのようなフェースターンは出来ていないので、彼らのようにたとえうまくボールの手前に薄くダフらせることに成功したとしても、フェース面は開いたままで、なおかつ上を向いています。
その状態では、ボールはフェースを滑るように真上に上がるだけになり、バンカー内に「 ポトリ 」と落ちてしまいます。
その状態を「 ボールが飛ばないのは振り幅が少ないからだ 」と勘違いしてしまうと、今度は振りすぎて大変なことに…。
振りすぎると、身体の回転軸が動いてダフり過ぎたり、身体が起き上がることでリーディングエッジが浮いてしまい、トップボールのようなホームランが出てしまうのです。
つまり、プロゴルファーの打ち方はフェースターンを前提にしているので、フェースをターンをうまく出来ていないアマチュアゴルファーが、フェースを大きく開くことはNGなのです。
フェースを開いて打つのは、フェースターンがうまく出来るようになってからにしましょう。
◆ その2 . バンカーの砂の状態が違う
➔ 残念ながらごく一部の人を除けば、ほとんどのアマチュアゴルファーが実際にラウンドするゴルフコースは、バンカーの砂の状態は上の写真のように雨降り後の締まったまま、または砂が非常に少ない状態になっています。
プロゴルファーがトーナメントで使用するコースや練習するコースとは、砂の状態が大きく違っているのです。
そんなカチカチの砂の状態のバンカーで、エクスプロージョンさせろと言うのは無理があるというものです。
ゴルフ練習場にバンカー練習場が設置されているところがありますが、そんな所は逆に砂の量が多かったりするので、それはそれで実際にラウンドするコースのバンカーの状態とも違っています。
そのためアマチュアゴルファーにとっては、プロゴルファーが教えてくれる打ち方を練習しようにも、その環境が整っていない、もしくは練習出来たとしても実際のラウンドではバンカーの砂の状態が全く違う、という具合になっています。
これでは思うように上達出来なくても仕方ありませんね。
つまり、残念ながらプロゴルファーからの教えは、アマチュアゴルファーにはミスマッチなのです。
それでは、どのように打てばよいのか?
この続きは【 バンカーショットを簡単にする方法は、従来の打ち方を忘れること! 】で説明します。