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左足下がりのアプローチの極意は「自分の角度」を作ること!! 傾斜と仲良くできればもう大丈夫!

time 2022/09/30

左足下がりのアプローチの極意は「自分の角度」を作ること!! 傾斜と仲良くできればもう大丈夫!

アプローチショットの中でも最も難しいのは、「 グリーン奥の急傾斜からピンを狙う 」といシチュエーションではないでしょうか?

こんな状況では、グリーンの傾斜も下りになっていることが多いので、非常にシビアなボールコントロールが要求されます。

今回はそんな難しい状況からでも、しっかりとピンに寄せるための極意を紹介します。

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傾斜と仲良くできれば全てうまくいく!

このブログではこれまでに、【 グリーン周りの左足下がりのアプローチ! 】で、10°~15°くらいの左足下がりからの打ち方を紹介しています。

そして【 この打ち方でアプローチの達人を目指す! 】では、30°くらいの急傾斜からの打ち方を紹介していました。

そこで今回は、その中間となる20°~25°くらいの傾斜ではどうすればよいのかを考えてみましょう。

かなりの急傾斜であり、とても難しい状況ですが、一般的な打ち方よりも、もっと簡単で確実な打ち方があるので、是非試してみて下さい。

 

難しい傾斜で「自分の角度」を見つけ出す方法

今回考えるシチュエーション

グリーン奥の左足下がりのラフで、傾斜は20°~25°くらい。

グリーンエッジまで10ヤード、グリーンエッジからピンまでは15ヤードの下り傾斜、という絶体絶命とも言えるほどの難しい状況です。

おそらく一般的なアプローチショットでは、グリーンまでキャリーしてしまうと、ボールはピン付近には止まらずにかなりオーバーするはず。

そこで一般的な対策法としては、グリーンエッジ手前にワンクッションを狙ったり、フェース面を大きく開いてロブショットを狙ったりしますが、皆さんもご存知のように、かなりの確率でミスをします。

そもそもが、そのような練習を重ねていないので、ミスをするのは当たり前ですね。

ところがその考え方を変えて、もっと自分に合う打ち方を見つけ出すことができれば、たとえ少ない練習量でも確実にピンに寄せることが可能になるかもしれないのです。

その秘訣を今回つかんで欲しいと思います。

ちなみに今回の写真のモデルは僕の奥さんですが、これはラウンド中に次のホールへの待ち時間が長かったので、その待ち時間を使って今回のテストを思いつき、僕から3種類の打ち方を言葉で説明しただけで、それぞれ一発勝負で撮影したものなので、かなり実戦的なシチュエーションになっています。

 

■ 新たに基本としたい打ち方

左足下がりの傾斜に逆らわないように立つ ( 傾斜の半分くらいの角度に身体を傾けるイメージ )

ボールの位置はスタンス中央か、少し右側

グリップはある程度しっかり握って、グリップ位置は身体の中央で『 ハンドジャスト 』に構える

コックなどの手首の動きを抑えて、手先を動かさないようにする

下半身の動きを抑えて、上半身主導でストロークする

 

NGな打ち方

ハンドファーストでインパクト

ゆるゆるグリップで握る

フェース面を大きく開く

コックを使う

ヘッドを加速させる

下半身を動かしすぎる

膝を曲げすぎる

 

このように新たな基本の打ち方をインプットして、NGな打ち方をアウトプットしておけば、もうこの難しい状況に対する準備は整いました。

あとは今回の本題である「 自分の角度 」を作ることができればOKなので、その点について考えていきましょう。

 

◆「 自分の角度 」の探し方

それでは「 自分の角度 」とはどういうことなのかを説明します。

それは自分がもっと打ちやすくなるように、「  傾斜に対するスイングの角度  」を追求することだと理解して下さい。

どのような角度でアドレスをして、ボールと傾斜に対してどの角度でクラブヘッドを入れて行くのか、ということです。

自分のスイングのクセと特徴を理解して「 自分の角度 」を見つけ出すことができると、傾斜に対してクラブヘッドの動きが馴染むようになり、どんなライからでもうまく打つことが可能になります。

しっかりと「 自分の角度 」を探し出しましょう。

 

① アドレスとスイング軌道

スクエア   

写真❶のように、ピンに対してスクエアに構えて、そのスタンスの向き通りにボールの真後ろからクラブヘッドを入れます。

グリーン周りの左下がりのアプローチ! 】でも説明していますが、傾斜が10°~15°くらいなら、このようなスクエアなセットアップが最も無難であり、オーソドックスな打ち方と言えるでしょう。

クラブヘッドを真後ろから入れて、ボールの前後 ( 左右 ) 10cmくらいを少しダフるようなスイング軌道を作れば、多少はラフの抵抗を受けながらも、ほぼイメージ通りに「 ふわり 」としたボールを打つことができます。

ところが、この写真❶のように傾斜が20°くらいになるとかなり状況は変わります。

10°~15°よりも確実にボールの手前で芝の抵抗が大きくなり、イメージよりも飛ばずに、そして目標よりも左方向に低く飛び出すようになります。

つまり、ボールの手前の傾斜が邪魔になってくるのです。

この傾向は、傾斜が大きくなるほどに強くなります。

 

クローズド 

次は写真❷のように、クローズドに構えて、そのスタンス通りにイン側からクラブヘッドを入れます。

このようにスイングする角度を変えると、明らかにボールの手前の傾斜の影響を減らすことができて、左足下がりの傾斜に沿うようにクラブヘッドをコントロールしやすくなります。

つまりスクエアよりも、ボールの手前でクラブヘッドが引っかかる確率が減り、自分のイメージ通りにスイングしやすくなります。

クローズドに構えて、イン側からクラブヘッドを入れると、ボールが目標よりも右側に飛んで行くように思うかもしれませんが、ラフの抵抗でクラブヘッドが左に返りやすいので、たとえ右方向に打ち出したとしても、うまい具合に目標方向に飛んで行きます。

そしてこの打ち方だと、フェース面にボールが乗っている時間が長くなり、包みこむようなインパクトで、コントロール性が高まります。

 

オープン  

次は写真❸のように、オープンに構えて、そのスタンス通りにアウト側からクラブヘッドを入れます。

この角度を作ると、ボールの手前の傾斜の影響を最も受けずに、芝の抵抗感も少なくスイングすることができます。

そして左足下がりの傾斜に合わせて、クラブヘッドを下方向に振り抜きやすくなります。

しかしその反面、インパクトでフェース面が開きやすいので、クラブヘッドがボールの下を潜る可能性が高くなり、下手をするとシャンクの可能性も出てきます。

そしてオープンスタンスの方が、もっと傾斜が大きくなると斜面に対して安定して立つことが難しくなります。

 

➁ インパクト後の状態

スクエア  

クラブヘッドはある程度の芝の抵抗感を感じながら、引っ掛かる方向に動くので、のボールは目標よりも少し左方向に、そして高さは低めになり、飛距離もイメージよりも飛びません。

 

クローズド 

スクエアよりも芝の抵抗感が少なく、ボールは目標よりも少し右方向に飛び出していますが、ボールの高さと飛距離はほぼイメージ通りです。

 

オープン  

このスイング軌道の方が、ボールの手前の傾斜の抵抗を受けずに、クラブの落下エネルギーも大きくなるので、気持ちよくクラブヘッドが抜けて、ボールのスピン量が多く、飛び出すスピードも遅くなります。

写真を比較すると、クローズドよりもボールの高さが低いように見えますが、実際にはボールが飛び出すスピードが遅いので、そのように映っているだけです。

 

③ 最高到達点とボールの性質

スクエア  

ボールの最高到達点はの高さで、3種類のスタンスの中では一番低く、そしてスピン量も少なくなるでしょう。

この写真❼の時は、なんとかグリーンエッジを越えるまでは飛びましたが、そこからのボールの勢いは抑えることができずに、10ヤードくらいピンをオーバーして、グリーンから外れそうでした。

つまりこのスクエアの打ち方は、大きな失敗は少ないのですが、芝の抵抗感の大きさとボールの飛び方については慣れが必要です。

そんな点を考えると、この打ち方は傾斜が10°~15°くらいまでが適していると思います。

 

クローズド 

本人のイメージ通りのボールの高さと飛距離を実現できました。

グリーンエッジとピンの中間地点にボールが落下して、十分に勢いを抑えられたボールは、ほぼピン横に止まるというスーパーショットが成功しました。

ただし傾斜地からのクローズド打ちを日頃から経験していないと、最初は少し違和感があるかもしれませんが、勇気を持ってトライしてもらえれば大丈夫です。

 

オープン  

本人も驚くほどの高さまでボールが上がり、エッジから5ヤードのグリーン上に落下しましたが、ボールの勢いが抑えられすぎて、ピンよりも5ヤード手前で止まってしまいました。

こんなにうまく打てたことは本人にも予想外で、日頃はクローズド打ちなのですが、もしかしたらオープン打ちのほうが合っているのかもしれません。

しかし下りのグリーンなのにピンよりも上側に止まってしまい、だからと言って今回以上にボールを飛ばそうとするのは、かなりの勇気が必要で、実際には難しいことだと思います。

そして今回はたまたまうまくいきましたが、先に説明したように、オープンの場合は失敗した時のリスクが大きいので、はたしてスコアに影響する本番で使えるのかは、もっと練習を重ねてみないと分かりません。

ちなみに、アプローチが抜群にうまい友人も、初めてオープン打ちを試したところ、右45°方向にシャンクしました。

ところがクローズド打ちはうまく打てたので、本人のスイングの特徴と傾斜との相性が大きく影響するということなのです。。

つまり皆さんにも、傾斜によって自分に合う角度と合わない角度があるということを理解して下さい。

 

今回のまとめ

ここまで説明したように、傾斜から打つ場合は一般的なスクエアスタンスには縛られずに、傾斜の大きさに合わせて、クローズドだったり、オープンだったりと、自分の特徴に合う角度、またはボールのライに合う角度を作ることがとても重要になります。

自分の感覚と傾斜に合うのであれば、例えば「 クローズドに構えているのに、カット軌道でスイングする 」という、異色のパターンでもOKです。

そのように「 自分の角度 」を見つけ出すことができれば、どんな難しいライであっても、もっと簡単に攻略することができるようになるので、とことん傾斜と仲良くなれる方法を追求して下さい。

ちなみに多くのプロはこのようなシチュエーションでは、スクエアスタンスで、少しハンドファーストにして、フェース面は大きくオープン、という組み合わせで打つパターンが多いのですが、練習量が多いわりにはとても難しそうに打っていて、成功率も高いとは言えません。

そしてフェース面を大きく開いているのに、誰も「 ふわり 」としたボールを打てていないのです。

しかし「 自分の角度 」さえ見つけ出せれば、もっと簡単に「 ふわり 」としたボールが打てて、精度も上げることができるので、皆さんもプロを真似するだけでなく、もっと新しい発想でトライしてみて下さい。

そしてこの「 自分の角度 」という考え方は、もちろんフエアウェイからのセカンドショットにも当てはまります。

どうすれば傾斜にあるボールへのコンタクトがもっと楽になるのか、過去の定説には縛られずに今一度考え直してみましょう。

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