
今回は「 苦手なショートパットを克服するためのアイディア 」を紹介したいと思います。
ゴルフとは、ほんの少し工夫を加えるだけで問題点を劇的に改善できるスポーツです。
自分に合うアイディアをいろいろ取り入れながら、どんどん上達の道を進みましょう。
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自分の弱点は発想を変えれば必ず補える!
100切り、90切りを目指す人だけでなく、プロを含めた上級者にとってもショートパットは永遠の課題。
そんな難しいショートパット改善に向けて、少し肩の力を抜いて取り組める方法を提案したいと思います。
ショートパットは技術よりもメンタルの改善が効果的!
■ ショートパットが難しい理由
2m以内のショートパットは高い確率で入れたいところですが、実は誰にとってもかなり難しいポイントなのです。
その原因を占めるのは、技術的なものと言うよりも、メンタルの影響の方が大きいと思います。
入れたいという欲求、入れなければならないというプレッシャー、外した時への不安感、などの心理面への負担がマックスになってしまうのがショートパット。
そんな心理面の作用によって、ついつい起こってしまうのが「 ヘッドアップ現象 」や、それに類似したストロークの乱れ。
どんなに性能のよいパターで素晴らしいストロークをしていても、フェース面がボールに当たる前に身体が無駄に動いてしまっては、狙った通りにはボールは転がりません。
そして、たとえヘッドアップを抑えたとしても、自分の意識がインパクト前にカップに向かってしまうと、ヘッドアップと同様の悪い現象が起きてしまうのです。
そんなことは誰もが分かっていて、十分に気をつけているにもかかわらず、結局はプロでもその現象を抑えることに苦労して、やがて「 イップス 」という症状に悩まされることに…。
たとえば「 ボールを目で追わずに、カップに入るか入らないかは自分の耳で聞け 」というような古くからの言い伝えがありますが、たとえそのように頭をインパクト時のまま残したとしても、自分の意識がボールを追いかけてしまうとその意味はなくなります。
そこでプロの皆さんはいろいろ工夫をすることになります。
➀ カップを見たままパッティングする
➞この方法ならストローク中に身体が起き上がることもなく、ボールへの意識が先走ることもありませんが、実際に行うには少し勇気が必要です。
② 目を閉じてストロークする
➞この方法もストローク中の余計な動きは抑えられますが、かなり勇気が必要だと思います。
③ 長尺パターを使用する
➞長尺パターはストロークの改善効果もありますが、実はそれよりも大きなメリットは、アドレス時の視野が広がることなのです。
長尺パターでアドレスしてみれば分かりますが、2m先のカップが見えるくらいに視野が大きく広がります。
その効果でヘッドアップしずらくなるし、そもそも長尺パターのストロークは、ヘッドアップしてしまった時の肩の動き方と類似しているので、その点でも有利に働きます。
しかしアマチュアゴルファーにとって長尺パターは、品数は少ないし、普段の取り扱いも大変なので、あまりお勧めしません。
■ オープンスタンスならメンタルが楽になる!
そこで今回提案したいのが、「 オープンスタンスでパッティングする 」という方法です。
➀
写真➀のように、普通にスクエアにアドレスしてボールを見ると、自分の視野は赤〇の範囲くらいになるはず。
それはつまり、ボールを見ながらの視野としては、カップまでの距離が1.5m程度までに限定されて、緊張すればもっと視野は狭くなっていると思います。
ちなみにこの写真➀のように、本人はスクエアにアドレスしているつもりでも、実際にはクローズド気味になっている場合が多いので、その分だけカップ方向への視野は狭くなってしまいます。
②
そこで提案したいのは、写真②のようにオープンスタンスでアドレスし、胸の向きもスタンスに合わせてオープン気味にする方法です。
このようにアドレスすると、顔と胸の面は白い✫印を向くくらいに左側になり、その分だけ視野もカップ側に広がるので、アドレスしただけで赤〇のようにボールとカップが同時に視野の中に入るようになります。
試してもらえば分かりますが、視野がカップ方向に広がると、圧倒的に心理的なプレッシャーが低減します。
ただし、スタンスと胸の面をオープンにしてそのままストロークすれば、ボールは当然目標よりも左方向にしか行きません。
そこでストロークの仕方をアレンジして対処する必要があります。
右肘を脇腹に添えるようにして、左肘は身体から少し浮かせるようにして、パターヘッドをカップ方向に押し出すようにストロークして下さい。
一般的なストロークよりも右手の感覚を生かすようにストロークできるので、方向性と距離感は簡単に合わせることができるでしょう。
このようなオープンスタンスで、カップ方向に押し出すようなパッティングストロークは、何事に対してもスクエアに拘るゴルフ界の常識には当てはまりませんが、安定して結果がよくなればOKと考えましょう。
たとえば以前にシニアプロのキム・ジョンドク選手のパッティングスタイルを見た時に驚いたのですが、身体の面がカップに正対するような超変則的なアドレスを取り、長尺パターのヘッドを押し出しながら、ナイスパットを連発していました。
それこそボールとカップを同時に見ながらストロークできるので、心理的プレッシャーは最小限に抑えられることによって、スムーズにパターヘッドをコントロールできているように感じたのです。
今回のまとめ
心理的なプレッシャーを低減することができれば、苦手なショートパットを大きく改善することができるかもしれません。
そもそもゴルフは心理面が大きく作用するスポーツと言われているのに、ゴルフレッスンではその心理面の対策を放置したまま、スイングの細かい事ばかり追求するという非効率な流れ。
少ない練習量でも上達するためには、自分のメンタルや身体的特徴をカバーする、または生かすという方法も考える必要があります。
常識には縛られずに、もっといろんなアイディアを取り入れてみましょう。