今回は女性ゴルファーに向けたクラブセッティングを紹介します。
女性ゴルファーはどんどん上達してくると、レディス用のクラブでは軽すぎて、柔らかすぎる状態になってしまいますが、かと言ってどんなセッティングがよいのかが難しい問題ですね。
そんな女性ゴルファーに参考にして欲しいクラブセッティングを紹介します。
※ 男性でもヘッドスピード40m/s以下の人には参考になると思います。
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レディスクラブはアンダースペックすぎるので注意しましょう!
今回紹介するクラブセッティングは、僕の奥さんのラウンドパートナーである40歳代の友人の物です。
すでに79のベストスコアを2回達成していて、年間25~30ラウンドのアベレージが86~87の腕前で、ヘッドスピードは35m/s。
通常このようなレベルの女性ゴルファーだと、クラブセッティングにはとても悩むことになります。
なぜならば、レディス用として販売されているクラブでは、あまりにも軽くて柔らかいので、ある程度のレベルになると逆にスイングが難しくなってしまいます。
かといってメンズ用クラブはスペックに幅がありすぎるので、かなりの知識がないと自分に合うスペックを見つけるのは困難です。
そして女性ゴルファーの場合は、ウェア関係等のクラブ以外にも予算が必要なこともあり、男性ゴルファーよりもクラブを買い替える頻度は少ないと思います。
そこで今回は、そんな悩める女性ゴルファーの参考になるクラブセッティングを紹介します。
80を切るための女性用クラブセッティング
このクラブセッティングは、全て僕がクラブの選択とスペックについてアドバイスしています。
スコアアップのために工夫した内容をご覧ください。
■ セッティングスペック
● ドライバー
ブリヂストン ツアーB JGR (2017モデル) 11.5°
シャフト : AiR Speeder G 45.5インチ フレックスR相当
● 3番ユーティリティ
ヤマハ RMX ユーティリティ (2016年モデル) 17°
シャフト : FUBUKI Ai FW55 フレックスS
● 4番ユーティリティ
ヤマハ RMX ユーティリティ (2016年モデル) 20°
シャフト : FUBUKI Ai FW55 フレックスSR
● 5番ユーティリティ
ヤマハ RMX ユーティリティ (2016年モデル) 23°
シャフト : FUBUKI Ai FW55 フレックスR
● 5番ユーティリティ
キャロウェイ Xユーティリティ (2006年モデル) 27°
シャフト : Xシリーズ 40H フレックスL
● 6番ユーティリティ
ピン G (2016年モデル) 30°
シャフト : フジクラ MCH60 フレックスR
● 6番ユーティリティ
コブラ バフラー T-rail レディスUSA (2013年モデル) 30°
シャフト : 純正シャフト
● 8番アイアン
エポン AF-701 (2007年モデル) 35°
シャフト : N.S.PRO ゼロス7 フレックスS
● 9番アイアン
エポン AF-705 (2017年モデル) 38°
シャフト : N.S.PRO ゼロス7 フレックスS
● PW
エポン AF-705 (2017年モデル) 43°
シャフト : N.S.PRO ゼロス7 フレックスS
● AW
エポン AF-701 (2007年モデル) 50°
シャフト : 島田ゴルフ K`s7001 フレックスR
● SW
タイトリスト ボーケイ・ウェッジ TVD (2008年モデル) 56°
シャフト : 島田ゴルフ K`s7001 フレックスR
● パター
オデッセイ デュアルフォース ロッシーⅡ (1995年モデル)
● ボール
ブリヂストン ツアーB V10
■ クラブ説明
女性ゴルファーとしては標準的なパワーの持ち主なので、メンズ用クラブを選択しても重すぎないように、そして硬すぎないように気をつけています。
● ドライバー ツアーB JGR
友人のスイングの特徴から判断して、先ずは合いそうなシャフトの中からAiR Speederを選択し、それからヘッドが決まりました。
この友人は弾道が低かったので、リアルロフトが13.5°くらいになる11.5°を選択。
キャリー160~170ヤードで、ランが少し多めでトータル180~190ヤード。
シャフトが45.5インチと長すぎるので、少し短めに握り、トップでオバースイングにならないように注意しています。
● 3番ユーティリティ ヤマハ RMX
以前はレディス用の5番ウッドを使用していましたが、「 もっと確率を上げながら飛距離も稼ぎたい 」という本人の要望があり考えたのが、僕の奥さんが過去に使用していたこのクラブです。
あえて練習場よりも先にコースで試打をしてもらいました。
少しハードスペックなのですが、ライを選べば練習場のマットよりもコースの方が打ちやすく、本人の希望通りのボールが打てたので、そのまま譲渡することになりました。
このクラブは、150~170ヤードを、ランをうまく使ってかなりの精度で狙い通りに打つことができています。
ただし、よいライで平坦かやや左上がりの時しか使用しません。
よいライから目一杯のフルショットをするので、ややハードなSフレックスでも大丈夫なのです。
● 4番ユーティリティ ヤマハ RMX
こちらも僕の奥さんが過去に使用していたクラブを譲渡しています。
140~150ヤードを想定していますが、ロフト角20°だと多少の傾斜やラフからでもうまく打つことができます。
その代わり目一杯のフルショットではなく、多少コントロールするためにフレックスはSRでちょうどよい感じになります。
● 5番ユーティリティ ヤマハ RMX
こちらは最初から本人用で購入しました。
130~140ヤードを想定し、いろんなライからからでも使用しています。
傾斜からでは目一杯のフルショットができないことを前提にしてRフレックスとしました。
Rにすることで、その分だけ高弾道になり、グリーン上に止まりやすいことも狙っています。
● 5番ユーティリティ キャロウェイ X
このクラブは【 ラフからの打ち方は『ラフ専用』クラブを使えばとても簡単! 】で紹介した、ラフ専用クラブです。
夏ラフのような手強いラフの時にだけ使用しています。
ラフから120~140ヤードを想定しています。
● 6番ユーティリティ ピン G
このクラブも僕の奥さん用に購入しました物ですが、打ちやすいけれどシャフトがアンダースペックだったので、それならばこの友人に合いそうだと思い試打してもらったところ、予想通りにとてもマッチしていたのでそのまま譲渡することになりました。
120~130ヤード前後を想定しています。
この友人は『 ユーコロ 』をこのクラブで行っています。
● 6番ユーティリティ コブラバフラー T-rail
このクラブはまだアベレージが90台だった頃に購入した物で、女性用の少し重いクラブを探していたところ、USAモデルでちょうどよさそうなスペックだったので購入してもらいました。
現在は本人にとってはアンダースペックになりましたが、体調が悪いときや、かなりの傾斜や悪いライから打つ時のお助けクラブとしてバックに入れています。
アンダースペックなので100ヤードを軽く振って合わせることも可能であり、しっかりと振れば130ヤードまで打つことができます。
● 8番アイアン~PW エポン AF-701、AF-705
モデルが違うのは購入時期が違うからで、エポンの場合はアイアン1本から購入できるので、その時に必要な物だけを用意することが可能です。
当初はそれぞれ50gくらいの軽量カーボンシャフトを装着していましたが、途中からN.S.PRO ゼロス7に変更しました。
【 アイアンのスチールシャフトは新時代に突入! 】を参照にして下さい。
● AW エポン AF-701
こちらは量販店で中古品を購入しました。
もともとアイアンでエポンを使用していたのでAWもエポンが欲しかったところ、以前から使用していたSWと同じシャフトが装着されているとても状態のよい中古品を奇跡的に発見し、すぐに購入しました。
本人にとっては少しオーバースペックなのですが、重さを上手く利用できるようになるととても打ちやすくなったそうです。
● SW タイトリスト ボーケイ TVD
このウェッジも、実は僕の奥さんが当時使用していて打ちやすかったので、友人にもコースで試打してもらったところ、とてもうまくアプローチショットが打てたので、僕の奥さんと同じ仕様の物を新たに製作しました。
このクラブのおかげでその後さらに腕に磨きがかかり、神のような上手さで「 寄せワン 」や「 チップイン 」を量産して、スコアメイクの強力な武器になっています。
【 この打ち方でアプローチの達人を目指す! 】を参照にして下さい。
● パター オデッセイ ロッシーⅡ
このパターは、僕が怪我をする前にゴルフプレーをしていた時に使用していた年代物のパターです。
そのパターをこの友人がゴルフを始めた時から使用していて、とても気に入っているのでいまだにこれ以外のパターを使用していません。
このパターは知る人ぞ知る名品で、その打ちやすさは最新モデルに劣ることはないでしょう。
グリップをスーパーストロークに変更し、鉛の調整をして本人に合わせてあります。
● ボール ツアーB V10
このボールが友人のスコアメイクの大きな助けになっています。
それまではスーパーニューイング、ファィズ、タイトリスト ソフトフィール等を使用していましたが、弾道の高さが少し不足していました。
いろんなボールを試しましたが、ツアー系のボールでは打感が重く感じてしまい、レディスボールでは軽すぎるし、スピン不足。
そこで僕の奥さんが当時使用していたツアーB V10を試したところ、驚くほどに弾道が改善されて飛距離もアップ。
アプローチショットの具合もよく、まさに理想のボールを手に入れることができたのです。
その後生産終了になりましたが、本人のまとめ買いと、僕の奥さんが使用しなくなったので、我が家の在庫を回すことができて、まだ暫くはこのボールを使うことが可能です。
今回のまとめ
この友人の女性は、うまい具合に僕の奥さんからのフィードバックをたっぷりと利用できたので、苦労せずにとてもよいクラブセッティングが可能になりましたが、一般的にはこんなにうまく自分に合うクラブを見つけ出すのは不可能でしょう。
だからこそ、女性としては標準的なパワーであるこの友人のセッティングを参考にしてみてはいかがでしょうか。
スコアアップのためには無駄を省き、スコアで損をするクラブを使わないこと。
そしてコース上でのいろんなトラブルにも対応できる「 お助けクラブ 」を用意することが重要です。
女性はセカンドショットで3番ウッドを使用する人が多いのですが、セカンドショットで一番シャフトが長くて難しいクラブが3番ウッドです。
時々うまく打てたとしても、後で振り返ればスコアで損をするクラブになっているはず。
クラブは短いほうが絶対に簡単なので、セカンドショットで損をしないクラブを見つけ出して、確実にスコアアップを目指しましょう。
そして女性の場合は、傾斜によってはスイングパワーに大きな差が表れるので、フルスイングしやすいクラブ、軽く振れるクラブ、という具合に、同じような番手でも、そのライによって使い分けるセッティングを考えたほうがよいと思います。
※ 今回紹介したセッティングは、男性のヘッドスピード40m/s以下の人にも、もう少しだけハードスペックにするだけで、十分に参考になるはずです。