
久し振りに冬用のドライバーを用意して、その狙い通りの効果を実感することができました。
そこで今回は、寒い時期でも打ちやすいドライバーの作り方と考え方を説明します。
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寒さに強いヘッドを選べば、冬のゴルフは楽になる!
以前に【 今年も冬用のドライバーを作りました!! 】や【 ドライバーシャフトの鉛の貼り方に新提案! 】などで、冬用ドライバーの必要性を説明していました。
日本の四季の中でゴルフを楽しむとなると、気温5℃くらいの寒い時期から35℃以上の酷暑の中でもプレーすることになりますが、一番長いクラブであるドライバーに対して、その全ての温度域での適応を求めることには無理があると思います。
そこで寒い時期でも打ちやすいドライバーを、冬用としてもう1本用意することを提案していました。
しかし最近ではスリーブ仕様のドライバーが主流になったので、それぞれの気温で打ちやすいシャフトを2~3本用意しておけば、1つのドライバーヘッドでオールシーズン対応することが可能になりました。
そんな冬用ドライバーの作り方において、今回は新たな提案をしたいと思います。
その提案とは、「 シャフトは夏用のままで、ヘッドを冬用に替える 」という新方法です。
冬用ドライバーコブラ LTDx MAX + ベンタス ブラックの詳細と考え方
■ ヘッドデータ
ヘッド : コブラ LTDx MAX US ブルーモデル
ヘッド体積 : 456cc
ヘッド重量 : 197g に変更 (国内仕様は198g)
ロフト角 : 10.5° ( 9.5°に変更 )
■ シャフトデータ
シャフト : フジクラ ベンタス ブラック 6
フレックス : S
シャフト重量 : 65g
トルク : 3.1
振動数 : 263cpm
■ クラブデータ
クラブ重量 : 316g
クラブ長さ : 45.625インチ
ヘッドバランス : D2.5
■ クラブ製作の流れ
【 コースで飛んで曲がらない最強ドライバー!! 】で紹介したように、コブラ LTDx LS + ベンタス ブラック 6 Sの組み合わせが僕の奥さんにとてもマッチしていて、日頃ラウンドしている各コースの各ホールで自己最長到達記録の更新を続けていました。
しかしさすがに最高気温が10℃まで下がってくると、僕の奥さんのパワーではヘッドのハジキ感やつかまり感の不足を感じてきたので、冬用に向けての仕様変更を検討することになりましたが、本人はベンタス ブラック 6 Sが打ちやすいので、シャフトは変えたくないとのこと。
そこで今回試したのが、スリーブ仕様のシャフトを冬用に替えるのではなく、スリーブ仕様の特徴を生かして冬用のヘッドに替える方法で、もう少し剛性の低いヘッドに変更して、ハジキ感とつかまり感を補うことを狙いました。
つまり打ちやすくて調子のよかった夏用のシャフトのまま、ヘッドをコブラの同じスリーブ仕様の中から選択して付け替えるという作戦です。
そこで選んだのが、LTDx MAX の10.5°のヘッドです。
友人の女性用にLTDx MAXの12°を製作した時に僕の奥さんがテストをしているので、LTDx MAXのボディ剛性がLTDx LSとLTDxよりも低くて、明らかにハジキ感があることは分かっていました。
ただしLTDx MAXは基本的につかまり過ぎるので、僕の奥さんが使う場合は目標よりも左方向に飛んでしまうことが難点でした。
しかし想定している10℃以下の気温ならば、つかまり感は弱くなるし、もともと左方向には行きづらいベンタス ブラック 6 Sと組み合わせるので、それほど左は気にならないのではないかと判断しました。
LTDx MAXの表示ロフトがリアルロフトと大差ないことを「 重心ハンドブック 」で確認し、気温が低いと弾道も低くなることを考慮して、ロフト角はLTDx LSの9°よりも大きめの10.5°に決定。
購入にあたり、USモデルに標準装着されていたUST LIN-Q M40X WHITE 6 F3というシャフトに興味があり、そしてヘッドクラウンのカラーをLTDx LSと変えたかったので、GDOの中古ショップで見つけたLTDx MAX US ブルーモデルの10.5°を購入。
しかし購入後に打ってみると、そのシャフトは僕の奥さんよりも友人の男性にマッチしていたので、その友人が所有するLTDx 9.5°で使用することになりました。
■ インプレッション
コースで10℃くらいの気温で使用してみると、イメージ通りの弾道を打つことができました。
初冬のこちらの地域ではフェアウェイが常に湿っているので、ランよりもキャリーを重視していましたが、LTDx LSよりもかなり高弾道だったのでスリーブ調整で-1.0°に変更して、夏場と同等のキャリーを確保できています。
予想通りヘッド自体のハジキ感は十分で、ベンタス ブラック 6 Sとの組み合わせならつかまり過ぎは抑えられて、それほど左は気になりません。
そして低い気温でもヘッド剛性が低いならば、ベンタス ブラック 6 Sというハードなシャフトでも、硬すぎる状態にはならずに振り切ることができました。

ただし国内仕様の可変ウェイトが3g + 10gなのに対して、このUS ブルーモデルには6g + 12gというかなり重いウェイトが装着されていたので、その調整には少し苦労しましたが、現在は6g + 6gに調整して落ち着いています。

【 コースで飛んで曲がらない最強ドライバー!! 】で説明したように、ハードなシャフトでも無理なく振り切れるためには、少し軽めのヘッド重量が必要だということが分かっていましたが、やはりUS仕様の重いウェイトでは適合は難しいと感じました。
今回のまとめ
今回は冬用のドライバーについて、新たな考え方を提案しました。
スリーブ仕様の利点を生かせば、「 低い気温に対応するためには ➡ 少し柔らかめのシャフトに替える or 少し柔らかめのヘッドに替える 」のどちらの選択でも対応可能なことが確認できたので、どちらを選択するのかは各自の好みで大丈夫だと思います。
こちらの地域の冬期間は降雪と5℃以下の気温が続くので、2~3ヶ月の間はラウンドできずに練習だけになりますが、そんな低温下でも無理せずに気持ちよく打てるドライバーは必要であり、そしておそらくこの冬用ドライバーは11月~4月の6ヶ月間は威力を発揮してくれるはず。
それだけ長期間で使用できるなら、多少の手間暇かけても冬用のドライバーを用意する価値は十分あると思います。
皆さんも寒い中で無理して調子を崩すよりも、その気温に適応できる「 冬用ドライバー 」の製作を考えてみましょう。
