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打ちやすいアイアンはソール形状で決まる!! 簡単と言われているクラブの方が実は難しかった…!?

time 2025/02/28

打ちやすいアイアンはソール形状で決まる!! 簡単と言われているクラブの方が実は難しかった…!?

皆さんは自分のアイアンを「 打ちやすい! 」と感じているでしょうか?

今回は、もっと打ちやすいアイアンを見つけるために、ソール形状について考えてみましょう。

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実は、簡単だと言われていたアイアンの方が難しいという事実!

アイアンと一口に言っても、マッスルバックタイプ、ハーフキャビティタイプ、キャビティタイプ、ポケットキャビティタイプ、中空タイプなど、いろんなタイプに分けられます。

ゴルフ界の一般論では、マッスルバックタイプは難しくて、ポケットキャビティタイプや中空タイプが簡単だとされていて、多くのアマチュアゴルファーはその定説に従って、ポケットキャビティタイプや中空タイプのアイアンを選んでいる人が多いと思います。

そして練習場で打ち続けていれば、簡単だとされるアイアンはそれなりの恩恵があるように感じるはずです。

ところが実際にコースで使ってみると、なぜかダフッたり、引っかかったりと、練習場のようなフィーリングでは打つことができずに、その結果としてスコアアップに手間取ってしまうパターンが多いのではないでしょうか。

そこで今回は、実際のコースでも打ちやすいと感じられるアイアン選びについて考えてみましょう。

 

自分に合うソール形状を選べば、アイアンはもっと簡単に打てるようになる!

1⃣ ソール形状を考える

まずは2つのアイアンのソール面の形状をご覧ください。

どちらも地クラブメーカーのアイアンですが、ソールの幅自体にはそれほど違いがありませんが、ソール形状には明らかな違いがあります。

写真①と写真②ともに、方向のリーディングエッジ側は面取りされていて、いわゆる「 ソールを入れやすい形状 」になっています。

そしてどちらかと言えば、方向の面取り量は①の方が多いので、ソールの入れやすさでは①の方が優れていると感じるかもしれません。

それに対して、今度は方向のトレーリングエッジ側の面取り量を見ると、①は全く面取りがされておらず、②の方はしっかりと面取りされていて、有効なソール幅はその分だけ少なくなっています。

このような方向の面取りが狙っているのは、いわゆる「 抜けのよいソール形状 」であり、ソールの後方のトレーリングエッジ側の面取りがしてあると、多くの人が「 抜けのよさ 」を感じることになります。

そして実際のコースで打ちやすいと感じるためには、この「 抜けのよいソール形状 」が大きなポイントだったのです。

 

2⃣ 打ち比べると特徴がよく分かる

この①と②のアイアンを練習場で打ち比べてみました。

まずはティアップで打ってみると、打ちやすいと感じるのは①の方でした。

なぜならティアップで打つ場合は、ソール幅が広いことによるメリットだけを受けられるからです。

つまり①のソール形状の方が、低重心になり、重心深度も深くなることによって、つかまり感やハジキ感を引き出せるので、理論的にもティアップでは有利になります。

次にマットの上からボールを打つ場合、今度は②の打ちやすさが分かってきます。

なぜなら、多くのアマチュアゴルファーの弱点をカバーしやすいソール形状だからです。

多くのアマチュアゴルファーの弱点は、アイアンショットがダフりやすいことですが、現実問題としては、ダフること自体はそれほど大きな問題ではなく、それよりも重要なのは、「 ダフッた後のソールの抜け具合 」だったのです。

この「 ダフッた後のソールの抜け具合 」を決めるのは、ソールの幅とソール後方の形状なので、「 ソール幅が狭くて、ソール後方が面取りしてある形状 」ならば、たとえダフッても、その後のヘッドの抜けがよいので、ダフッたことによる悪影響はかなり少なくなる訳です。

その点を考慮して①のアイアンを打ってみると、ダフらずにナイスショットが打てた場合は問題を感じませんが、少しでもダフッた場合は明らかに抵抗感を感じることとになります。

つまりダフらずに打てる自信のある人は、①のようなソール形状でも全く問題はないのですが、はたしてコースでもダフらずに打てるのか…!?

 

3⃣ コースではどちらを選ぶのか!?

ソール形状の違いによって、①のソール形状はティアップで打ちやすく、②のソール形状はセカンドショットで打ちやすい、という傾向があることを分かってもらえたと思います。

それではコースで使用する場合、①タイプと②タイプのどちらを選ぶのか?

たとえば8番アイアンや7番アイアンはショートホールのティショットで多く使用すると思いますが、その点を重視するなら①のソール形状になりますね。

しかしアイアンの使用頻度はやはりセカンドショットの方が多く、そしてそのライも、傾斜地だったりラフだったりと、いろんな要素が加わります。

その点を考えると、やはり②タイプのソール形状を選んだ方が、いろんなライに対してソール形状が馴染みやすいので、コースではよい結果になる可能性が高くなります。

 

4⃣ プロの場合を考える

プロの場合はを考える時に、スイング中のヘッドの軌道がアマチュアゴルファーとは全く違うということをまずは理解しなければなりません。

プロのアイアンショットを見ると、アマチュアゴルファーよりも大きなスイング軌道を描きながら、ダウン軌道のまま薄めにボールにヒットして、ボールよりも左側にソールが着地するようなヘッド軌道を描いています。

このようなヘッドの軌道を実現できれば、ソール後方の形状にはあまり影響を受けないはずです。

そしてそもそもプロの場合は、男子はマッスルバックタイプが中心なのでソール幅自体が狭く、女子はキャビティタイプだとしてもソール幅はそれほど広くはありません。

そんな中で注目したのは、上田桃子選手のアイアンです。

そのアイアンは、キャロウェイAPEX 2016年モデルでポケットキャビティタイプなのですが、①や②と同じ程度のソール幅がありますが、実はしっかりと全番手のソール後方が面を取るように削られていたのです。

つまり、ポケットキャビティタイプのやさしさと、マッスルバックタイプの抜けのよさの両立を狙っているということです。

そしてそのような工夫は、アマチュアゴルファー向けのアイアンにこそ施して欲しいものなのです。

それなのにメーカーは、アマチュアゴルファーには低重心でソール幅が広い方が、ボールは上がりやすく、ダフりづらいと考えているので、そこで大きなミスマッチが生まれることになります。

 

5⃣ 特殊なソール形状も考えてみましょう

たとえばダンロップヨネックスのアイアンには、V字型または山型のソール形状のモデルが用意されています。

使う人によっては、このようなソール形状がマッチする可能性があり、その場合はソール幅はそれほど重要ではなくなるかもしれません。

ただし松山英樹選手の場合は、ソール幅がとても狭いマッスルバックタイプなので、あえてV字型は必要なく、特注でフラットなソール形状を選んでいます。

 

6⃣ 究極の選択もあります

この写真③は僕の奥さん用のアイアンです。

左が今年から使用しているエポンAF-Tour MBで、右が昨年まで使用していたエポンAF-701です。

写真で見た通り、ソール幅もソール形状も大きく違いますが、本人はクラブ変更に特に問題は感じていません。

その理由は【 遂にマッスルバックアイアンを買いました!! 】で説明しているように、求めている性能と特性が明確であり、十分に試打を重ねているからです。

AF-Tour MBは、もしダフっても全く影響がなく、ラフからの抜けも抜群です。

AF-701は、ティショットで抜群に打ちやすいのですが、ライが悪いと途端に難しくなります。

どちらの特性を選ぶのかは、まさに究極の選択と言えるものでした。

ちなみにエポンの場合は、マッスルバックタイプとポケットキャビティタイプの間に3タイプのモデルが用意されていますが、僕の奥さんの場合はその3タイプのモデルは中途半端感があり、どれも難しく感じました。

 

今回のまとめ

今回はコースで打ちやすいアイアンの選び方について考えてきました。

マッスルバックタイプやポケットキャビティタイプなどのボディ形状の違いや、ソール形状の違いをどのように組み合わせるのか。

その選択が大きなポイントであり、その組み合わせはその人によって変わってきます。

メーカーや専門家が推奨するモデルには画一的な考え方が目立ちますが、そのボディ形状や推奨されるヘッドスピード等には縛られずに、自分の特徴に合うアイアンを見つけ出して欲しいと思います。

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プロフィール

Luke (ルーク)

テクニカル分析が得意な元プロスポーツ選手です。  ゴルフ界の常識にとらわれずに、ゴルフをもっと簡単にプレー出来るように研究しています。 詳しいプロフィールはこちら➔ [詳細]

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