2024/10/20
皆さんのアイアンのシャフトは、カーボンですか? それともスチールですか?
近年、スチールシャフトの性能が大きく進化していて、カーボンシャフトを上回る打ちやすさを実現できるようになりました。
女子プロの使用クラブを見ても、カーボンシャフトよりもスチールシャフトの方が多くなっています。
今回は、そんな新時代のスチールシャフトについて紹介します。
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スチールシャフトはカーボンを越えた!?
おそらく数年前なら、アイアンのシャフトには、カーボンを選ぶゴルファーのほうが多かったのかもしれません。
従来のアイアン用のスチールシャフトは、選択肢が非常に限られていたので、その中からでは、自分にピッタリと合うシャフトを見つけることは難しかったからです。
店頭に並んでいるアイアンセットには、ダイナミックゴールド S200とN.S.PRO 950GHが中心に標準装備されていましたが、どちらもアベレージゴルファーが好むような特性とは言えませんでした。
そこで仕方なく、カーボンシャフトの中から自分に合いそうな物を見つけ出していた、というゴルファーが多かったのではないでしょうか?
ところが時代が変わり、あらゆるゴルファーに適合するくらいに、新しいスチールシャフトが次々と登場してきました。
その中から自分に合うスチールシャフトを見つけ出せれば、カーボンよりも扱いやすく、安定した飛距離性能を手に入れることができるので、ゴルフがもっと簡単になるかもしれません。
アイアンにはスチールシャフトが合っている
結論から先に言わせてもらえば、アイアンのシャフトにはスチールを強くお勧めします。
アイアンはドライバーとは違い、常に「 マン振り 」するわけではないので、絶対的な飛距離性能よりも、狙った距離を正確に打てることが重要。
特にセカンドショットでは、クラブヘッドがすくい上がる動きを抑えるために、クラブの重さを利用できるスチールシャフトのほうが有利になります。
さらに、アイアンのヘッドは重量が重いので、シャフトの挙動が大きくなってしまう軽量なカーボンシャフトでは、少しのミスが大きな失敗につながります。
そしてなによりも、スチールシャフトのほうが、季節の変化、気温の変化による影響が少ないので、常に同じ感覚でスイングすることができるのです。
意外に思われるかもしれませんが、スチールシャフトよりもカーボンシャフトのほうが、温度変化の影響を受けてフィーリングが変わる傾向なので、その点をしっかりと認識していないと、季節が変わるたびに自分の調子が狂うことになりますよ。
そんな点を考え合わせると、もし自分に合うシャフトを見つけ出せるなら、アイアンにはスチールシャフトのほうが適していると思います。
魅力的な新製品が続々と登場!
数年前までは選択肢が限られていましたが、最近は非常に多くの種類の中から選ぶことができるので、かなりのレベルで自分にピッタリに合わせることが可能になりました。
● ZEROS 7
● ZEROS 8
● N.S.PRO 950 neo
● モーダス³ 105
● モーダス³ 120
● ダイナミックゴールド 95
● ダイナミックゴールド 105
たとえばこのようなモデルが、店頭に並ぶアイアンセットに装着されるようになってきたので、スチールシャフトの可能性が大きく広がっています。
そしてそれぞれの特徴が分かりやすいので、実際に打ってみれば、すぐに自分に合うか合わないかを判定できるくらいの違いがあります。
実際に使用したインプレッション
実例として、このブログに度々登場している僕の奥さんの例を紹介します。
ベストスコアは71の腕前ですが、ドライバーのヘッドスピードは37m/s程度なのに、選ぶシャフトのスペックは、常にハード系のセッティングを好んでいます。
もしアイアン用のカーボンシャフトを使用するなら、60g前後のシャフトを選択したいのですが、なかなか合うものが無かったので、ここ数年は、島田ゴルフのK`s – 7001 Rというスチールシャフトを使用していました。
90g台で、カーボンシャフトのようなフィーリングで打てる優れ物です。
その性能に満足していましたが、近年の新製品にも興味を持ち、いろいろ試してみました。
まずはZEROS 7 Sです。
年齢も考えて少し軽いものを、と思い選択。
非常にヘッドの動きがよく分かり、インパクトのタイミングを合わせやすく、飛距離と打感も抜群。
しかし…実際に使い続けるには、少し軽すぎて、柔らかい、ということで、断念。
そこでそのシャフトは、友人の女性が使用することになりました。
その友人の女性はどちらかと言うと非力で、ベストスコア79で、ヘッドスピード35m/s、今までは50gの軽量なカーボンシャフトを使用していました。
そんな友人には、ZEROS 7 Sはピッタリとフィット。
最初は少し重いと感じたそうですが、すぐに慣れて、飛距離もボールの高さもアップして、そして打ちやすい、と非常に満足しています。
どちらかと言うとその友人は、アイアンよりもウッド系のクラブが好きだったのに、あまりにもスチールシャフトのアイアンが気持ちよく打てるので、アイアン好きに変身したそうです。
さて、僕の奥さんはその後にZEROS 8 Sを試しましたが、こちらは重さと硬さはまずまずだったものの、フィーリングが合わずに断念。
そして次に選んだのが、モーダス³ 105 Sです。
実際に打ってみる前は、「さすがにこれはハードすぎるでしょ?」と思いましたが、見事にその予想は裏切られました。
シャフトの特性がバッチリと合っていて、重さは全く気にならないそうなのです。
インパクトの精度が向上し、少し重くなった分をスイングエネルギーに変えることができて、全番手で5ヤード飛距離が向上。
具体的に表現すると、常にソールの幅分くらい微妙にダフリ気味だったのが、かなりよい感じで「シュパッ」とクラブヘッドが入り、気持ちよい音とともに高弾道で正確に目標に飛んで行くようになりました。
まるで「 自分の腕が上がった 」かのように…。
その結果、アイアンは7番までバックに入れていますが、全番手をこのシャフトにリシャフトしました。
その流れで、6番アイアンの代わりに使用しているピンのGハイブリッドの6番にも、このシャフトを装着しました。
その他の例では、友人の男性が今シーズンからダイナミックゴールド 105 Sに変更しました。
ベストスコア89、ヘッドスピード43m/sの友人は、ギアマニアで、これまでに多くのシャフトを試してきましたが、ようやくお気に入りのシャフトが見つかったようです。
今回のまとめ
これまではアイアンのシャフトと言えば、NS.PRO 950GH。
多くの女子プロが使用している定番と言える物なのに、なぜかアマチュアゴルファーには苦手としている人が多かったのです。
だからと言って、ダイナミックゴールド S200ではハードすぎる。
実は僕の奥さんもNS.PRO 950GHは苦手だったので、当初は同じメーカーのZEROS 7とモーダス³ 105にも期待していなかったのですが、予想外の打ちやすさに驚きました。
スチールシャフトには、「 コストの安さ 」という魅力もあります。
1本の価格が安いだけでなく、1本単品でオーダーできるので、まずはお試しで手持ちのアイアンを1本だけリシャフトしてみることも可能で、リスクを犯さずに理想のセッティングを追求できるのです。
そんな新時代のスチールシャフト。
もしまだ試していないなら、是非ゴルフショップや試打会で、その新感覚の打ちやすさを体験してみて下さい。
※ 最終的な微調整が必要な場合は【 鉛の貼り方 】を参考にして下さい。