2024/11/24
ラウンド前のウォーミングアップ。
スタート前の緊張をほぐすとともに、よいショットが打てるように身体に活力を与えたいものですね。
今回は短時間にその効果を上げる方法を紹介します。
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効率的なウォーミングアップの方法とは?
ラウンド当日、皆さんは朝起きてから、ラウンドスタートまでの時間をどのように過ごされているでしょうか?
朝起きたら、ストレッチなどで身体を目覚めさせ、食事を取ってからコースに移動。
コースに到着後は、身体を入念にウォーミングアップして、練習場である程度ボールを打ってから、練習グリーンでパッティングの感覚をつかむ。
アマチュアゴルファーにとっては、こんな流れでラウンドに臨めれば理想的かもしれませんが、実際に出来ている人は少ないのではないでしょうか?
現実には、朝起きてからラウンドスタートまで、時間に追われるようにバタバタの状態で、練習グリーンでパッティングの確認をするだけで精一杯。
身体をほぐす間もなく、スタートすることになってはいませんか?
そんな時間に余裕のないアマチュアゴルファーに、是非試してもらいたいウォーミングアップの方法があります。
5分もあれば十分にラウンドに必要なウォーミングアップが完了するので、その手順を説明します。
① 両足閉じ素振り パート1
ドライバーのヘッド側のシャフトを持って、両足を揃えるように閉じてスイングして下さい。
スイングしても身体が左右にブレないように体幹を意識してスイング。
左右の肩甲骨を動かすように上半身を捻転しながら、バックスイング ⇔ フォロースイングが連続するようにスイングしましょう。
最初はゆっくり、徐々にスピードを上げて、最後はフルスピードで終了。
※注意点は、下半身を全く動かさないようにすることです。
ヘソよりも上の動きを意識して下さい。
② 両足閉じ素振り パート2
次はドライバーを通常通りにグリップして、パート1と同じ要領でスイングします。
スイング軸がブレないように、綺麗で大きなスイング軌道を意識しましょう。
※注意点は、ボールの位置、つまり身体の正面で、フェース面がしっかりとスクエアに戻るように意識すること。
③ 通常の素振り
ここでようやく通常の素振りを行います。
※しっかりと注意すべき点は、スタンスを通常通りに広げると、腰から下の下半身の動きに余計な動きが現れやすくなり、②では出来ていたはずの綺麗で大きなスイング軌道に歪みが生じやすくなることです。
その下半身の余計な動きが大きくなると、スイング軌道が歪みやすくなるだけでなく、フェース面もスクエアに戻らずに、開き気味になってきます。
その点に十分注意して、スイングをチェックしましょう。
一緒にラウンドする同伴者に、②から③でスイングの変化を確認してもらうことも、非常に効果的な方法です。
ここまでの準備が済めば、もうスタートしても大丈夫ですが、もう少し時間に余裕があり、もっと完璧なウォーミングアップを求めるなら、次のステップです。
④ 斜面素振り パート1
ティグラウンドの傾斜やコースの地形を利用して、10°~20°くらいの傾斜で素振りをします。
パート1では左足下がりの傾斜を利用します。
スタンスの幅は、その傾斜に対して安定して素振り出来る状態にしましょう。
左足下がりの傾斜に負けないように、頑張ってバックスイングを上げて下さい。
この素振りの狙いは、重力を利用して身体に負荷をかけることです。
朝イチで身体が十分にほぐれていない時は、重力を使って身体に刺激を与えることが効果的。
バックスイング側の身体の可動域アップに効果があります。
※注意点は、傾斜の中でいきなりフルパワーで素振りをすると、腰周辺を痛める可能性があるので、徐々にパワーを上げましょう。
⑤ 斜面素振り パート2
今度は左足上がりの傾斜でパート1と同様に素振りをします。
パート2の狙いは、フォロースイング側の身体の動きに刺激を与えること。
左足上がりの斜面の重力に負けずに、フォロースルーを頑張って下さい。
フォロースイングの可動域アップに効果があります。
これでウォーミングアップは終了です。
④ ⑤ をやった後に平坦な場所で素振りをしてみれば、格段に身体がほぐれたことが実感出来るでしょう。
これでスタートホールに向けて、ナイスショットの準備が整いました。
下半身はどうするの?と思われるかもしれませんが、これでOKなのです。
現代のゴルフでは、下半身はスイングの土台として考えて、余計な動きはさせず安定させて、上半身をうまく使ってクラブに効率的な回転運動を与えることが、ゴルフ上達への近道なのです。
もちろん時間に余裕があれば、股関節や足首などは怪我防止のためにほぐしておいたほうがよいでしょう。
しかしゴルフのプレーとは、ボールを打った後は、歩いて進むスポーツです。
歩きながらホールを重ねるだけで、ウォーキングのように下半身はほぐれていきます。
もし日常生活の中でストレッチやランニングに馴染んでいない人が、ラウンドの時だけ急に慣れないストレッチをしても、逆に身体を痛めたり、疲れたりする可能性があります。
今回のまとめ
今回はスタート前の効果的なウォーミングアップの方法を説明しました。
勿論この方法は、練習場でのウォーミングアップにも効果的です。
まずは練習場で一度試してみて下さい。
ところで皆さんは、練習前とラウンド前に、自宅で準備運動をしていますか?
もしやっていないのなら、お勧めしたいのがNHKで放送している『ラジオ体操第1と第2』と『みんなの体操』です。
我が家はこれを録画して、毎回必ず行っています。
いろんな準備運動を試しましたが、この運動が最も短時間で効果的だと思いました。
■ NGなウォーミングアップ
なお、練習場でよく見かけるNGなウォーミングアップの方法があります。
その方法とは、アイアンを2本持って素振りをすることです。
おそらくこの方法の狙いは、2本の重いクラブを振ることで、その後に1本のクラブを振る時に軽く感じるように…というものだと思います。
ところが実際にその素振りを行っている人を観察すると、ほぼ全員が身体を揺すっているだけで、しかも下半身の動きの方が大きい動きになっていて、上半身には有効な回転運動が与えられていません。
肩甲骨も全く動いていないのです。
こんな方法では、「 身体をほぐした気分 」になっているだけで、実際の効果はほとんど期待出来ません。
しかも重すぎるクラブを振ることは、逆に身体を痛める可能性がありますよ。
せっかくウォーミングアップを行うなら、その動きの狙いを正しく理解して行いましょう。