2025/07/23

暑い日が続きますが、皆さんのゴルフの調子はいかがでしょうか?
今回は、夏になると起きやすい「 カーボシャフトの特性変化 」に対処する方法をお伝えします。
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もし夏になって調子が落ちてきたら、まずはカーボンシャフトの特性変化を疑いましょう!
ゴルフシャフトは気温の変化で特性が変わってしまうので、このブログではその変化に対処する方法を【 鉛の貼り方 】の中で説明してきました。
今年もかなり暑い日が続いているので、そろそろ皆さんもシャフトのフィーリング変化を感じている頃だと思います。
そんな時の対処法を、具体的な例を示して説明したいと思います。
スイングのタイミングやフィーリングの変化を感じたら、クラブの調整で対処すべし!
気温が変化したことでスイングのフィーリングが変わってしまった時に、多くのゴルファーは自分のスイングで調整することを考えると思います。
しかしこんな時にアマチュアゴルファーは、スイングの調整ではなく、クラブで微調整する方法を考えるべきなのです。
プロゴルファーのように毎日練習やラウンドを重ねているならば、もし気温の変化でスイングのフィーリングが変わったとしても、その都度対処することは難しくないはずです。
しかしアマチュアゴルファーの場合は、週1回程度の練習と、月2~3ラウンドが一般的なので、スイング調整で対処することは難しく、そしてスイングを崩す原因にもなるので、その方法は避けるべきだと思います。
それよりも、もしクラブを鉛で微調整できるなら、スイングは何も変える必要がなくなるので、皆さんのゴルフはもっとシンプルなものになっていくでしょう。
● 実際の対処法を紹介
今回は、友人のアイアンシャフトを鉛のテープで対処した方法を紹介します。
【 50歳代後半の初心者が2年6か月で77を達成!! 】で紹介した友人ですが、アイアンを昨年からエポンのAF-Tour MBのPW~7番の4本セットに変更しました。
その時に選んだシャフトがフジクラのTRAVIL 105 Sフレックスです。
この友人は、スイング中に身体が左側に流れながら起き上がってしまうクセによって、ダフり気味のアッパー軌道のインパクトになり、ヘッドスピード45m/sなのに弾道がかなり低くくなってしまう傾向を持っていました。
もちろん練習場ではスイング改善はかなり進んでいるのですが、ラウンドでは適切なメンタルコントロールが出来ずに、どうしてもそのクセを抑えることができなかったのです。
そこで対処法として、高い弾道を作りやすいTRAVIL 105 のSフレックスを選び、狙った通りの弾道を手に入れていました。
そんな友人が今年の5月頃からの気温の上昇とともに、アイアンの不調に陥ってきたのです。
特に7番アイアンが酷いということなので、そのスイングをチェックすると、明らかにシャフトが柔らかすぎて振り遅れている状態。
本人によれば、8番以下の番手も柔らかく感じるけれどまだ対処は可能なのに、7番はもはや「 当たる気がしなくなった 」ということ。
そこでまず7番アイアンだけシャフトを変更することにして、モーダス 115のSフレックスを選択して、その結果バッチリとフィーリングは改善できました。
ちなみにこのシャフトを選んだ理由は、ほぼ全てのシャフトを試打してみて、単純に現在の本人のスイングに一番合っていたからです。
事前に本人にはシャフトの特徴をインプットせずに、試打会を利用していろんなシャフトを試打した結果で決めました。
このように7番アイアンは打ちやすくなったのですが、その後さらに気温が上がり連日30℃を越えるようになると、やはりPW~8番の3本も何らかの対処が必要な状態になってきました。
そこで行った対処法が、シャフトを鉛のテープで調整する方法です。
写真のように各クラブ3か所に鉛のテープを巻いて、シャフトの特性を本人のフィーリングに合わせました。
本人のスイングの様子をチェックすると、シャフトの動きが大きくてダウンスイングで振り遅れてしまい、身体の動きが先行しすぎた状態でインパクトすることになるので、「 薄い当たり 」になる傾向が強くなっていました。
もちろんこの3本も7番のようにモーダス 115のSフレックスにリシャフトすることを検討しましたが、7番とは状況が少し違っていたので、先ずは鉛のテープで調整することにしましました。
その理由として、本人の7番の用途は「 フルショット 」だけなのですが、PWから8番は傾斜地などの「 コントロールショット 」の頻度が高いので、あえてカーボンシャフトのしなやかさを残すことを狙って、鉛のテープでシャフトの動きを制御する方法を選んだのです。
スイングの様子から判断すると、手元側のしなり量が大きすぎるように感じたので、まずは赤⇧印の位置に鉛のテープを一巻きしました。
その理由は、手元側の変化を求める時は、経験上まずはこの辺りの位置から始めた方がよいからです。
その状態で友人に試打してもらうと、かなりフィーリングが改善されて、明らかに振り遅れ感も少なくなりました。
そこで次に青⇧印に一巻き追加して、もっと手元側の動きを抑えてみたところ、ほぼ振り遅れ感はなくなったのですが、念のために黒⇧印にもう一巻き追加。
すると、もはや気温の上昇によるフィーリングの悪化はなくなり、それどころか春先の気温10℃の頃よりも振りやすくなったそうです。
そして結果的には、7番のモーダス 115のSフレックスとも似たようなフィーリングになりました。
このような調整法でまず8番アイアンを決めてから、残るPWと9番も同じ位置に鉛のテープで調整してみると、3本とも同じ感覚でスイングできるようになり、弾道も以前よりも高弾道が実現できたので、今回の調整は完了しました。
今回のまとめ
今回の鉛の調整法、いかがだったでしょうか。
この友人の場合、昨年購入した直後の夏はまだ友人のスイング自体も変化の途中だったので、それほど問題は感じなかったものが、その後スイングとスコアが安定してくるようになると、クラブの変調を明らかに感じるようになったのです。
そんな時にお勧めしたいのが、そのクラブのフィーリングの変化に対して自分のスイングを変えるのではなく、まずは鉛のテープを使ってフィーリングに合うように調整してみる方法です。
この方法ならば誰でも手軽にできるし、失敗しても何度もやり直せます。
よほどの初心者でなければ、誰もが鉛のテープ一巻き分の変化は感じ取れるので、先ずは気軽にトライしてみましょう。
成功の秘訣は、あまり先入観を持たずに自由にいろいろ試してみることと、効果が分からない場合は迷わず元に戻すということです。
この方法を駆使して、皆さんもクラブの夏バテを防止して下さい。