2024/11/24
今回は、【 90切りの近道は六芸に秀でること!? 】で説明した内容を引き継ぎ、その方法で実際に『 90切り 』を達成した友人の実例を紹介します。
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『90切り』には完璧なゴルフは必要ない!
ゴルフとは、14本のクラブを使ってスコアメイクをするスポーツですが、練習量とラウンド回数の少ないゴルファーにとっては、全てのクラブを使いこなすことは至難の業です。
そして、そこにばかりこだわっていると、『 90切り 』の壁はなかなか打ち破ることはできません。
あまり完全主義には走らずに、もっとアバウトなクラブ選択と攻め方のほうが、意外なほどに簡単に『 90切り 』を達成できるものなのです。
今回は、そんな方法で成功した友人の実例を紹介します。
ベストスコア85をマークした友人の男性の実例
その彼はゴルフ歴が長く、若い頃にゴルフレッスンに通い、まぐれのように1回だけ86のベストスコアが出ていました。
しかしレッスン通いを止めるとすぐにスコアは悪化して、その後は100前後のプレーが続いていて、もう何年も90を切ることは無かったそうです。
そんな状態の時に、初めてその友人とラウンドに同行する機会があり、そのプレー内容を確認したのですが、「 いったいそのレッスンで何を習っていたの? 」というプレー内容で、全てのショットが「 クラブヘッドがすくい上がるトップボール 」なので、地を這うような低い弾道ばかり。
弾道が低いから曲がり幅は少ないので確実に前には進んでいて、アプローチとパターの上手さでなんとかスコアをまとめていたので、ショットの内容はかなり悪かったものの、そのラウンドのスコアは97でした。
しかしそんなゴルフ内容では、打っている本人も、見ている側も楽しくはありませんね。
そこで、もっと「 気持ちのよいナイスショット 」が打てるゴルフを目指すことになりました。
ところがその友人、近年は練習場に行かない主義で、年間25回程度のラウンドだけでゴルフを楽しんでいたのです。
そんな主義だったので、何回かラウンドに同行しアドバスしながら改善する作戦をとることになりました。
そこで進めた改善点は、次の4点です。
① ドライバーショットの改善
素振りはゆったりとして、とても綺麗なスイングができているのに、コースでいざボールを打とうとすると、打ち急いでしまい、素振りとは全く違うスイングになっていました。
ティーイングエリアでボールを打とうとすると、どうしても過剰な反応が出ていたのです。
そこで、本人の感覚に合わせながら、打ち急ぎが起きない方法を探った結果、ダウンスイングのヘッドの軌道を、「 これ以上はムリ 」というくらいに大きな円軌道を意識させることで、ある程度のスイング改善に成功。
ドライバーショットはボールがちゃんと上がるようになり、平均で200ヤードは飛ぶようになりました。
( 友人のヘッドスピードは40m/sなのでまだまだ物足りませんが、全く練習しないのでそれ以上は望めません… )
ちなみに友人は、近年の大型ヘッドの長尺ドライバーには馴染めずに、もともとが古いモデルの小型ヘッドで、比較的短尺のドライバーを使用していたのはラッキーでした。
② 23°のユーティリティの購入
アドバイス開始前のその友人は、セカンドショットを5番アイアンばかりで打っていました。
なぜなら、フェアウェイウッドが苦手なこともあり、距離をかせぐには5番アイアンだと言うのです。
とは言っても、地を這うような低いボールで150ヤード飛ばすのが精一杯の状態。
そこで僕が勝手に、本人のスイングに合いそうな23°のユーティリティを探し出し、半強制的に購入してもらいました。
そのクラブが見事にハマり、少し打ち方を修正しただけで、すぐに150~190ヤードを自在に打ち分けられるようになったのです。
しかもラフからもそのクラブでうまく打てたので、【 こちら 】で紹介した『 ラフ専用クラブ 』は購入していません。
もともと5番アイアンばかりを使っていたので、この23°のユーティリティだけを使う作戦は、本人には全く抵抗感なく受け入れられて、非常に強力な武器になりました。
( あまりにうまく打てるので、その後に同じモデルの20°も購入しましたが、飛距離はさほど変わらず、精度が落ちるだけだったので、結局は23°しか使用していません。)
③ アイアンを変更
友人の使っていたアイアンは、シャフトが本人に合っていなかったので、試しに僕の奥さんのアイアンを打ってもらったところ、その打感のよさと打ちやすさに感動して、すぐに同じセッティングのアイアンセットを購入しました。
そのアイアンで、「 ボールの手前にダフッてからすくい上がる 」というヘッドの軌道を修正し、アイアンショットでも高いボールが打てるようになりました。
ただし実際のラウンドで使用しているのは、ショートホールのティショットも、セカンドショットでも、8番か7番アイアンくらいしか使用せずに、あとは23°のユーティリティかアプローチウェッジばかりです。
④ その他
その他では、アプローチはもともとアプローチウェッジだけを使用していて、とても上手かったので、距離感の出し方をアドバイスをしただけでOK。
パターは距離感を合わせるのが上手かったので、芝目の対処法をアドバイスしました。
● その成果は…
こんな内容のラウンドレッスンを数回行ったところ、順調にスコアアップに成功し、見事にベストを更新し85を記録することができました。
その後はラウンドに同行する回数が少なくなりましたが、今でも時々80台を出せるラウンドを続けています。
今回のまとめ
この友人のケースは、練習は全く行わずにラウンドするだけ、そしてドライバーの飛距離も200ヤード程度なので、パーオンがとても少ないにもかかわらず、それでもうまく決まると85までスコアが伸びたのです。
その秘訣は、『 大失敗をしないこと 』です。
使うクラブを絞ることで、大きな失敗が少なくなり、「 ダブルボギー 」の数が必ず減少します。
そして無理なくボギーを続ける中で、うまい具合に「 パー 」が取れると、終わってみれば80台だった、という戦略なのです。
この友人のプレーを客観的にみれば、とてもベストスコア85のレベルには見えないと思います。
おそらくベストスコアは95くらいのレベルに見えるはず。
ところが大きな失敗をせずに、アプローチやパターでうまくまとめることができると、終わってみればなぜか常に90前後のスコアになっているのです。
それがいわゆる「 現場力 」であり、それは使うクラブを絞っていることで実現されています。
ところがベストスコア90台の人が、全てのクラブを使いこなそうと完全主義に走ってしまうと、練習場ではうまくいくのに、いざコースでは、「 どちらのクラブを使おうか… 」、「 このライにはどのクラブがよいのか… 」などと、悩み、迷ってしまうことでプレッシャーになり、逆によい結果には結びつかずに、大きな失敗を引き起こすことになります。
ゴルフを楽しむからには、誰もが一度は『 90切り 』を達成したいはず。
練習量が少なく、90の壁をどうしても破れない人や、いち早く『 90切り 』を達成したい人は、まずは使うクラブを絞って、プレッシャーのない楽な気持ちでラウンドを重ねてみませんか?
そんなプレーを続けていると、「 あれ、ゴルフって意外に簡単なのかも… 」と思える時がやってくるかもしれませんよ。