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世界のトップ選手と日本人選手とのアプローチショットの違いを分析!

time 2017/04/20

世界のトップ選手と日本人選手とのアプローチショットの違いを分析!

世界のトップクラスの選手達と日本の選手では、アプローチショットの打ち方に大きな違いがあります。

今回はその違いを説明します。

アプローチショットにも様々な種類がありますが、ここでは30~50ヤードくらいのコントロールショットをイメージして下さい。

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日本の選手のアプローチショット

このような場面で日本の選手の打ち方は、皆さんもお馴染みの打ち方で す。

➔ 足を揃えるような狭いオープンスタンスで、荷重は左足寄りで、ボールは右足寄り。

➔ ハンドファーストに構えて、コックを使いながらテークバック。

➔ ヘッドを加速させながら、ボールに鋭角に入れるインパクト。

この打ち方から、スピンの効いた低めの弾道の「ギュギュッ」と止まるボールを基本としています。

ボールをもっと上げたい時は、ボールの位置を左にして、フェースを大きく開いてロブショット。

ボールをもっと低く出したい時は、ボールの位置を右にして、フェースターンを使ってボールをつぶすようにコントロール。

基本的には同じ打ち方の中で、状況に応じてアレンジを加えてボールの種類を打ち分けています。

 

世界のトップクラスのアプローチショット

ところが海外に目を向けると、男女ともに世界のトップクラスの選手達は、日本の選手がやっている打ち方とは明らかに違います。

彼らの打ち方を簡単に表現すれば、フルショットの延長線上の打ち方。

コントロールショットといえども、オープンスタンスにしたり、左足体重にしたり、という変化を加えない打ち方です。

スクエアなスタンスから、振り子のようにクラブを動かして柔らかく「 ふわり 」とボールを上げて「 トントン 」優しく止まるボールを打っています。

ヘッドを加速させず、一定速度か、または減速させるようにコントロールして、ハンドジャストのインパクトで、フェース面でボールを運ぶようなフィーリングです。

最近の世界のゴルフではこのような打ち方が主流になり、日本の選手のような打ち方を見る場面はごく稀になりました。

さらにもっと違いが出るのは、グリーン周りのラフからのアプローチの場合です。

多くの日本の選手には、ラフからだと止まらないという固定観念があるようで、このような場合は思いっきりフェースを開いて、スピンをかけようとする打ち方をしますが、残念ながらその狙いほどボールは止まってくれません。

 

ヘッドを減速させてボールを柔らかくコントロールする

ところが世界のトップクラスの選手は、このような場合でも「 ふわり 」とした柔らかいボールで、狙い通りの場所に優しくボールを止めてきます。

ゴルフ番組でそのようなシーンを見ると、解説している日本の選手は「 あのような柔らかいボールを打てるのが羨ましい。手首の使い方が柔らかいんでしょうね。」と、いつも言っていますが、残念ながらそれは間違いです。

そのような柔らかいボールを打つコツは、逆に手首を使わないように固定して「 ゆるゆる 」ではない普通のグリップ力でスイングスピードを減速させるようにして、緩い入射角でヘッドを滑らすようにインパクトさせること。

このような打ち方をしているのは、画面で見ても明らかなのですが、なぜなのか日本の選手にはそのようには見えないようです。

そのような打ち方をする発想がないので、固定観念によって見えるはずのものが見えなくなってしまっているのでしょうか?

 

「ゆるむ」心配がない打ち方があることを知るべき

【 石川遼選手の覚醒に必要なものは? その2 】でも説明したように、アプローチショットでは「 ゆるむ 」ことをとても嫌うようで、多くの日本の選手はヘッドを加速させるようにコントロールしたがります。

「 ゆるむ 」ことで芝やライの影響を大きく受けることを警戒しているようです。

しかしそう感じるのは、日本の選手の多くが「 ゆるゆるグリップ 」で、ハンドファーストから鋭角的なインパクトになるようにヘッドをコントロールしていることで、逆に芝やライの影響を受けやすくなっているからだと思います。

つまり、芝やライの抵抗を避けるためにヘッドを鋭角に入れたがる日本の選手ですが、それは逆効果なのです。

海外の選手のようにインパクトのグリップ位置をハンドジャストにして、ヘッドを緩やかに入れて芝やライと喧嘩しないようにするほうが、芝の抵抗は確実に弱くなります。

 

ゴルフに限らず他のスポーツでも、繊細なコントロールをしたい時は減速させる操作方法がとても重要なのですが、残念ながら日本のゴルフ界には、減速させる考え方が存在しないのは勿体無いこと。

日本のエースである松山英樹選手は、昨シーズンの後半にこの減速させるアプローチを使うようになっていたのですが、最近はちょっと加速気味になっていて、うまくボールがフェースに乗っていないように見えることが心配です。

 

このように世界と日本のアプローチショットの打ち方には、確かな違いがあります。

スタンスの違いはすぐに分かると思いますが、ヘッドのスピード感の違いはパッと見では気づかないので、皆さんもテレビでよく観察してみて下さい。

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