今回はアイアンの鉛の貼り方を説明します。
アイアンの鉛の調整と言えば、バランス調整が主な目的になると思いますが、もっとナイスショットが得られる有効な方法があります。
アイアンの鉛の貼り方については、これまでに【 魔法のクラブチューニング 】と【 ゴルフクラブを自分にピッタリに調整する方法 】で少し説明してきましたが、今回はもっと詳しく説明してみましょう。
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アイアンに貼る鉛は0.3gでも激変する!
アイアンを意のままに操って、キレキレのアイアンショットを実現。
そんな嬉しい効果が、鉛のチューニングで実現できるかもしれません。
ところが一般的な鉛の貼り方では、鉛の量が多すぎて、貼る位置も大雑把すぎるのです。
もっと少ない鉛で、その貼る位置も繊細に決めなければ、本当の効果を実感することは難しいと思います。
皆さんの持っている感性は非常に繊細なので、精密機械を取り扱うくらいの感覚を持って、鉛の調整に挑戦してみて下さい。
鉛の重さと貼る位置は、その人次第で変わる
一般的な鉛の貼り方として、ボールの高低の調整、スライスやフックの調整などを目的として、セオリーとなるものが紹介されていますが、これが残念なことにほとんどのアマチュアゴルファーには効果が現れていないようです。
もしプロゴルファーなら、誰もが似たような操作方法でクラブをコントロールしているので、それなりに効果があるのかもしれませんが、アマチュアゴルファーの場合は、各自のクラブの操作方法が千差万別なので、単純に貼り方を統一することは不可能なのです。
そして重要なポイントは、各自が持っている「 クセ 」への対応です。
日常生活で根付いている身体的な「 クセ 」が、スイング中の感覚の中に影響していることを頭に入れておきましょう。
その「 クセ 」とうまく付き合う方法の1つが、鉛の調整だという考え方も持って欲しいと思います。
「 クセ 」は簡単には直せないので、無理やり直すよりも、自分の「 クセ 」を利用するように考えられれば、少ない練習量でも、たとえ久しぶりのラウンドでも、常に同じ感覚でクラブを振れるようになるかもしれませんよ。
そんなイメージを持って、自分に「 ピタッ 」とくる貼り方を見つけられるように、頑張ってトライしてみて下さい。
貼り方の具体例を紹介
先に説明したように、狙う効果も貼る位置も人それぞれだと思って下さい。
基本的な鉛の量は、0.3gくらいから始めましょう。
お勧めする鉛グッズは、『 調整職人 』です。
自在に重さが調整できて、厚さが薄いので、ソールに貼っても邪魔になりません。
① ソールに貼る
まずはソールの適当な場所に0.3gを貼ってみましょう。
その貼り方でどのように感じたのか?
どのようにボールの性質が変化したのか?
必ず何かを感じとれるはずです。
そのスイングのフィーリングと、打ったボールの性質を基にして、ソール面の中で少しずつ貼る場所を変えてみましょう。
ボールが高くなったり、つかまるようになったり、その逆だったりと、少し位置を変えただけで確実にフィーリングが変わります。
0.3gをさらに2枚に細く切って、リーディングエッジ側やトレーリングエッジ側に貼ってみるのも効果的です。
この方法である程度要領がつかめたら、0.3gを2枚重ねにしたり、2か所に貼ったりと、もう少し重いパターンも試してみましょう。
気をつけるべきは、先入観を持ちすぎないことと、期待しすぎないことです。
「 よいのか、悪いのか 」ニュートラルな気持ちで臨みましょう。
② バックフェースに貼る
ソールに貼る方法を試してから、今度はバックフェースでも試してみましょう。
この場合、ソールの鉛は一度全て剥がして下さい。
バックフェースも0.3gくらいを、いろんな場所で試してみましょう。
最近主流を占めているポケットキャビティ型のアイアンだと、ボールへの入射角の度合いによっては、低重心すぎる場合もでてきます。
そんな時は、バックフェースの上の方に貼ってみると、意外にフィーリングがよくなる場合もあります。
ただし、打感が少し悪くなる場合があります。
③ トータルで考える
① と ② を試して、その変化の感覚をつかめたなら、自分の求めるフィーリングとボールの性質を求めて、トータルで考え直してみましょう。
① か ② のどちらかで十分だったり、結局何も貼らないほうがよい場合もあるでしょう。
大事なことは、その経験と自分の中に蓄えられるデータです。
数をこなして慣れてくると、作業はどんどんスムーズに運べるようになるし、自分なりのアイディアも生まれるでしょう。
※ 注意点
最後に注意点を説明します。
❶ ティショットとセカンドショットでは、微妙に変わる…?
アイアンの場合は、ティショットとセカンドショットの二通りの打ち方があるので、少し注意が必要です。
ティショット用にセッティングが決まっても、セカンドショット用では少し合わない場合や、その逆の場合もありますが、中間に合わせるのか、どちらか寄りに合わせるのかは、お好みでよいと思います。
❷ 1本ごとに合わせる
アイアンセットの中でも、1本1本微妙にセッティングが変わってくるので、全ての番手が同じ貼り方にはならないと思って下さい。
もちろん、同じでもOKになる場合もありますが…。
9番アイアンには合計1g貼ったけれど、7番アイアンは何も貼らないほうがよかった、というような場合もあります。
手間はかかりますが、根気よく進めましょう。
❸ 季節で変化する場合もある
これはアイアンだけでなく、他のクラブにも当てはまりますが、たとえば気温5℃と35℃で30℃も変わってしまうと、セッティングが少し変わっても不思議ではありませんね。
シーズン中に変えたくなければ、中間的な気温15℃~20℃くらいの時期にセッティングしたほうがよいでしょう。
今回のまとめ
鉛の貼り方には、固定観念を持たずに、柔軟な思考で臨むことが重要です。
「 ここに貼ったから、こんな球筋になるはずだ 」などと思わずに、貼ったことへの結果に素直に従うような考え方のほうが、本当に自分に「 ピッタリ 」と合うセッティングを見つけやすくなると思います。
つまり、自分の感性を信じることが重要なのです。
キレキレのアイアンショットを目指して、頑張って下さい!