今年も「 重心ハンドブック 」が発刊されました。
例年よりも発売時期が遅かったので心配していましたが、無事に今年も新刊が登場。
そこで今回は、「 重心ハンドブック 」の活用法について考えていきましょう。
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クラブの重心データを活用して、正しいクラブ選択!
廃刊になってしまったゴルフクラシック誌が年1回だけ特別号を発売していますが、その付録である「 重心ハンドブック 」がクラブ選びの大きな助けになっています。
今年も無事に発刊された、クラブマニアの必需品である「 重心ハンドブック 」の活用法を紹介していきたいと思います。
「 重心ハンドブック 」活用法
昨年も、【 今年も最新版「重心ハンドブック」が登場!! 】で「 重心ハンドブック 」の活用法を紹介していますが、今年も別の活用法を紹介します。
1⃣ 最新ドライバーの傾向が分かる
この写真は「 重心ハンドブック 」に記載されている、年度別のドライバーヘッドのスペックの平均値です。
その中で2024年度の平均値に注目して下さい。
これまでの数年と比較すると、この数値がなかなかよい数値になってきました。
このブログではこれまでにも、【 遂に最強ドライバーをゲット!! 】、【 自分に適したドライバーヘッドの見つけ方! 】、【 中古ドライバーの中からお宝発掘!! 】などで、最適なドライバーヘッドのスペックについて説明してきましたが、2024年モデルの平均値がその数値に近づいてきていることが分かります。
つまり、ようやく各メーカーも最適なスペックが分かってきたことの証明なのです。
ということは、皆さんのドライバー選びで失敗する確率が減ることになるわけです。
この数値はあくまでも平均値なので、この数値からかけ離れているモデルは多く存在しますが、まずはそのようなモデルは避けて、平均値に近いモデルを見つけて試打を開始することをお勧めします。
平均値に近いモデルと、自分好みのシャフトを組み合わせれば、クラブ選びが成功する確率はかなり高まると思います。
2⃣ 進化した秘密を探る
これまでに試打をした2024年モデルの中で、前モデルから大きく進化したと感じたのは、キャロウェイのパラダイム Ai スモーク ♦♦♦です。
前モデルのパラダイム ♦♦♦は、ヘッドスピードとパワーが不足すると高初速なだけで、打感は悪く、ボールは上がらずにドロップ気味になり、性能を引き出すことは難しいモデルでした。
ところがパラダイム Ai スモーク ♦♦♦はその点が明らかに改善されて、ヘッドスピード45m/s以下の人でも性能を引き出しやすくなったのです。
その点を【 遂にキャロウェイのドライバーが打ちやすくなりました!! 】でも説明していて、その変化についてはJAILBREAKという機構を外した効果ではないかと推測していました。
そして今回「 重心ハンドブック 」を確認して分かったことは、リアルロフト角が変更されていたことです。
データを確認すると、パラダイム ♦♦♦は表示ロフト角よりもリアルロフト角が0.6°少な目になっていましたが、パラダイム Ai スモーク ♦♦♦は表示ロフト角よりもリアルロフト角が0.3°大きくなっていたのです。
つまり相対的には、同じロフト角表示だとしても、1°近くも違うことになります。
【 遂にキャロウェイのドライバーが打ちやすくなりました!! 】では、ロフト角が2°増えたくらいに弾道が高くなったと説明していますが、その推測はやはり正しくて、リアルロフト角で1°、JAILBREAK無しとボディ構造の変化で1°、合計2°くらい実際の弾道が高くなっているのだと思います。
このような点が理論的にも確認できることは、「 重心ハンドブック 」ならではの魅力なのです。
3⃣ FW探しでも活躍中
僕の奥さんはフェアウェイウッドが苦手だったので、これまでは「 重心ハンドブック 」のFWのデータを確認することはなかったのですが、昨年からフェアウェイウッドに挑戦を開始し、【 遂に打ちやすいフェアウェイウッドを発見!! 】で紹介したように、コブラ エアロジェット LSという抜群に打ちやすいフェアウェイウッドを発見し、現在は強力な武器になっています。
そこで改めて「 重心ハンドブック 」でデータを確認して、その中から打ちやすそうなデータのフェアウェイウッドを試打してみると、やはり打ちやすいことが確認できました。
その打ちやすいと思われる重要なデータが、ヘッド体積150cc前後、重心距離30mm前後、重心深度30mm以下という3項目です。
この3項目に該当しているモデルは、かなりの確率で打ちやすいと感じれると思います。
例えば印象に残ったのはキャロウェイのパラダイム Ai スモーク ♦♦♦です。
ヘッド体積151cc、重心距離32.3mm、重心深度29.2mmという、よいデータだったので期待していましたが、やはり予想通りの打ちやすさでした。
ただしそのシャフトは、標準カスタム仕様のスピーダー NX ブラック 60との組み合わせです。
ドライバーと同様に、今年のキャロウェイは久々によい仕事をしたのかもしれません。
逆に打ちづらかったのは、ピンのG430 MAXです。
ヘッド体積163cc、重心距離33.5mm、重心深度39.5mmという、平べったい大型なヘッドです。
一般的にはこのような数値の方が打ちやすいとされていますが、実際には多くのアマチュアゴルファーには当てはまらず、かなり難しいヘッドになっています。
実際に試打してみましたが、一発目は素晴らしい弾道が打てたものの、その後左引っかかったり、右に逃げたりと、全く安定しません。
その原因は、深すぎる重心深度と広すぎるソール面の組み合わせを、インパクト時にライにピッタリと合わせることが困難なので、必然的に起きてしまう現象なのです。
ところがゴルフ業界の定説では、このピンのG430 MAXのようなデータの方が打ちやすいとされているので、その言葉を信じる人にとっては、ファウェイウッドが苦手になってしまうのは仕方のないことだと思います。
このようにフェアウェイウッド探しでも、とても役に立つ貴重なデータを手に入れることができました。
今回のまとめ
今回も「 重心ハンドブック 」の活用法を紹介しました。
ゴルフギアマニアにとっては、一日中見ていても飽きることがないくらいデータを楽しむことができます。
まだお持ちでない人は、是非手に入れて、自分のクラブ選びに活用して下さい。