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自分に適したドライバーヘッドの見つけ方! (HS45m/s以下向け) 各スペックの注意点を説明します!

今回は自分に適したドライバーを見つけ出すための大切なポイントを説明します。

ドライバーヘッドの各スペックの数値を把握して、その特性を正しく理解することができれば、自分に適したドライバーヘッドが見えてくると思います。

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一般論には惑わされずに最適なスペックを見つけ出す!

中古ドライバーの中からお宝発掘!! 】で予告していたように、今回はヘッドスピード45m/s以下のアマチュアゴルファー向けに、自分に適したスペックのドライバーヘッドを見つけ出す方法について説明します。

ゴルフ専門サイトやゴルフ雑誌では、ヘッドスピードが45m/s~50m/sくらいの人を基準としてドライバー選びが語られているように感じますが、実際の購買層はヘッドスピード45m/s以下のゴルファーが圧倒的に多いので、そのスペックに対する常識も考え方も大きく変わってくるのではないでしょうか。

今までの常識や定説から考え方を少し外してみて、自分に適したドライバーについて考えてみましょう。

 

HS45m/s以下向けに適したスペックとは!?

この写真は2022年版の【 重心ハンドブック 】に示されている、2021年までのドライバーヘッドのスペックの年度別平均値です。

たとえば2021年の数値を見ると、まさに【 中古ドライバーの中からお宝発掘!! 】で推奨していた数値とほぼ同じで、とてもよい数値になっています。

それなのに、多くの皆さんが実際に購入した、つまりよく売れた各モデルは、不思議なほどにこの数値から大きく外れているのです。

つまり、購入後に多くの人が感じているように、自分に適するドライバーを購入できていない可能性が高いということです。

そしてそれは一部の人たちによる「 評判 」に流されて失敗した…のかもしれません。

ここからはそんな失敗をしないために、各スペックについて考えてみましょう。

 

■ ドライバーヘッドの各スペックについて

ヘッド体積

公称ではほとんどが460ccのヘッド体積ですが、実測するとそれよりも小さい物が意外に多く、平均値は450ccでした。

ヘッド体積が大きいほうが、安心感がある、そしてスイートスポットが広いと思われるかもしれませんが、その代わりに大きすぎると、スイング中の抵抗が大きいし、スイートスポットに当てづらいというデメリットがあります。

よいことばかりとは思わずに、デメリットの影響もしっかりと認識しましょう。

最近のドライバーのスイートスポットは十分に広く、420cc~440cc辺りが最もバランスがよいと思われるので、一度固定観念を捨ててじっくりとヘッド体積について考えてみて下さい。

 

ヘッド重量

近年のヘッド重量は190g~205g程度に収まっています。

一般男性に対して、190gくらいの軽いヘッド重量で、総重量270gから290gの超軽いドライバーが推奨されていることがありますが、そのような超軽量ドライバーは逆にコントロールが難しくなると思います。

また205gまで重くなると、ヘッドバランスが重くなりすぎるので、組み合わせるシャフトの重量を軽くするか、シャフトの長さを短くするという制限が出てきます。

その点を考えると、ヘッド重量は195g~200g辺りが適切な重量になるでしょう。

その代わり短尺ドライバーを作る場合は、ヘッドバランスを確保しやすいので、200g以上をお勧めします。

 

慣性モーメント

今後はこの数値に対する考え方が変わってくるかもしれません。

『慣性モーメント』が大きいと曲がらない!? 】でも説明していますが、「 慣性モーメントが大きい方が曲がらない 」というのは絶対条件ではなく、逆に大きな問題点が潜んでいます。

5000g・cm²以上のモデルも増えていますが、そのようなモデルはコントロールが難しいので避けたほうがよいと思います。

最近になってようやく、「 ヘッドスピード60m/s近い人なら5000g・cm²以上であっても効果はあるが、ヘッドスピードが低い人にはそこまで大きな慣性モーメントは必要ない 」という論調が出てきました。

全くその通りであり、ヘッドスピードが45m/s以下ならば、4000g・cm²~4500g・cm²が適切だと思います。

 

表示ロフト角とリアルロフト角

残念ながら多くのモデルで表示ロフト角が不正確なので、ユーザーは余計な混乱を招くことになっています。

「 従来からゴルファーはロフト角を小さく表示してあるほうが好まれる 」ということらしいのですが、それはもはや過去の慣例でしょう。

今後メーカーには、正確にリアルロフト角を表示してもらえるように望みます。

そしてロフト角の選び方について考えると、最近はドライバーヘッドとシャフト、そしてボールがロースピンな傾向なので、リアルロフト角は10.5°前後が無難な選択になると思います。

 

ライ角

55°~65°前後まで数値に幅がありますが、この数値は自分好みでよいと思います。

ライ角が大きい方がボールが捕まると言われていますが、それはその他のスペックとの兼ね合いにもなるので、そんなに単純ではありません。

そしてスリーブ仕様ならば、ライ角を調整できるモデルもあります。

なによりも各自の身長でライ角の印象は大きく変わってくるので、自分にとっての構えやすさと打ちやすさを優先しましょう。

 

フェイス角

+3°~-5°くらいまで数値の幅がありますが、スリーブ仕様なら調整も可能。

つかまり顔や逃がし顔という狙いがあると思いますが、変な感覚や癖がつかないように、+1°~-3°くらいを選択した方がよいと思います。

 

FP値

15mm~22mmくらいの数値になっていて、数値が大きいほどフェース面が「 出っ歯 」になります。

この数値については、構えやすさと打ちやすさで選べばよいと思います。

ちなみにドライバーには関係ありませんが、【 ラフからの打ち方は『ラフ専用』クラブを使えばとても簡単! 】で説明しているように、ユーティリティクラブならFP値が大きい方が、ラフからの「 抜け具合 」がとてもよくなります。

 

重心距離

35mm~45mmくらいになっていて、この数値がアマチュアゴルファーにとって大きな問題になってくるはずです。

推奨値は35mm~40mmなのに、40mm以上のモデルが多くなっているのは、ハードヒッターでフッカーの要望に応えるためのようです。

フェースローテーションが大きすぎる超ハードヒッターには、引っ掛けを防ぐために40mm以上の数値が必要らしいのですが、アマチュアゴルファーはフェースターンが少ないので、無理に捕まえようとしてスイングを乱す原因になります。

国内の男子プロでも、重心距離が長すぎるとして、ヒール側に鉛を貼って対処している選手がいるというのに、そこまで飛ばし屋を優先する必要があるのでしょうか?

 

重心深度

32mm~48mmくらいまで大きな幅があります。

重心深度が深い、つまり数値が大きいと、「 ボールが上がりやすくでやさしい 」と言われていますが、それはあくまでも程度の問題です。

多くの人を観察してみると、45mmくらいまで深くなると、スイング中にドライバーヘッドの後方が落ちるように動き、インパクトロフトが大きくなりすぎて、ボールがインパクトでフェース面を滑って、逆に低い弾道になっているパターンが目立っています。

他のスペックとの兼ね合いを考えても、40mm前後がよいと思います。

 

重心高

25mm~35mmくらいの数値になっていますが、ドライバーは基本的にティアップで打つので、あまり低重心のメリットはありません。

30mm以下の低重心だとしても、それほどボールが上がりやすくはならないし、フェース面の上側に当たる確率の高いアマチュアゴルファーにとっては、実際の打点と重心高がズレが生じて、インパクト効率が落ちてしまうことになります。

ただし小型ヘッドの場合は、その分だけ重心高が低くなるので、その点は考慮して下さい。

 

重心角

重心角が大きいと、ボールが捕まりやすいと言われていますが、それはつまり重心深度が深いということなので、別の問題点も考える必要があります。

重心距離が長すぎてボールが捕まらないので、重心深度を思いっきり深くして、重心角を大きくしたからボールが捕まるという、なんとも矛盾だらけのドライバーヘッドがありますが、実際に打ってみると、その思惑通りにはいかないことが分かると思います。

 

今回のまとめ

重心ハンドブック 」にある実測値を参考にしながら、ドライバーヘッドの各スペックについて考えてきました。

最初にお伝えしたように、全モデルの平均値はとてもよい数値なのに、ところが各モデルの個別のスペックは外れている物ばかりなのがとても残念です。

アベレージモデルはやさしすぎるスペックになっていたり、アスリートモデルはハードヒッター向けになりすぎていたり、という具合になっていて、ちょうど平均するとその数値がとてもよかったということ。

つまり平均値のスペックのドライバーを、各メーカーがメインモデルとして販売してもらえるならば、ヘッドスピード45m/s以下のゴルファーにとっての最適なドライバーを見つけやすくなるわけです。

現時点ではそのような最適なモデルが少ないので、今回の内容を参考にしながら頑張って探し出してみましょう。

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