ゴルフを始めた時からアドバイスを続けている友人が、僅か1年5ヶ月で90切りを達成しました!
そしてその勢いのまま、ベストスコアを86まで更新。
週1回程度の少ない練習量なのに、驚異的なハイペースで進化を続けることができる秘訣を、じっくりと紹介したいと思います。
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驚異的な進化を実現するためには、確かな秘訣がある!!
この友人は、以前に【 初心者から僅か5ヶ月で95を達成!! 】で紹介した本人です。
その後も着実に進化できるように、必要に応じたアドバイスを続けた結果、回り道することなく1年5ヶ月で90切りを達成しただけでなく、その直後に86までベストスコアを伸ばすことができたのです。
けして最初からゴルフが得意だったわけではなく、57歳という年齢、そしてこちらは降雪地帯なので冬季間の3か月は練習もままならない環境を考えれば、かなり異例のスピード感ではないでしょうか。
これほど順調に進化を続けるためには、もちろんしっかりとした秘訣があります。
今回はその秘訣を公開!
皆さんもその内容を参考に、どんどん100切り、90切りを目指して下さい。
回り道のないゴルフ上達の秘訣とは!?
実はこの友人は100切りを達成後、ラウンド回数が増加するなどで、我が家と一緒に練習する機会は月1~2回程度に減少していました。
その程度の練習回数では、あまりスイングの細かい点にこだわっていると成果がでないので、「 コースでよいショットができること 」を重点に置いてアドバイスを続けることにしました。
その狙い通りにコースでの対応力が抜群に向上し、まだまだスイングは未熟ながら、すんなりと90の壁を打ち破ってくれました。
その秘訣と言える重要なポイントが、次の4点です。
① 一般的なスイング理論を、完全に遮断する
② 損をするクラブは使わない
③ ラウンドで起きた問題点だけを、次の練習で対策する
④ ショートホールのワンオン率を上げる
それではその秘訣の中身を説明します。
① 一般的なスイング理論を、完全に遮断する
➥この友人に限らず、100切り、90切りを目指しているゴルファーには、スイングに共通の問題点を抱えていると思います。
特にコースにでると余計にその問題点が顕著になり、練習場通りのスイングができなくなって、100切り、90切りに苦労することになっているのです。
その中でも特に重要な問題点が、大まかに次の5点です。
❶ スイング中に身体か左右に流れてしまう。
❷ ダウンスイングで身体が早く開きすぎて、カット軌道が大きくなる。
❸ スイング軌道が小さくなり、クラブが鋭角に降りてしまう。
❹ ハンドファーストに構えすぎて、正しいインパクトを作れない。
❺ ヘッドアップで大きく起き上がってしまう。
以上の5点の問題点によって、コースでは練習場で作り上げた本来のスイングを崩すことになっているのです。
したがってこの5点の問題点を、せめて練習場のスイングレベルに抑えてラウンドできるようになれば、100切り、90切りは意外にも簡単に達成できるはずなのです。
ところが多くのゴルファーは、世間に溢れているゴルフ理論に影響されて、本当はもっと後回しでもよい内容にまで手を出しているので、週1回程度の練習量では、いつまで経っても上達することができなくなっています。
しかも、問題点の改善を進めるためには、実は一般的なスイング理論はとても相性が悪い内容ばかりなのです。
そこでこの友人に徹底してもらったのは、世間に溢れている一般的なゴルフ理論を完全に遮断してもらうことでした。
本当に必要な最低限の情報に絞って、その課題に取り組み続けることで、短期間での進化を目指しました。
その5点の問題点の内容と、友人が取り組んだ対策を説明します。
❶ スイング中に身体が左右に流れてしまう
コースでは余計な力みが生まれやすいので、スイング軸がバックスイングで右に流れ、ダウンスイングでは左へ流れる、現象が大きくなります。
無駄な力みを取り除いて、左右に流れないようにスイング軸を保つ意識が必要です。
そして多くのゴルファーで検証してみると、スイング軸を中央よりも、もっと右側に軸を意識したほうが安定したスイングになります。
❷ ダウンスイングで身体が早く開きすぎて、カット軌道が大きくなる
コースでは「 飛ばしたい 」という意識がもっと強くなるので、ダウンスイング開始時点で練習場時よりも腰の開きが早くなり、それにつられて肩のラインも開いてしまうので、カット軌道の度合いが強くなってしまいます。
下半身の開きを抑えるか、下半身の開きに遅れないようにダウンスイングをコントロールして、カット軌道を抑えることが必要です。
❸ スイング軌道が小さくなり、クラブが鋭角に降りてしまう
コースでは打ち急ぐ傾向があり、バックスイングで右肘を畳むタイミングが早くなり、ダウンスイングでは右肘のリリースが遅いので、スイング軌道が小さくなり、パワーが出ないだけでなく、クラブが鋭角的に降りてしまう。
びっくりするようなダフリが出てしまうのは、この右肘の動き方が大きく影響しています。
バックスイングで右肘の畳みを遅らせて、ダウンスイングでは右肘を早くリリースして、大きなスイング軌道を作らなければなりません。
❹ ハンドファーストに構えすぎて、正しいインパクトを作れない
練習場よりもアドレスでハンドファーストに構える度合いが大きくなり、手元でボールに当てに行く意識も強くなるので、インパクトでは手元が左に流れてしまいます。
もっと身体の中央でインパクトする意識を持って、手元をコントロールする必要があります。
正面から見てシャフトが直立になるような、『 ハンドジャスト 』のインパクトを作ることができれば、ボールの高さと精度が向上します。
❺ ヘッドアップで大きく起き上がってしまう
コースに出ると練習場よりもボールの行方が気になってしまい、ヘッドアップの症状が出やすくなります。
頑張って頭の動きだけをを抑えても、自分の意識が先行しているかぎりは、結局は身体が起き上がったり、伸び上がってしまい、フェース面がボールにしっかりと当たる前から、急激にクラブヘッドが上昇して、こすり球やモグラ叩きが連発します。。
せめてインパクト後の10cmくらいまで、クラブヘッドをしっかりと振り抜く意識を持ち、その動きを見届けるように頑張ってみましょう。
以上、このようにスイングの問題点5点をしっかりと改善することを目指すだけで、100切り、90切りに回り道なく近づくことができると思います。
ところが世間に溢れている一般的なスイング理論は、この5点の問題点の改善を目指すためには、とても相性が悪い内容が多いのです。
「 体重移動 」を意識すれば、身体の左右の流れは改善しません。
「 下半身リード 」を意識すれば、カット軌道は余計に大きくなります。
「 ダウンスイングのタメ 」を意識すれば、スイング軌道は小さいままでしょう。
「 ハンドファーストインパクト 」を意識すれば、ハンドファーストの度合いがもっと大きくなってしまいます。
「 フォローで加速 」を意識すれば、インパクトの前から身体は起き上がやすくなります。
つまり、一般的なスイング理論に従ってしまうと、いつまで経っても改善が進まず、100切り、90切りに苦しみ続けることになるわけです。
したがってこの友人には、「 ゴルフ雑誌のレッスン記事は読まない 」、「 ゴルフ番組のプロのアドバイスは参考にしない 」、「 一緒にラウンドする友人、知人からのアドバイスは聞き流す 」ということを徹底してもらいました。
その効果によって友人は迷うことなく、順調に問題点を改善しつつあります。
② 損をするクラブは使わない
➥ アマチュアゴルファーにとって「 損をするクラブ 」とは、コースでよく失敗する「 スコアを悪くするクラブ 」のことです。
それはつまり、本人の実力以上の「 長すぎるクラブ 」なのです。
この友人には、100切りを達成するまでは、27°のユーティリティよりも長いクラブを使用しないことを徹底してもらいましたが、100切りを達成した後は、23°のユーティリティをようやく解禁しました。
もちろんこの友人は、セカンドショットでミスが出やすい3番ウッドや5番ウッドのような長いクラブは所有していません。
ドライバーも同様で、【 大型ヘッドの短尺ドライバーを作ってみました! 】で紹介した短尺ドライバーはこの友人用なのですが、この短尺ドライバーを90切りが達成できるまで使用してもらいました。
このように、「 あわよくば成功するかもしれないけれど、実際にはよく失敗する 」ような、「 損をするクラブ 」をけして使用しないことが、スコアメイクではとても重要になるのです。
③ コースで起きた問題だけを対処する
➥ この友人のようにキャリアが浅く、練習量も少ない場合、練習するクラブの本数と打ち方の種類は限定したほうが得策です。
それ故に練習する時の内容は、その前のラウンドで失敗した事象に対する対策をメインに行いました。
ドライバーのOBが続けば、その原因をしっかりと追究して対策する。
傾斜地からうまく打てなかったのなら、その対策に集中する。
特定のアイアンだけ失敗したのなら、打ち方の改善や鉛のテープで調整する。
このように、ラウンドの反省をしっかりと行って、致命的な失敗に対してだけを練習で重点的に対策することを続けました。
前述のように、一般的なスイング理論には手を出さずに練習内容を絞っていた中で、ラウンドで失敗した内容を加えるわけです。
その中でもこの友人のラウンドでの一番の問題点は、「 極度のヘッドアップ 」です。
練習場では抑えることができているのに、実際のラウンドのスイングを確認すると、驚くレベルで「 ヘッドアップ スイング」になっていました。
「 ちゃんとボールに当たって、打ちたい方向に飛んでいるのか? 」という不安心理と、「 飛ばしたい 」という欲望から生まれる力みによって、クラブヘッドがボールに当たる寸前から身体が起き上がってしまい、ラウンド中にしっかりとフィニッシュを作れることは一度もありません。
本人もその状態になっていることを理解しているのですが、どうしてもコースでは自分の本能を抑えることができないのです。
この点については、逃げることなく取り組みを続け、こちらからもいろんなアイディアを提供して、かなり改善していますが、現在も最重要課題のままです。
④ ショートホールを確実に攻略する
➥【 ショートホール攻略 】で説明しているように、スコアアップの必須条件が、ショートホールのワンオン回数を増やすことです。
具体的には、90切りには平均50%のワンオン率が必要で、80切りには平均75%のワンオン率が目安になります。
この友人にはその重要性を理解してもらい、毎回練習場でショートホール用のティショットの練習を多めに重ねてもらいました。
その成果が見事に表れて、現在のワンオン率は驚異の75%以上をキープしています。
4回全てワンオンというラウンドも度々あります。
そのおかげで、ショートホールで陥りやすいダボやトリという大叩きが激減し、90切りの壁を簡単に打ち破ることができたのです。
この友人はキャリアが浅いこともあり、まだスイングは問題点だらけなのですが、ティアップで打てるショートホールのティショットならば、スイングに多少の問題点があっても十分にカバーすることが可能なのです。
■ 今後の方針
このような秘訣のもとで90切りを達成した友人には、次のステップである80切りを目指すために、2つの武器を用意しています。
1⃣ ドライバーの変更
これまでは封印していた本人のエースドライバー、ピンのG425 MAXをいよいよ解禁しますが、それに合わせて【 スライスに悩む友人が最新シャフトを試打してみました!! 】で確認していた、本人に合うシャフトへの交換も同時に行います。
そのシャフトは、ベンタスブラック 6 のSフレックスです。
シャフトは短めの44.75インチで、ヘッドに鉛調整を加えて、クラブ重量317g、ヘッドバランスD2.5に仕上げてあります。
2⃣ 17°のユーティリティを追加
シャフトが長いフェアウェイウッドは難しいので使用せず、距離を稼ぐクラブはシャフトの短いユーティリティになります。
そこでこの友人用に用意したのは、タイトリストのTS3ユーティリティの17°で、シャフトはタイトリスト ツアーAD T-60のSフレックスで、シャフトの長さを標準よりも0.5インチ短く設定しました。
今まで本人が使用していたユーティリティは、タイトリスト TS2の27°と23°で、シャフトはNS.PRO950 GH neoのSフレックスなので、その特性を意識しつつ、必要以上に力まないように、特性の似ているカーボンシャフトを選びました。
このように本人のレベルに応じて、使用するクラブの難度を上げて行くことが、短期間で上達する秘訣でもあります。
ここからスイング改善を徐々に進めながら、クラブからも助けてもらいながら、早期の80切りを目指して行きます。
今回のまとめ
今回は素晴らしいペースで90切りを達成した友人の秘訣を紹介しました。
通常このような早さで上達するためには、毎日のように凄い練習量が必要なのですが、この秘訣を参考にしてもらえれば、週1回の練習量でも確実に進化することが可能だと思います。
練習量が限られているのなら、あまり完璧主義にはならずに、不要なクラブや自分に合わないスイング理論には手を出さないくらいの割り切りも必要だと思います。
「 理想の一打 」を追い求めるのは、80切りを達成してからで十分なので、まずは回り道のない、効率のよい進化を目指してみましょう。