今回は【 こちら 】に引き続き、最新シャフトのインプレッションをお届けします。
スライサーに向いているシャフトをお探しの人には参考になると思います。
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スライサーに必要なのは「ボールが滑らないシャフト」だった!!
【 こちら 】で紹介したピンの試打会に、僕の友人も参加していました。
この友人は、【 初心者から僅か5ヶ月で95を達成!! 】で紹介した友人です。
95を達成した後は、本人と我が家の練習スケジュールが合わずに、一緒に練習する機会が月に1回程度になっていた代わりに、本人のラウンド数は順調に増えている状態でした。
この友人のようにスイングがまだ安定していない人が、練習が少ないのにラウンドが続いてしまうと、練習で抑えていたはずのスライス病が再び顔を出してくるようになります。
案の定この友人も、ラウンド経験が増えたことでスコア自体は100前後で安定していましたが、スライス症状はかなり悪化していたので、また一緒にスライス根絶へ向けての練習を開始することになっていました。
そのタイミングでピンの試打会開催を知りました。
その友人は【 最新ドライバーを打ちやすくセッティングしてみました! 】の本人なので、自分と同じピンのドライバーヘッドで、いろんなシャフトを試してみて、その中でスライスに強いシャフトが見つかればラッキーだと思い、友人には初体験となる試打会への参加を勧めたのです。
各シャフトのインプレッション
● 試打クラブピン G425 SFT
友人のドライバーヘッドはピンのG425 MAXなのですが、ピンのスタッフに友人がスライサーだということを伝えたところ、G425 SFTのヘッドが用意していただきました。
このヘッドは、G425 MAXとほぼ同じ構造だけど、重心距離が短いとのこと。
『 重心ハンドブック 』で確認すると、重心距離が3.9mm短くなっています。
● 今回のテスター
前述の通り、スライス病からの脱却を目指す僕の友人です。
身長178cm、体重75kgで、未計測ですがヘッドスピードは軽く45m/sを上回っているはずのパワーヒッターです。
今回はあえてスライスを抑えるようには意識せずに、自分のスイングに徹して、その中でスライスに強いシャフトを探ることにしました。
● 試したシャフト
今回も全て45.25インチのシャフトです。
シャフト①
PING TOUR 173-65 フレックスS
試打を始める前に、まずは自分のドライバーであるG425 MAX にALTA J CB SLATE フレックスS という標準シャフトの組み合わせでウォーミングアップを済ませてから試打を開始しました。
このシャフトは僕の奥さんも感じたように、友人にも棒のようなフィーリングだったそうです。
しかし友人にとっては、自分のシャフトがかなりアンダースペックだったので、それよりも硬くて重い分だけ打ちやすく感じたそうです。
しかし打たれるボールは、目標よりも20°くらい左へ一直線の捕まったボールか、フェース面をボールが滑って大きくスライスして右に逃げるボールか、という二通りの球質しか打てません。
自分の純正シャフトよりは少しよい、という評価に落ち着きました。
シャフト②
PING TOUR 173-75 フレックスR
こちらのシャフトは苦戦しました。
重いけれど、妙に動くシャフトに全くタイミングが合いません。
あまり可能性が見えなかったので、すぐにこのシャフトの試打は終了しました。
シャフト③
TOUR AD UB-6 フレックスS
こちらも友人には難しいシャフトでした。
シャフトの動きが独特なので、タイミングが決まる時と外れる時の差が大きいシャフトです。
友人にとっては、もっと硬いフレックスならば可能性があったのかもしれません。
シャフト④
TENSEI CK Pro Orange60 フレックスS
いきなり捕まったよいボールが、目標よりも15°くらい左に飛び出して、飛距離性能もまずまず。
「 これは合うかも… 」と思いましたが、ボールが右に逃げる時はかなりの曲がり具合で、とてもコースでは使えそうにはありません。
捕まえようとすると捕まるけど、少しタイミングが外れるとすぐ右に逃げる、という評価です。
シャフト⑤
SPEEDER NX 60 フレックスS
これは捕まり具合がよく、唯一「 少し右に出てから少し左に曲がるドローボール 」が打てましたが、本人が調子に乗って振ってしまうと、途端に暴れます。
やはりこのシャフトも、もう少し硬いフレックスのほうが合いそうです。
シャフト⑥
Diamana TB 60 フレックスS
このシャフトは動きが素直だったのですが、友人には軽くて柔らかいのか、うまくタイミングが合いません。
このシャフトならば、70のフレックスSあたりが友人にマッチするかもしれません。
シャフト⑦
VENTAS BLACK 6 フレックスS
このシャフトは僕の奥さん同様に、とても相性がよいものでした。
左10°に飛び出して、ややスライスしながらセンターに戻る、という安心感のあるボールを連発。
つまり、左へ引っ掛ける逆ダマが出ないし、大きく右に逃げることもありません。
本人も、「 フェース面をボールが滑らないというのは、こんなフィーリングなのか 」と、初めて感じたそうです。
ボールは捕まったスライスで安定し、サイドスピンもバックスピンも適正なので、もちろん飛距離性能もNo.1でした。
この友人のパワーでも動きすぎずに、シャフトの動きを感じやすい素晴らしいシャフトです。
正直なところ、「 スライス病克服のためのスイング改善は必要ないかも… 」と思わせるくらいのシャフトでした。
シャフト⑧
PROJECT X HZRDAS Smoke Black PDX60 フレックス6.0
僕の奥さん同様、この友人もVENTAS BLACKと同じようなボールが打てて、フィーリングも似ているそうです。
後でスペックを確認すると、少し軽く、トルクも少し大きいのに、それを感じさせない不思議なシャフトです。
ただし友人も、総合評価ではVENTAS BLACKの方が上だそうです。
今回のまとめ
友人にとっては初体験となる屋外の練習場での試打会。
ピンの試打会のおかげで、本人はシャフトの違いによる効果を知ることができ、大満足でした。
そして今回実感したのは、スライスに悩む人が求めるべきクラブは、けしてスライスがストレートやドロー系にまで変化するようなシャフトやヘッドではなく、安定して少しだけスライスするようなセッティング。
フェース面からボールが滑らずに、目標にボールを強く押し出してくれるような特性のほうがよいと思いました。
特にコースでは、「 逆ダマ 」が連発してしまうと打つ手がなくなります。
「 逆ダマ 」は出ないけれど、右へのOBも心配ない程度のクラブセッティングにしておいて、あとは少しずつスイングを改善していくような手法がよいのではないでしょうか。
今回の試打会で友人には、VENTAS BLACKがかなり相性が良さそうなのは分かりましたが、やはりスイングをもっと改善したいので、シャフト購入はもう少し先の話になりそうです。
現在友人は、【 大型ヘッドの短尺ドライバーを作ってみました!! 】で紹介したドライバーをメインで使用していて、スイング改善にはこのような短尺ドライバーが最適なので、ピンのG425 MAXのリシャフトは、もっとスイングが安定してから検討することになりました。