最新モデルよりも飛距離性能が高く、そしてもっと打ちやすいドライバーを求めて研究を重ねていますが、最近ようやく2本目が完成したので、その詳細を報告したいと思います。
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ヘッドとシャフトの組み合わせを変えて、理想のドライバーが完成!
【 理想のドライバーが遂に完成!! その1 】でナイキ ヴェイパーフライを紹介した後も、もっと上を目指して試行錯誤を繰り返していましたが、ようやくそれを凌ぐ理想のドライバー2本目が完成しました。
そのドライバーとは、【 かっ飛びドライバーを長尺と中尺で試してみました! 】で紹介したバルト コンペティツィオーネ 568 420のヘッドを、その時とは別のシャフトに組み替えて、全体のセッティングを仕上げたものです。
【 最新ドライバーを試打してみました!! その1 】~【 その5 】の最新ドライバーを試打した時に、このドライバーを比較用として用意して、同じ条件で打ち比べた結果、全ての最新ドライバーを飛距離性能、打ちやすさ、そして安定性でも上回っていたドライバーなのです。
バルド コンペティツィオーネ 568 420 + クロカゲ XD 60のスペック
■ ヘッドデータ
ヘッド体積 : 420cc
ヘッド重量 : 199g + 鉛調整
ロフト角 : 10.5° ( 推定 )
■ シャフトデータ
シャフト : ミツビシ クロカゲ XD60
シャフト長さ : 44.75インチ
フレックス : S
シャフト重量 : 64.5g + 先端に2gの重り
トルク : 3.5
■ クラブデータ
総重量 : 316g
ヘッドバランス : D1.5
グリップ : ラムキン クロスライン ラバー 48g
● クラブ完成までの過程
このドライバーヘッドは、【 かっ飛びドライバーを長尺と中尺で試してみました! 】と同じなのですが、その時の仕様では、飛距離性能は高かったものの、このドライバーを使用する僕の奥さんには打感が好みではなく、残念ながらボツになっていました。
しかし僕の印象では、そのドライバーヘッドの飛距離性能と打感には、まだ改善の余地がありそうだったので、もっと相性の良さそうな別のシャフトとの組み合わせを考えました。
そこで狙いをつけたのが、【 超小型ヘッドのドライバーを試してみました! 】の時に使用していたクロカゲ XD60です。
この時も飛距離性能は高かったものの、ヘッドとシャフトのマッチングが少し合わず、そしてヘッドの打感が悪かったので、やはりボツになっていました。
その後このシャフトは、別の2種類のドライバーヘッドとの組み合わせを試していましたが、残念ながらどちらもマッチングは今一つ。
しかしその時のノウハウから、今回のバルド コンペティツィオーネ 568 420とは相性がよさそうだと思ったのです。
さらに加えた工夫が、シャフトの先端に重りを装着することです。
最近の僕の奥さんの好みを考えると、ヘッドバランスはD1以上が必要でした。
しかし44.75インチと少し短尺になるので、ヘッド重量199gと鉛調整だけではヘッドバランスが不足することが分かっていました。
そこでリシャフトを担当してくれる僕の友人が、シャフト先端に重りを装着して、希望通りのヘッドバランスD1.5を実現してくれたのです。
このような組み合わせの結果、予想通りに素晴らしい性能のドライバーが出来上がりました。
● クラブの性能
【 理想のドライバーが遂に完成!! その1 】のナイキ ヴェイパー フライは、450ccで45.25インチの組み合わせですが、強風の時に少し影響を受けていたので、その時に「 430ccで44.75インチ辺りの組み合わせで同じ性能を実現できれば、それこそが完璧だ 」と思っていました。
そこで今回、420ccで44.75インチという、まさにそのイメージ通りの組み合わせを選択しました。
その結果、飛距離性能は同等か少し上回るくらいの高レベルで、スイング中の風の影響も少なくなり、コースではとても打ちやすいドライバーに仕上がったのです。
そして懸案だった打感についても、僕の奥さんから不満のないレベルにまで改善できました。
本来このドライバーヘッドは、ハードヒッターが使用した場合の打感の評価がとても高かったのですが、僕の奥さんがいくらバードスペック好みだといっても、根本的なパワーとヘッドスピードは男性よりも劣っています。
そこで【 かっ飛びドライバーを長尺と中尺で試してみました! 】の時のシャフトよりもシャフト重量が重く、もう少し粘る特性のシャフトにすれば、きっと打感の部分を補えると思ったのです。
もちろんシャフト先端の重りの効果もあり、結果的にもその狙いは大正解でした。
そしてこのドライバー、かなりのミスヒットでもしない限りは、全く曲がりません。
このドライバーヘッドの慣性モーメントは4000g・cm²くらいしかありませんが、その代わり操作性が抜群なので、インパクトに向けてのアジャストがしやすく、優れたヘッド性能と相まって驚くほど曲がりません。
最近の新製品は、慣性モーメント5000g・cm²以上のドライバーが多くなっていますが、慣性モーメントが大きすぎるとアジャストが難しいくなるので、実際のコースでは逆に曲がってしまう場面が多くなっているようです。
今後はもっと慣性モーメントと操作性の両立を目指した方がよいと思うのですが…。
今回のまとめ
前作から少し時間がかかりましたが、ようやく理想のドライバーと言える2本目が完成しました。
時間がかかってしまった理由には、気温の影響があったのです。
実は今回のドライバーの組み合わせは、気温25℃以上になると最大の性能を発揮します。
その代わりに20℃以下ではシャフトのフィーリングが変わり、僕の奥さんには少しハードすぎる状態になります。
そして前作のナイキ ヴェイパー フライは、25℃以下で最大の性能を発揮する状態になっていて、30℃以上に気温が上がると安定性が崩れやすくなります。
それならばと、この2本のドライバーを気温によって使い分けることにしています。
この点について【 猛暑で調子を崩した人は心配ご無用! 】でも説明しているように、カーボンシャフトはそれくらい気温の変化に敏感なので、その時の気温帯に合わせてドライバーシャフトを2~3本用意することができれば、年間を通してもっと安定したゴルフが可能になります。
たとえばプロゴルファーのようにラウンドスタート前に十分な練習ができれば、気温の変化にもしっかりと対応できるのかもしれませんが、週一ゴルファーでラウンド前にも練習せずにスタートする場合は、気温に対するシャフトの特性変化にその場で対応することは、かなり難しいものがあります。
実は人間の感覚は誰もがとても正確で安定しているので、その点をもっと生かすためには、自分の感覚をズラして気温の変化に対応するよりも、自分の感覚に適応するシャフトに変えるほうが、明らかに対応が簡単になるはずです。
その点まで考えて、理想のドライバー作りを目指してみましょう!