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超小型ヘッドのドライバーを試してみました!! ナイキ フォージドスチール…!?

小型ヘッドのドライバーにとても興味があったので、これまでにも実際に何本も製作してその使用感と性能を試してきました。

今回は、究極と言えるほどの超小型ヘッドのモデルを紹介します。

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超小型ヘッドのドライバーは高性能だった…が!?

超小型ヘッドの『 重・短・小ドライバー 』をコースで試してみました! 】で紹介したように、超小型ヘッドの持つポテンシャルの高さを知り、「 もっと小型になるとどんな特性になるのか? 」という興味が湧いていたのですが、そのようなモデルが思い当たらなかったので、その後に試すことができずにいました。

ところがある日、近所のゴルフチェーン店の中古クラブのコーナーで、見慣れない小さいヘッドのドライバーを発見。

調べてみると、2003年モデルのドライバーなのに、なぜか高反発モデルではなく、反発規制をクリアしていたモデルでした。

価格はなんと1000円。

これは試すしかないと思い、即購入しました。

そのドライバーが、ナイキフォージドスチールという290ccの超小型ヘッドのモデルです。

タイガー・ウッズ選手と契約した後のナイキは、どこよりも早く大型ヘッド化へと進みましたが、それ以前はかなりオーソドックスなクラブ造りだったようです。

今回は、そのクラブを短尺化してセッティングした結果を報告します。

 

ナイキ フォージドスチールのスペック

■ ヘッドデータ

ヘッド体積 : 290cc ( 公称300cc )

ヘッド重量 : 204g

ロフト角 : 10.5° ( リアルロフト11.5° )

 

■ シャフトデータ

シャフト : クロカゲ  XD 60

シャフト長さ : 44.5インチ

フレックス : S

シャフト重量 : 64.5g ( シャフトカット後は未計測 )

トルク : 3.5

 

■ クラブデータ

総重量 : 320g ( ヘッドの鉛調整込 )

ヘッドバランス : D1

グリップ : ゴルフプライド ツアーベルベット・ラバー M60  50g

 

クラブセッティングの経緯

はたして20年近くも前の超小型ヘッドのドライバーが、どんな性能なのか?

シャフトを入れ替えながら探ってみました。

実際に使用するのは今回も僕の奥さんです。

ボールとの対比で、そのサイズ感が分かると思います。

 

〇 純正シャフト

まずは純正シャフトの状態で試しました。

練習場ではなかなか振りやすく、飛距離性能も他のモデルには大きく劣ってはいません。

ただし打感は不思議なフィーリングだそうです。

モデル名の通り、フェアウェイウッドのようなオールスチールのヘッドだと思うのですが、フェアウェイウッドとも全く違う「 ボールに当たった感のない 」という不思議な打感。

純正シャフトは、クセはありませんが、少し柔らかいというか、「 張り 」がない印象。

この状態でラウンドしたところ、飛距離性能自体はコースボールとの相性がよく、手持ちのクラブの中ではトップクラス。

しかしシャフトの特性が合わずに、安定性はイマイチでした。

 

〇 ツアーAD PT-6 SR

手持ちのシャフトの中から、このヘッドにマッチしそうなものをチョイスしましたが、その結果はイマイチでした。

44.5インチで製作しましたが、ヘッドが小さいので空気抵抗が少なく、大型ヘッドよりも「 ビューン 」とかなり速く振れて、ヘッド重量が204gと重いこともあり、シャフトが今までよりも柔らかく感じてしまい、タイミングが合わないので、すぐに断念しました。

 

〇 クロカゲ  XD 60 S

今までの2本のフィーリングを基に、手持ちのシャフトの中でマッチしそうなものをチョイスしたのが、このシャフトです。

ツアーAD PT6 SRと重量とトルクの数値は似ていますが、特性は全く違い、このシャフトならヘッドの特性とマッチしそうだと思いました。

このシャフトは弾き感がよいのですが、かなりロースピンになる特性で、僕の奥さんのヘッドスピードとパワーでは、リアルロフトが10°以下だと、ドロップ気味になって性能を十分に発揮することができません。

その点でこの超小型のヘッドは、リアルロフトが11.5°と十分だったので、これならばシャフトの特性を生かせると思ったのです。

 

コースでのインプレッション

今回紹介した『 超小型ヘッドのドライバー 』、コースで使用してみると、コースボールとの相性が抜群で、驚くほどの飛距離性能を実現し、一発の飛びならば過去最高かもしれません。

このヘッドに限らず、短尺ドライバー、そして小型ヘッドのドライバーは、コースボールとの相性がとてもよいので、たとえ練習場のボールで「 イマイチ 」だったとしても、コースでは驚くような性能を発揮して、大型ヘッドの長尺ドライバーよりも優れている点が多いので、まずはコースで試してみることをお勧めします。

 

今年も冬用のドライバーを作りました! 】で紹介したナイキ ヴェイパーフライがとても調子がよく、秋から春にかけてのエースドライバーとして君臨していました。

ただしその『 冬用ドライバー 』は、気温が20℃以上になるとシャフトが柔らかくて打ちづらくなってまうので、20℃~30℃の範囲を想定したドライバーとして、今回のドライバーを試していました。

期待通りにその性能の高さに「 これはいける! 」と思ったのですが、残念ながら問題点がありました。

このセッティングでラウンドをスタートすると、途中までは快調なのですが、なぜか数ホール経過すると、いつも「 テンプラ気味 」の高すぎるボールが連発します。

この超小型ヘッドは、スイートスポット自体はそれなりに広いと思うのですが、あまりにもフェース面積が小さいので、少し上側にズレただけで「 テンプラ気味 」のボールになってしまうようです。

もう一つの問題点が打感です。

当初から「 ボールに当たった感のない 」特殊な打感は、シャフトを変えても変わることがなく、打っている本人はいくらナイスショットをしても満足感が得られないそうなのです。

もっとハードヒッターならば印象も変わってくると思いますが…打感はとても重要なポイントなので、これは見過ごすことはできません。

 

今回のまとめ

20年近くも前のモデルの『 超小型ヘッドのドライバー 』、そのポテンシャルの高さは感じることができましたが、安定性と打感の問題で、残念ながら今後の継続使用は諦めることになりました。

しかしたとえ古いモデルであっても、飛距離性能は最新モデルとは大差はないどころか、一発の飛距離ならば最強かもしれません。

そして本当に重要なことは、ヘッドとシャフトの組み合わせであることが再認識できました。

自分のスイングの特徴と、ヘッドの特性、そしてシャフトの特性をピッタリと合致させることが最重要ポイントであり、けして最新モデルというだけで優れていることにはなりません。

そしてボールとの組み合わせも重要になります。

緊急提言!! 】で説明したように、近年の高初速化の傾向にはいろんな落とし穴が隠れているので、ボールの特性までも考慮して、ナイスショットへ導いてくれる複雑なパズルを組み立ててみましょう。

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