短尺ドライバーを制作して、コースで実際に試したインプレッションをシリーズとして報告しています。
前回の【 短尺ドライバーをコースで実際に試してみました! その2 】では、43.5インチというかなり短いシャフトに410ccの適度に小ぶりのヘッドの組み合わせを試しました。
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短尺ドライバーのインプレッション その3
今回は、【 遂に国内女子ツアーにも短尺ドライバーブームか!? 】で紹介した、穴井詩選手のドライバーの仕様に近いクラブを試してみました。
穴井詩選手のドライバーの仕様は、45インチ ( または44.5インチ ) のフレックスSから、44インチへ変更するとともにフレックスをXに変更していました。
この変更の意味するところは、シャフトを短くし、なおかつ硬くすることで、アイアンのような振り味でビュンビュン振りたいのだろう、と勝手に想像して、その穴井詩選手の変更に相当するドライバーを製作してみました。
今回選択したドライバーは、ヨコハマ プロギア T3 model 105です。
このドライバーは、テスターである僕の奥さんが過去にエースドライバーとして使用していたクラブです。
年齢とともにシャフトがハードに感じてきたので、しばらく自宅に眠っていました。
プロギア T3 model 105のスペック
■ ヘッドデータ
ヘッド体積 : 443cc
ヘッド重量 : 199g
ロフト角 : 10.5°
■ シャフトデータ
シャフト : ツアーAD PT-6
シャフトの長さ : 標準 44.75 ➔ 43.75
フレックス : S
シャフト重量 : 63g ( 標準時 )
トルク : 3.5
● 選択の理由
このヘッドの標準のシャフトの長さが44.75インチなので、1インチカットして43.75インチに変更。
テスターの奥さんが、もし現在の年齢に合わせてシャフトを選ぶとしたら、たとえ同じ重さのシャフトを選んだとしても、ワンフレックス柔らかいスペックを選びます。
つまり、もし44.75インチの長さでツアーAD PT-6を使用するならば、数年前ならSを選んでいましたが、現在ならSRを選択することになるでしょう。
それならば、44.75インチのSシャフトを1インチ短くすれば、穴井詩選手のようにシャフトを短尺化して、フレックスを硬くしたパターンと似たような状態になると思ったのです。
そのように想定して、43.75インチでフレックスSを試してみました。
● 練習場でのインプレッション
43.75インチで440ccのヘッドの組み合わせは、ヘッドは十分に大きく感じます。
45インチの460ccのクラブと同じような見た目の安心感があります。
打ち始めの印象は、やはりハードです。
シャフトのしなりを使おうとしても、しなってはくれません。
そこでこのクラブの狙い通りに、「 アイアンのように短くて重いクラブを振る 」という感覚に考え方を変更してもらい、打ち続けてもらいました。
すると徐々によいボールが打てるように変化。
このヘッドのライ角は、もともと60.5°とかなりアップライトな設定だったので、短尺になってもライ角が不足している感じはありません。
力強い中弾道のボールは、非常によい感じで伸びて行きました。
● コースでのインプレッション
スタートホールの一発目、素晴らしい中弾道のボールがイメージ通りに飛んで行きました。
飛距離も過去のベストに匹敵するほどです。
これはいける!?と思いましたが…。
その後はなかなかナイスショットが続きません。
実際のコース上では、シャフトのしなりを使わずに、「 アイアンショットのように振る 」という感覚にはすぐに馴染めないようです。
結局1ラウンドしても、ベストショットはスタートホールの一発のみ。
そこでもう一回練習場で打ち方を馴染ませて、もう一度ラウンドにトライ。
やはりスタートホールの一発目は素晴らしいボールを打てたのですが、その後が続かないので、残念ながらこの仕様は諦めることにしました。
残念ながら今回テストした、シャフトを短くしてフレックスをハードにする方法は、可能性は感じたものの、穴井詩選手のようなハードヒッターでないと難しいと思いました。
※ 追記
ところがその後、打ち方を進化させることが出来たので、このハードスペック仕様に再チャレンジしてみると、不思議なくらいに打ちやすくなってきました。
エースドライバーの座を狙えそうなほどに、ナイスショットが連発しています。
やはりこの短尺ハードスペック仕様、かなりの可能性を秘めていますね。
3本の短尺ドライバーのテストを終えて…
これでそれぞれ特徴のある3本の短尺ドライバーのテストが終了。
貴重なデータとフィーリングを得ることが出来ました。
【 その1 】と【 その2 】には、それぞれ続報を追加しているので、そちらももう一度ご確認下さい。
この3本の短尺ドライバー、それぞれに一長一短がありますが、短尺ドライバーの魅力と可能性は十分に感じることが出来ました。
僕の友人も、以前は460ccのヘッドで45.5インチの少し長尺なドライバーに飛距離を求めていましたが、今回の我が家の短尺化作戦に触発されて、少し小ぶりな445ccのヤマハ RMX 118を購入し、44.5インチに短尺化して効果を感じています。
実際に製作してテストしてみたこれらのデータを基に、【 自分にピッタリの短尺ドライバーを作ってみましょう! 】で推奨スペックを公開しています。
そちらもご覧下さい。