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松山英樹選手のスイングをアマチュアゴルファーが目指すためのコツ その2

【  その1  】に引き続き、まるでゴルフロボットのような松山英樹選手のスイングを、アマチュアゴルファーが目指すためのコツを説明します。

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松山英樹選手のスイングを解析!

今回はダウンスイングの途中からの説明ですが、このダウンスイング途中の動き方が、これまでのゴルフスイングの暗闇の部分でした。

グリップの位置が腰から下になるスイングエリアのことを、「 ビジネスゾーン 」とゴルフ関係者の中で呼ばれています。

スイングの中でも最も大事なポイントのはずですが、それなのにプロコーチの皆さんの説明は、スイングの形にこだわるばかりで、このエリアでの具体的なヘッドの動かし方の説明はどれもあいまいなまま。

プロゴルファーからの説明も感覚的な表現ばかりで、アマチュアゴルファーには全く具体的なイメージは伝わっていませんでした。

そのために、ダウンスイングからインパクトまでの非常に重要な道筋を、各自が暗闇の中で手探りで追い求めている状態になっています。

その暗闇のポイントを、松山英樹選手のスイングを分析することで、確かな明るい光が差し込んできました。

その分析内容を参考にして、松山英樹選手になりきってみましょう。

⑤ダウンスイング途中 

ダウンスイングで左腕の角度が下方向の約45°の時に ( グリップ位置が腰の高さくらい )、シャフトの角度は水平になります。

松山英樹選手はこの位置でシャフトが『 逆しなり 』を始めている。

ダウンスイング開始の地点でのシャフトのしなり方は『 順しなり 』だったので、この から の間に順しなり➔ 逆しなりへとシャフトを逆方向にしならせている

そのようなシャフトのしなり方をさせるためには、クラブヘッドを早いタイミングで、グリップ位置よりも上の位置から下へと返していく動きが必要

早いタイミングでクラブヘッドを返し始めることによって、スイングプレーンの中でクラブヘッドのフェース面がボールを向くタイミングが早くなるので、アームローテーションの動きが少なくて済む。

アームローテーションの動きが少ない、つまり自然な腕の動きのまま、腰から下の「 ビジネスゾーン 」に突入している。

この動き方の効果として、クラブヘッドの回転運動の中でフェース面に強い圧力をかけながらボールをとらえることが出来る

そして、なによりも動き方がシンプル!

 

一方で多くのプロゴルファーのスイングは、ダウンスイング開始地点では、クラブを下ろすだけなになっていて、まだ回転運動をしていないのでシャフトはしならず、ダウンスイング途中でのシャフトの位置は、グリップ位置よりもまだかなり上向きの角度になっている。

つまりタメが出来ている状態。

しかしタメを作った状態で「 ビジネスゾーン 」に突入すると、その分だけ松山英樹選手よりもフェース面がボールに向かうタイミングが遅れてしまう。

そこで、遅れているフェース面をボールに向けるためには、素早いアームローテーションが必要になり、その動きの分だけ松山英樹選手よりもインパクトでフェース面を合わせる精度が落ちるだけでなく、ボールへの圧力も弱くなる。

そして、ここで素早くフェース面をボールに合わせるために必要になってくるのが、「 ゆるゆるグリップ 」と「 フックグリップ 」の2点セット。

グリップを強く握っているとクラブヘッドのターンが遅れるので、ゆるく握らなければならず、それでもターン不足になりやすいのでフックグリップで補うことになる。

しかし、松山英樹選手のように早いタイミングでフェース面がボールに向いていると、素早くクラブヘッドをターンさせる必要がないので、ある程度グリップをしっかり握っていても大丈夫

もちろんフックグリップも必要ない。

つまり、多くのプロコーチが推奨している「 ダウンスイングのタメ 」は、松山英樹選手のダウンスイングの動き方よりも運動エネルギーの効率が悪いだけでなく、ボールのインパクトにアジャストすることも難しくなっている。

 

アマチュアゴルファーのウィークポイント

このダウンスイング途中のポイントで一番苦労しているのは、多くのアマチュアゴルファーだ。

ダウンスイング開始地点では、ただクラブを下ろしているだけ。

ダウンスイング途中の地点ではタメを作っている意識はないが、ヘッドを返す準備は完全に遅れているので、「 ビジネスゾーン 」に入ってからあわててフェース面をボールに向けなければならない。

しかし、プロゴロファーのように素早いアームローテーションは出来ないので、フェース面を合わせきれずにインパクトを迎えている。

しかも、アマチュアゴルファーのダウンスイングのフェース面の向きは、プロゴルファーよりも開いていて、なおかつ上を向いている状態になっている。

つまり、オープンフェースでロフトが寝ている状態。

この状態からではインパクトまでの間に、フェース面の向きを上手く合わせきれないので、たとえフェースの芯でボールをとらえたつもりでも、フェース面は開いているので、スライスしやすい弱い球質になってしまう。

このフェース面がボールに対してスクエアに向くタイミングを、分かりやすく数値で表すなら、アマチュアゴルファーの場合はギリギリ間に合ったとしても、インパクト直前の20cm程度。 ( 実はほとんどの人が間に合っていない )

多くのプロゴルファーの場合は30cmからよくても80cmくらい手前。

ところが松山英樹選手はインパクトの100cm以上も手前から、スイングプレーンの中でフェース面がボールに向いているので、その分だけ強いボールを打てる

 

そこでアマチュアゴルファーに必要なコツは…

ダウンスイング開始地点で松山英樹選手のような順しなりが起きるようにイメージして 、今までよりもずっと早いタイミングでクラブヘッドの回転運動を始める

ダウンスイング途中の地点で逆しなりになるようにイメージして、クラブヘッドを早いタイミングで返して行き「 ビジネスゾーン 」に突入。

この動き方を表現するなら、その名はハイポイントリリース

今までよりも20~30cmほど上方の位置で、クラブを下方向にリリースするイメージです。

つまり、プロコーチが推奨しているレイトヒッティングとは全く逆の理論!!

注意すべき点は、クラブヘッドがスイングプレーンに乗っているだけでは不十分。

フェース面がスイングプレーンに乗らないと意味がないのです。

ハイポイントリリースによって、より早くフェース面がボールに向いた状態の円周運動を作ることで、遠心力と慣性力のパワーがフェース面に加わり、ボールを強くヒットすることが出来ます。

この動き方、最初は難しいかもしれないが、コツをつかめば意外に簡単なので、じっくり取り組んで欲しい。

 

このポイントは非常に重要なので説明が長くなりましたが、皆さんの暗闇のポイントに光は差し込んだでしょうか?

今回の説明ではまだまだ不足していると思うので、別の機会でも説明を加えていきます。

⑥インパクト以降のこの続きは、【 その3  】へ…

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