アマチュアゴルファーが、お手本にすべき松山英樹選手のスイング。
そのスイングを自分で再現するためのコツを考えていきましょう。
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松山英樹選手のスイングを学びましょう!
松山英樹選手のスイングを、8つのパートに分けて説明します。
スイング全体の基本イメージは、クラブヘッドの回転運動の追求です。
松山英樹選手は、クラブヘッドの回転運動を正確に、そして力強く行うために、身体の動き方を構築していると考えて下さい。
①アドレス
アドレスはどっしりとした左右対称の形になっている。
松山英樹選手のスタンスは広めだが、安定性が保てるなら各自の好みでOK。
※ 最近は膝をあまり曲げないアドレスが主流です。
グリップ位置は身体の中心で、ハンドファーストにならないように注意。
グリップの向きはスクエアが基本で、フックグリップは必要なし。
ボールの位置は一般的な位置よりも右で、スタンスの中心に近い位置が基本だが、各自の好みで微調整すればOK。
アドレスの前傾角度は各自の動きやすい角度を探す。
股関節から曲げて前傾しろとか、腰の前傾角度はこれくらい、などの固定観念は一旦消し去って、自分が本当に動きやすい前傾の形を追求したい。
②バックスイング
体重移動をしないように注意してバックスイングを開始。
バックスイングの始動のコツは、左の肩甲骨から回転運動を開始するイメージ。
始動のタイミングが取りづらい場合は、自分なりの始動しやすい方法を見つける。
例えば松山英樹選手は、身体とクラブを上下に細かく動かしながらタイミングを計っています。
他の方法では、左肩甲骨から小さく始動 ⇔ 戻す、を繰り返すワッグルの動きも効果的。
スムーズに始動が出来たら、身体と頭が右に移動しないように注意して、アドレスの位置をキープするように身体とクラブを回転。
※ 顔はバックスイングで多少右を向いてもOK。
膝の動きは最小限に抑えたい。
※このポイントで身体が硬い人は、腰を後ろに回転させる意識を持って、身体の動きの少なさをカバーする。
バックスイング途中の動き方を確認する目安は、グリップとクラブヘッドが腰の高さに来た時に、フェース面の向きが自分の身体の前傾角度と同じ程度になっていればOK。
その先は、出来る限り右肘をすぐに曲げないで、伸ばしたままバックスイングをする意識でトップに向かう。
③トップ
左肩甲骨から始動した回転運動 ( 捻転運動 ) を続け、本人が気持よく身体をねじれた位置がトップ。
ここは各自の柔軟性や感覚によって違いが出るポイント。
無理に松山英樹選手と同じトップの位置にこだわる必要はない。
多少コンパクト気味でも、またはオーバースイング気味でも、本人が気持ちよくダウンスイングに戻れるならば問題なし。
このトップの位置で右の股関節を使っているように見えても、無理に股関節を入れるように意識する必要はない。
トップまでの動きの中で、下半身を動かす意識を出来る限り抑える。
左肩甲骨主導の上半身の回転につられて、下半身が多少動く程度が理想的。
柔軟性の問題で捻転不足を感じる場合は、その分だけ腰の回転を加えて補う。
トップまでの腕の動きは、左腕は伸ばしたまま回転を続ける。
右腕は少なくとも腰の高さまでは伸びたままバックスイング。
その後は左腕の長さに対して、どうしても右腕の長さが余ってくるので、右肘を上方に曲げることで、左腕の回転を妨げないようにする。
この時の右肘の曲げ方が、ダウンスイングのフェースコントロールにおいて重要な役割を担うことになるので、各自のクセに合わせた工夫が必要。
または、右肘の独自のクセを修正できればBESTです。
④ダウンスイング開始
アドレス状態からトップまでの回転運動の動きを、今度はダウンスイングで逆回転するように切り返しを始める。
このポイントで松山英樹選手は、トップからの切り返しのタイミングで一瞬動きを止めているように見えるが、ここは各自の感覚とタイミングに合わせて動ければOK。
この切り返しのポイントで大事なことは、腰の回転に遅れないように、そして腰が左に流れないようにダウンスイングを始める。
この動きを作るコツは、トップで腰の向きが右に向いているが、その腰が右に向いた状態のままダウンスイングを始めるイメージ。
スイング軸は背骨を中心に…という説があるが、トップで身体が右に向いた状態から背骨を軸にして回転すると、どうしても左への移動量が大きくなってしまう。
松山英樹選手のようにその場で回転するには、右足の上で胸を回転させるイメージで、身体の中心よりもスイング軸を少し右側に作るイメージが必要。
このダウンスイングでやや右に作ったスイング軸は、従来の左に移動するスイング軸とは大きく感覚が違うので、最初は違和感があるかもしれない。
しかしこのスイング軸のイメージを作ることによって、左に回転するスイングエネルギーの力と相殺されて、結果的に松山英樹選手のようにちょうどスタンスの中央にスイング軸が出来上がるので、その感覚に慣れて欲しい。
松山英樹選手のトップからダウンスイングへの切り返しで注目すべき点は、この時すぐにシャフトがしなっていること。
つまりクラブヘッドがすでに回転運動を始めているということ。
けっしてトップの位置にクラブを置いてくるような切り返しではなく、切り返しに遅れないようにクラブに回転運動を与えている点が非常に重要。
この切り返し直後からシャフトがしなる動きは、他の選手ではあまり見ることは出来ない。
多くの選手はこのタイミングでは、下半身リードによって腰が回転しながら左へ体重移動している最中なので、その動きの中ではクラブを回転させるこができずに、下ろすだけの動きになっている。
そのような切り返し方では、早いタイミングからクラブの回転運動を始めることは難しい。
ところか多くのプロコーチは、クラブを下ろすだけになっているダウンスイングの動き方を、「 このタメを作る動きが素晴らしい 」とか「 捻転差が大きいからよい 」として、アマチュアゴルファーにもその動き方を推奨しているが、松山英樹選手の動き方とは全く違うことを認識しましょう。
この後の⑤ダウンスイング以降の説明は 、引き続き【 その2 】で…