【 その3 】では、理想的なスイングの基礎を作ってきました。
今回はそのスイングの基礎を使って、特殊で新しい試みにチャレンジして下さい。
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目を閉じてボールを打ってみましょう!
ステップ3 ➔ 両足を閉じて、目を閉じて、ボールを打つ
このステップでは、両足を閉じたまま目を閉じてボールを打って下さい。
このステップの目的と得られる効果は、【 その2 】で説明した項目の① ~ ⑧ です。
このトレーニングでは、「 よいスイングが出来ていれば、ボールをじっと見ながら打つ必要はない 」ということを体感してもらいます。
この点に確信を持ってもらうことで、『 究極の素振り打法 』の完成に大きく近づくことが出来るのです。
「 目を閉じてボールを打つ 」というトレーニング方法が初体験になる人は、「 ちゃんとボールに当たるのか? 」「 隣の打席に打ち込まないのか? 」などと不安になると思いますが、やってみると意外にも大丈夫なものです。
両足を閉じることで下半身の動きを抑制することが出来るので、ステップ2で仕上げてきた上半身のスイングの精度を信頼して、自信を持って打って下さい。
不思議なくらいにちゃんと当たり、よいボールが打てることを体感出来るはずです。
※ 注意点
注意するポイントは、正確にスイング軌道上にボールをセットすることです。
ボールとの距離だけでなく、左右の位置もしっかりと合わせて下さい。
自分のスイング軌道を変えずに、ボールに対するスタンスの位置だけで調整して下さい。
両足を閉じて打つことで、スイング軸が左に移動しないので、正しいボールの左右の位置は、身体のセンター付近になるはずです。
◆ ティを仮想のボールとして距離感をつかむ
いきなりボールを打つことが不安な人は、まずはティだけをセットし、両足を閉じて目を閉じた素振りをして、ティがフェースのセンターが当たるように、身体とティの距離を調整して下さい。
目を閉じたスイング軌道上に、ピッタリとティが来るようにセットしましょう。
他の人にチェックしてもらうか、フェース面にショットマーカーを貼って確認することをお勧めします。
その位置を正確に合わせることが出来れば、あとはステップ2で仕上げてきたスイングをすれば、不思議なほどにナイスショットをすることが出来ます。
最初は不安だと思いますが、意外にも目を閉じてスイングしたほうが、実は皆さんのスイング軌道が安定することを実感出来ると思います。
今までの通常のスイングは、ボールをよく見て打とうとすることが逆に災いして、過剰なまでにクラブヘッドをボールに当てにいく動きが出てしまい、その結果スイングのパワーと精度が落ちていたのです。
目を閉じてスイングすれば、ボールに対して打ちにいく、合わせにいくといった余計な動きが出なくなるので、『 素振り 』のようなスムーズで効率のよいスイングをすることが出来るようになります。
その点をこのステップ3でしっかりと確認しましょう。
◆ 目を閉じた場合と目を開けた場合のスイング軌道が違う
ティを仮想のボールとして距離感をつかむ工程をパスして、いきなりボールを打つ場合は、注意して欲しい点があります。
それは、「 目を閉じてボールを打つ時のスイング軌道と、目を開けてボールを打つ時のスイング軌道が違う 」ということです。
つまり、目を開けて打つ時の距離感でボールをセットして、実際に目を閉じてボールを打つ場合は、トゥ側かヒール側のどちらかにズレが出てしまい、フェースの中央には当たりません。
上の写真のようにトゥ側にしか当たらない人、または下の写真のようにヒール側にしか当たらない人に分かれると思います。
● 目を閉じるとトゥ側に当たる場合
トゥ側にしか当たらない人は、普段の目を開けてボールを打つ時のスイング軌道が、本人の意識よりもボールに近づく動きになっていたことの証明になります。
「 打ちたい 」「 当てたい 」という気持ちが勝り、身体がボール側に突っ込んだり、スイング中に腕の回転がボールに近寄って行くように動いていることが考えられます。
それはもちろん、よいスイング軌道とは言えませんね。
そのスイングの感覚でボールの位置をセットすると、目を閉じてよいスイングをした場合は、ボールに合わせようとして近づく動きが出ないので、実は今までのボールの位置が遠すぎていた、という事実が判明するのです。
● 目を閉じるとヒール側に当たる場合
ヒール側にしか当たらない人は、逆のパターンで、何らかの理由で普段の目を開けてボールを打つ時のスイング軌道が近すぎていて、そのスイングの感覚でボールの位置を決めてしまうと、目を閉じてよいスイングをした場合は、打点がヒール寄りになってしまうのです。
どちらにしても自分の傾向が分かったなら、目を閉じた時のスイング軌道のほうがよい軌道なので、そちらを優先してボールの位置を合わせて下さい。
● 目を閉じても開けてもセンターに当たる場合はもちろんOK
また皆さんの中には、目を閉じた場合と目を開けた場合のスイング軌道が全く同じ、という人もいるでしょう。
その場合はもちろんスイング軌道はよい状態なので、あとは目を閉じてもナイスショットが出来ることだけを確認して次のステップに進みましょう。
まとめ
このステップ3では、目を閉じた時と開けた時のスイング軌道に違いが出ること。
そして、たとえ目を閉じて打つ場合でも、よいスイングをして、ボールの位置さえ合っていれば、何の問題もなくボールがしっかりと飛んで行くこと。
この2つの事実を確認出来たなら、普段の目を開けてボールを打つ時に意識するべき点が見えてきますね。
目を閉じたスイングのボールの位置に少しずつ近づけるように、目を開けて打つ時のスイング軌道を意識することで、スイングレベルが確実に向上して行きます。
※ 注意点
ボールを打つ毎に、トゥ側とヒール側に打点がバラついていたり、ダフりやトップになってしまう場合は、この先のステップには進めません。
そのような状態では、まだまだ『 素振り 』のスイングの精度に問題があるので、もう一度ステップ1とステップ2に戻って、もう少しスイングのレベルを上げてから、再びステップ3にチャレンジして下さい。
今回は、「 両足を閉じて、目を閉じて、ボールを打つ 」という特殊なトレーニング方法を紹介しました。
初めてチャレンジする時は多少の違和感があるかもしれませんが、すぐに馴染んできて、非常によいトレーニング方法だということが理解出来るようになると思います。
すぐにうまく出来なくても、諦めずにチャレンジして下さい。
次回【 その5 】からは、いよいよスタンスを通常の幅に戻して、新しいトレーニングが始まります。
お楽しみに…。