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ゴルフをもっと簡単にするためには!? その3 人の振り見て我が振り直せ!

lmcpy / Pixabay

ゴルフをもっと簡単にするための方法と考え方について、【 その1 】【 その2 】で説明してきました。

今回は、これまでの説明内容をもっと理解してもらえるように、具体例を挙げて説明します。

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他人のスイングから学びましょう!

今回のテーマはズバリ、『 人の振り見て我が振り直せ 』です。

なんてゴルフにピッタリなことわざなのでしょうか!?

数あるスポーツの中でも、ゴルフこそが最も他人のプレーを参考にしやすいと思いませんか?

ことわざとしての実際の意味は多少違うかもしれませんが、まさに他人のスイング ( 振り ) を見て、自分のスイング ( 振り ) の改善に役立てましょう。

 

参考にするのは武井壮さん

そこで今回、そのスイングを参考にする人物は、タレントの武井壮さんです。

プロゴルファーではありませんが、BS日テレの『 武井壮のゴルフコロッセオ 』という冠番組を持ち、アメリカにゴルフ留学の経験があり、将来はプロシニアツアーに参戦したいと公言されているので、プロゴルファーと同等として参考対象にさせていただきます。

その武井壮さんのスイング、番組をご覧になったことがあるならよく分かると思いますが、一発当たれば凄いボールが出ますが、精度のほうはその日の調子にかなり左右される状態です。

 

武井壮さんのスイング分析

下半身の動きが大きすぎる

スイングの内容を観察すると、まず目につくのが「 下半身が大きく動く 」こと。

特に膝の動きが大きく、ダウンスイングで膝が沈み込み、腰が左に回転しながら大きくスライドしています。

その1 】【 その2 】で説明したように、まさに揺らいでいる土台の上で上半身がスイングしている状態。

そしてその膝と腰の動きの連動性とタイミング悪く、上半身との連動性も低いので、土台の揺らぎ具合の影響はかなり大きくなっています。

 

上半身の動きは抜群

一方で、上半身の動き方は非常によいレベルです。

振ることに関しては、変なクセもなくスムーズに腕が振れています。

さすが「 百獣の王 」と呼ばれるだけあって、身体能力も運動センスも抜群。

元プロスポーツ選手の僕から見ても、その能力は現在の状態でも「 素晴らしい 」の一言です。

 

上半身と下半身が組み合わされると問題あり

上半身と下半身が組み合わされたスイング全体のレベルとしては、残念なからかなり落ちてしまい、自慢のパワーとキレが生かされずに、ミスショットが目立っています。

 

問題なのは下半身の動き方だけ

しかし問題なのは、下半身全体の動き方だけであって、上半身は問題がないので、下半身の動き方を修正するだけで、飛躍的に進化出来るはずです。

 

 改善する方法は?

改善する方法は2つあります。

① 下半身の動きを大幅に抑制する。

かなり膝を使うスイングなっているのは、ゴルフ以外のトップアスリートがゴルフをする時によく見られる傾向です。

しかしそれがゴルフを難しくしている原因にもなっています。

膝の動きを大幅に抑えて、腰が左に移動する量も抑えられれば、素晴らしい上半身の動き方が生きてくるでしょう。

例えば、【 スイングをシンプルにする秘訣を発見! 小倉彩愛選手がアマチュアゴルファーに与えてくれたヒント 】で紹介したような、膝を伸ばしたままのスイングにトライしてもらえれば、すぐに改善することが出来るはずです。

一時はプロ野球選手も目指したことがあるそうなので、膝を使いたくなる気持ちも分かりますが、武井壮さんの身体能力なら、膝を伸ばしたままのスイングでもパワーが落ちずに、精度だけを上げることが可能になります。

 

② 下半身と上半身の連動性を上げる

どうしても下半身を大きく使いたいのなら、まずは膝と腰の連動性を上げてから、次に上半身との連動性を上げる作業が必要です。

具体的には、膝 ➔ 腰 ➔ 上半身と動きが連動して左に回転すること。

しかし下半身の大きな動きの制御は難しく、超多忙で練習機会の少ない武井壮さんにはお勧め出来ません。

 

結論

少ない練習量でもすぐに改善出来るので、やはり①の『 下半身の動きを大幅に抑制する 』方法で、まずは膝を伸ばしたままのスイングにトライしてもらい、スイングの精度が上がったら、徐々に自分にしっくりくる膝の動き方を探す、という手順をお勧めしたいと思います。

 

アマチュアゴルファーが参考にすべきポイント

武井壮さんのような、下半身の動きが大きすぎて、しかも動き方が悪いので精度が上がらない、という問題点は、ほぼ全てのアマチュアゴルファーに当てはまります。

武井壮さんは膝の動き方が一番の問題点だと思いますが、その問題点はその人によって、腰だったり、膝だったり、足先だったりと様々です。

そのように下半身の動き方に問題を抱えているゴルファーが、ナイスショットを目指して無意識に行っている方法は、2つのタイプに分かれます。

 

下半身で調整するタイプ

武井壮さんはこのタイプです。

上半身のよい動き方を変えずに、下半身の動き方を微調整して、ナイスショットを追い求めるタイプです。

しかし大きすぎる下半身の動きをコントロールして、ボールに合わせに行く動き方を作ることは至難の業です。

下半身の動き方は上半身よりも、その日によって動き方のバラツキが大きいので、かなりの練習量が必要になるでしょう。

ところがこのタイプ、幸いにも上半身の動き方は崩れていません。

もし、下半身の動きを抑制することが出来るなら、上半身の素晴らしい動き方が生かされて、短期間に進化することが出来るのです。

 

上半身で調整するタイプ

一番多いのがこのタイプ。

下半身の動き方に問題があることに気づかずに、無理に上半身の動き方を調整して、ボールに合わせに行くスイングを作っています。

揺らいでいる下半身の動きの中でボールにアジャストさせようとするので、どうしても手先でクラブの振り方を調整する比率が高くなります。

そしてその打ち方は、本来の自分の持っている上半身のよい動き方ではなく、単なる帳尻合わせになってしまっていることが大きな問題。

動きすぎる下半身のために、自分本来の上半身の能力を犠牲にしているスイングだと理解して下さい。

つまり、知らず知らずのうちに「 小手先でボールに当てに行っているスイング 」になっているです。

このタイプのスイングが長年染みついてしまうと、いざ下半身の動き方が改善出来たとしても、上半身の動き方を本来の姿に戻さないことには、ナイスショットが生まれません。

下半身を直し、上半身も直すという2つの作業が必要なのです。

 

皆さんのタイプはどちらですか?

しかしこんな質問をされても、本人は無意識の中でどちらかのタイプに分かれているだけであり、これまでのゴルフ界ではこのような分類がされていなかったので、誰もが自覚はしていないはずです。

そもそもその自覚があるならば、すでに改善に着手していますよね。

そこでまずは、どちらのタイプなのかを自覚して、改善すべき点を明確にしましょう。

※ ❶ と❷ の中間のタイプもありますが、問題解決のためには、自分がどちらなのかに分類したほうがよいと思います。

 

これまでのゴルフ理論では、この点を曖昧にしたまま、スイングの細かい形ばかりに注意点を置く内容なので、本当はよい上半身の動き方だったものが、逆にレッスンによって崩されている可能性が高いのです。

不自然な下半身の動き方に、不自然な上半身の動き方を組み合わせて、帳尻を合わせるような指導法。

その結果、「 プロに教わったらガタガタになった 」とか、「 スポーツ万能なのにゴルフだけは… 」のような状況が生まれやすくなっています。

武井壮さんの場合も、ゴルフ番組だけでなく、ゴルフ雑誌でも企画を持っていて、数多くのプロゴルファーとプロコーチとの接点がありながら、肝心なポイントを誰も指摘することが出来ずに、逆に素晴らしいはずの上半身の動き方に手を加えようとする傾向になっているのは残念なところ。

それではゴルフがますます難しくなるだけです。

ゴルフ界の常識には縛られずに、スポーツとしての正しい理論で取り組めば、ゴルフは必ずもっと簡単になっていきます。

その方法を理解してもらうために、【 ゴルフをもっと簡単にする方法とは!? その4 】を引き続きご覧下さい。

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