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「重心ハンドブック」を活用して短尺ドライバーを作る! Xドライブ445 + ツアーAD MD-6

今回は「 重心ハンドブック 」を活用した短尺ドライバーの作り方を説明します。

根拠もなくむやみに短尺ドライバーを作っても、狙い通りにはならず無駄な出費に終わる可能性が高いので、しっかりと「 重心ハンドブック 」でデータを確認しながら作業を進めたほうがよいと思います。

 

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「重心ハンドブック」を活用すれば短尺ドライバー製作も簡単!

昨年も【 あの「重心ハンドブック」が復活しました!! 】で紹介していましたが、「 今年も最新バージョンが発刊されている 」と、読者の方から連絡をいただきました。

廃刊誌なのに、年1回だけ「 重心ハンドブック 」が付録になっている号を発刊していただけるのはありがたいことで、そしておそらく皆さんからの反響が届いているはずです。

そんなタイミングで読者の方から短尺ドライバーについて問い合わせがあったのですが、なぜか回答が返信できなかったので、それならばと「 重心ハンドブック 」の活用法を内容に加えて今回記事にすることにしました。

 

Xドライブ445+ツアーAD MD-6で短尺ドライバーを作るには!?

読者の方が短尺ドライバー用に購入されたのが、Xドライブ445のロフト角10.5°、シャフトがツアーAD MD-6のSRで、44.75インチだそうです。

このドライバーをこの状態のまま使用したほうがよいのか、それとも44.25インチくらいまで短くした方がよいのか、という質問でした。

そして文面からはおそらく「 重心ハンドブック 」は所有されていないようです。

 

■ Xドライブ445の10.5°のスペックを確認

まずは「 重心ハンドブック 」から主要なスペックを確認してみましょう。

ヘッド体積 : 441.6cc

ヘッド重量 : 198.3g

慣性モーメント : 4683g・cm²

リアルロフト角 : 約10.5°

ライ角 : 59.5°

 

このようなスペックになりますが、全体的にはとても短尺ドライバーに向いているヘッドデータだと思います。

まずヘッド体積が約440ccというのは、短尺ドライバーの初心者には最適な大きさですね。

シャフトが短い分だけクラブヘッドが大きく見えるので、長尺の460ccから持ち替えても違和感はないはず。

ヘッド重量としては、短尺化してもある程度のヘッドバランスを確保するために200g以上の方が望ましいのですが、198gならばまずまずの数値です。

慣性モーメントが大きすぎずに、適量な数値だったのは高評価です。

短尺化すると弾道が少し低くなるので、リアルロフト角は10.5°以上を推奨しますが、こちらもクリアしています。

短尺化でライ角がフラットになるので、59°以上が望ましいところ、59.5°なのでこちらもクリア。

以上、このようにこのドライバーヘッドは、短尺化にはとてもよいスペックを持っていました。

 

■ ツアーAD MD-6 SRのスペックを確認

次はシャフトのデータと特性について確認してみましょう。

シャフト長さ : 44.75インチ

シャフト重量 : 61g

トルク : 3.6

 

このシャフトは、【 小型ヘッドの短尺ドライバーが強風のラウンドで真価を発揮! 】で紹介しているドライバーと同じシャフトなので、我が家ではその特徴をよく知っていて、まさに短尺ドライバーの初心者には最適なシャフトだと思います。

 

どこまで短尺化するべきなのか!?

それでは読者の方への回答ですが、僕の考えでは44.5インチをお勧めします。

もともと44.75インチなので、最新ドライバーと比較すればすでに短尺なのですが、せっかく短尺ドライバーに興味を持ったからにはもう少し短くしてみましょう。

そこで問題になるのが、ヘッドバランスです。

このクラブのデータは分かりませんが、66gの標準シャフトの場合、同じ44.75インチのヘッドバランスD2だったので、61gならばD0 くらいでしょう。

そこから0.5インチカットして44.25インチするとC8 くらいになりますが、軽いヘッドバランスでも気にならなければ、これでOKだと思いますが、軽いヘッドバランスが気になるかもしれないと思えば、無難に44.5インチがよいと思います。

 

どんな特性の短尺ドライバーになるのか!?

それではこの短尺ドライバーがどんな特性になるのか、想像してみましょう。

重心ハンドブック 」をチェックすると、重心距離38.9mmと重心深度35.3mmという、最適と思われる数値が目につきました。

最近のドライバーが、メーカーや専門家からは打ちやすいという評判なのに、多くのアマチュアゴルファーにはとても打ちづらく感じてしまう原因は、40mm以上の重心距離と40mm以上の重心深度、そして5000g・cm²以上の大慣性モーメントが組み合わされた影響だと思っています。

つまり彼らからのセールスポイントは、実はアマチュアゴルファーにとってのマイナスポイントになっているわけです。

その点でこのドライバーヘッドのスペックには、とてもよい具合の数値が並んでいて、かなり希少な存在だと思います。

おそらく適度な操作性がありながら、安定性も十分な短尺ドライバーに仕上がるのではないでしょうか。

面白いのが21mmというFP値で、アスリートモデルでは異例の、一般的な数値よりも3mmくらい「 出っ歯 」なフェース面なのです。

優しく飛ばしたいモデルに見られる「 出っ歯 」仕様が、このドライバーではどんなフィーリングになるのか、とても興味が湧きました。

 

ちなみに、このXドライブ 445が販売された当時は、かなり手強いモデルという評価が多かったのですが、それはあくまでも標準シャフトの設定が多くのゴルファーには合わなかっただけで、ヘッド自体の性能には問題はないはずだと思います。

 

今回のまとめ

今回は「 重心ハンドブック 」を活用した短尺ドライバーの作り方について考えてみました。

重心ハンドブック 」を隅々までチェックして、「 あのドライバーがなぜ打ちづらかったのか 」とか、「 短尺化するにはこのヘッドがよさそう 」などと思いを巡らせるだけでも十分に楽しめると思いますよ。

 

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