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80切りをを目指すためのクラブセッティング! 押えるべきツボはこれだ!!

paulbr75 / Pixabay

クラブセッティングについての考え方を、【 結果を出せるクラブセッティング! 】で紹介しましたが、参考になったでしょうか?

どんなセッティングにすれば、スコアアップに結びつくのか?

他人が決めた定説には縛られずに、もっと自分のゴルフスタイルに合うセッティングを見つけ出しましょう。

そこで今回は、そのヒントになるセッティング例と、80切りを目指すための考え方について説明します。

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クラブセッティングでスコアアップを目指す!

短尺ドライバーの打ち方とセッティング講座 】で紹介した、このブログの愛読者である知人からその後の状況について報告が入りました。

その記事を参考に短尺ドライバーのセッティングを仕上げて、別の記事を参考にして打ち方についても改善が進んでいるそうで、それまでのアベレージが95だったものが、直近の5ラウンドではアベレージ90にまで向上したそうです。

自作の短尺ドライバーの飛距離は、長尺のそれまでのエースドライバーに匹敵するようになっただけでなく、フゥアウェイキープ率が驚異的な77%にまで向上したそうです。

もう長尺には戻れないとのことですが、その結果なら当然ですね。

さてその知人ですが、短尺ドライバーの成果報告と一緒に、他のクラブのセッティングデータと、ショートホールのワンオン率、そしてグリーン周りのバンカーに入った回数も一緒に添えられていました。

その内容を分析すると、ドライバー以外のクラブセッティングの問題点が思い当たりました。

そこで本人に状況確認をしたうえで、その問題点と改善点についてを記事にさせてもらい、80切りを目指すためのクラブセッティングについてのコツも一緒に紹介することにしました。

その内容は皆さんにも参考になると思うので、スコアアップのためのクラブセッティングについて、もっと深~く考え直してみて下さい。

 

知人のクラブセッティング

セッティングスペックドライバースリクソン Z725 リミテッド

、10.5°、44インチ、スピーダーSLK 5、フレックスX、シャフト重量62g、トルク5.9

 

5番ウッド

ゼクシオテン ミヤザキモデル、18°、スピーダーエボリューションV 569、フレックスR、シャフト重量56.5g、トルク4.5

 

5番ユーティリティ

ゼクシオテン ミヤザキモデル、23°、Miyazaki Waena、フレックスSR、シャフト重量56g、トルク3.6

 

アイアン型ユーティリティ5番

スリクソン Z U85、26°、ZEROS 7、フレックスR、シャフト重量74g、トルク2.8

 

6番アイアン ~ AW

スリクソン Z585N.S.PRO 870GH、フレックスR、シャフト重量85g、トルク3.1

 

ウェッジ

クリーブランド RTX F – FORGED Ⅱ、56°、N.S.PRO 870GH、フレックスR、シャフト重量85g、トルク3.1

 

知人のデータ

64歳、身長178cm、ベストスコア80、ヘッドスピード37m/s ~ 38m/s

 

知人の課題

直近5ラウンドで、 ショートホールワンオン率が30%と低く、 グリーン周りのバンカーにも平均3.4回も入っています。

アベレージ90に向上しましたが、ここから更に安定したスコアと80切りを目指すためには、① ショートホールのワンオン率を上げることと、② バンカーには極力入れないようにすることが肝要です。

 

課題を克服するための考え方

ショートホールのグリーン周りは必ずバンカーがガードしているので、「 グリーンを外す = バンカーイン 」になる可能性大。

80切りを狙うためには、ショートホールワンオン率75%、つまり4回中3回のワンオンが必要で、それが出来れば当然バンカーインも減少します。

そこでもっとショートホールのワンオン率を上げるためには、単にショートホール用の練習するだけでなく、必ずグリーンに乗せられるクラブを用意することも重要になります。

たとえば自分のホームコースなら、どれくらいの距離が必要なのかは分かるはずなので、1番使いそうな1本をショートホール用のクラブとして用意し、その1本はティショットの打ちやすさを優先ましょう。

 

バンカーに入れないことの重要性はしっかりと認識していたとしても、ドライバーの調子がよくなれば、セカンドショットで今まで狙えなかったパーオンに挑戦する機会が増えることになります。

もちろんそれはよいことなのですが、ところが結果的には、今まではグリーンに届かずにバンカーに入らなかったものが、届く距離になったことで、ユーティリティやウッドで果敢にグリーンを狙うものの、その精度がまだ低いのでバンカーに入ってしまう、というパターンに陥ることになります。

このパターンは、上達の過程で誰もが通る道です。

たとえパーオン率が低くいままでも80台前半は狙えますが、80切りを狙うためにはパーオン率を上げることが絶対条件になります。

ところが、パーオンを狙う機会が多くなればなるほど、バンカーインの確率が増えてしまい、逆にスコアが伸びなくなる現象も起きてしまうのです。

だからと言って、それならバンカーの練習を増やせばよいのか、と言うとそれは間違いであり、あくまでもパーオンを狙いやすいクラブの選択とセッティングを進めるべきです。

実際にバンカーから練習する機会の少ないアマチュアゴルファーは、バンカーショットは「 出すだけ 」レベルでOKとして、バンカーショットでそれ以上のレベルを突き詰めるのはもっと先の話にしましょう。

それよりも、もっとセカンドショットを打ちやすいクラブとセッティングを見つけることができれば、飛躍的にパーオン数が増えて、なおかつバンカーをうまく避けながらグリーンを狙うことも可能になります。

 

具体的な対策と考え方

ここまでの説明を踏まえて、知人のクラブセッティングをチェックすると、いろんな問題点が見えてきます。

まず確かなことは、ドライバーは本人も満足しているくらいに調子がよいので、そのスペックとセッティングが本人に合っていることは間違いなさそうです。

ところがそのドライバーを基準に考えると、他のクラブのセッティングには少し怪しい点が見えてきました。

そこでドライバーシャフトのスペックを基準にして、各クラブの問題点について説明します。

その前にまずドライバーのシャフトの特性を確認すると、スピーダーSLK 5は、フレックスXという表示にしては、トルクが5.9からも分かるようにとても柔らかいシャフトなので、ある程度重量があって柔らかめ、という短尺ドライバーには適した設定になっています。

その特性から判断すると、次のような評価になります。

 

5番ウッド

ドライバーと比較すると、シャフトは同じフジクラ製ですが、ドライバーよりも軽く、トルクは少な目。

もしこのクラブでティショットが打ちやすいならば、セカンドショットには軽くて硬く感じるはず。

それとも、セカンドショットが打ちやすいならば、ティショットには軽くて柔らかいはずなのです。

もしどちらも打ちにくいならば、ティショット用か、セカンドショット用か、まずはどちらかを重視して、自分が打ちやすいシャフト ( またはクラブ ) に変更するべきでしょう。

大事な点は、自分にとってこのクラブが必要とされるシーンは、ティショットなのか、セカンドショットなのかを見極めることです。

お勧めするシャフトのスペックは、60g辺りのトルク4.5~5です。

 

5番ユーティリティ

セカンドショット用として考えると、明らかに軽くて硬いと思います。

ティショット用として考えても、もう少し重くて柔らかいほうがよいはずです。

本人のラウンドデータによると、ショートホールで一番多く使用しているクラブなのですが、現在のセッティングのままでは精度を上げることは難しいと思います。

お勧めするシャフトのスペックは、60g辺りのトルク4~4.5です。

 

アイアン型ユーティリティ5番

このシャフトはとても打ちやすいのですが、知人には軽くて柔らかすぎるはず。

自分の年齢を考えてZEROS 7を 選択したのだと思いますが、【 アイアンのスチールシャフトは新時代に突入! 】でも紹介していますが、メーカーの思惑とは違い、実際には非力な女性でも気持ちよく振れてしまうほどのアンダースペックです。

セカンドショットには軽くて柔らかければ、それなりに打ちやすいものですが、ティショットにはもっとしっかりしたシャフトが必要です。

そしてアイアン型ユーティリティは、【 結果を出せるクラブセッティング! 】でも説明していますが、どのメーカーのクラブもソール形状がセカンドショットには適していないと思います。

その代わり、ティショットではピンを狙いやすいクラブだと思うので、セカンドショット用としては諦めて、その代わりティショット専用と割り切って、もう少しハードなシャフトの選択を進めるべきでしょう。

 

6番アイアン ~ AW

ショートホールでよく使用する6番アイアンの精度が低いことと、AWのコントロール性が低いことが少し問題のようなので、問題があるクラブはシャフト変更を考えたほうがよいでしょう。

6番アイアンは【 アイアンシャフトのセッティングに新提案! 】を、AWは【 ウェッジのシャフトの選び方 】を参考にして欲しいと思います。

 

ウェッジ

よく入ってしまうバンカーで活躍しなければならないクラブなのですが、本人にはトップしそうなイメージがあり、実際にもよくトップするそうです。

その理由はおそらく2つあり、まずはヘッド形状です。

このヘッドはグースが強く、ソールが広めなのが特徴ですが、易しいと言われるこの組み合わせは、実は多くのアマチュアゴルファーには難しい組み合わせなのです。

誰が易しいと決めたのかは分かりませんが、あくまでも自分の使用感覚を大事にしましょう。

次の理由はシャフトのスペックで、バンカー用としては軽すぎると思うので、その点もトップしやすい原因でしょう。

 

本当に抜けのよいアイアンとは!? 】でも説明した通り、どんなソール形状がよいのかはその人次第です。

そして【 ウェッジのシャフトの選び方 】で説明したように、ウェッジには重くて柔らかいシャフトが合うと思うので、その点は是非試して欲しいと思います。

 

今回のまとめ

今回紹介した知人のセッティング、本人に一番合っていそうなドライバーシャフトの特性とスペックを基準にして考えると、このままでは本人には合わないのではないか、という各クラブの問題点が見えてきます。

つまり、このセッティングでは80切りは難しいはずです。

皆さんも自分のヘッドスピードや好みに置き換えて、自分のクラブセッティングを見直してみましょう。

そして頭に入れておいて欲しいのは、ティショットとセカンドショットの両方でバッチリ合うシャフトを見つけることは、なかなか困難な作業だということ。

プロのようには多くのクラブとシャフトを試せるわけではなく、練習量も少ないので、完璧なクラブを求めてはいけないのです。

自分のプレー内容を分析して、ティショットで使用する頻度が高いクラブはティショットに合わせて、セカンドショットで使用する頻度が高いクラブはセカンドショットに合わせて、というような割り切ったシャフト選択をしたほうがスコアアップにつながります。

もっと割り切った考え方をすれば、たとえ同じような距離を打つとしても、ティショットではこのクラブ、セカンドショットにはこちらのクラブ、というような用途を絞ったセッティングが効果的で、それならば知人はもっとショートホールのワンオン率が上がり、セカンドショットでもパーオン率が上がってくるはずなので、必然的に80台前半のラウンドが増えていき、あとはバーディが取れれば70台突入!というチャンスがいずれやってくるのです。

バックに入れられるクラブの本数は決まっていますが、その全てのクラブで飛距離の階段を作る必要はありません。

同じ飛距離だとしても、その役目が違うクラブを用意することも、重要なクラブセッティングだということをお忘れなく。

 

最後に、知人は自分の年齢を考ええて、「 軽いシャフトにしないとダメだ 」と思い込んでいたそうですが、それは大きな間違いであり、そのように思わせてしまうのはゴルフ業界の大きな問題点だと思います。

他人が決めた定説ではなく、もっと自分の感覚と潜在能力を信じましょう!

こんな点を頭に入れて、もう一度【 結果を出せるクラブセッティング! 】を見直して下さい。

そしてセッティングの過程では、【 カーボンシャフトの鉛の貼り方 】がとても役に立つと思います。

 

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