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アイアン用のスチールシャフトを打ち比べました!! お勧めはやはりモーダス³ 105 Sの『3番手ずらし』

打ちやすいアイアンの条件は、ヘッドの性能だけでなく、シャフトの性能がとても重要なのですが、そのシャフト選択でお勧めしたいのは、カーボンシャフトではなくスチールシャフトです。

自分に合うスチールシャフトを見つけることができれば、アイアンは飛躍的に打ちやすくなります。

そこで今回は、スチールシャフト選択へのアドバイスをお届けします。

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打ちやすいスチールシャフトを紹介します!

先日、日本シャフトの試打会に参加して、いろんなシャフトを一気に試打することができました。

その時の情報に加え、今までにいろんなスチールシャフトの試打を重ねてきた情報を合わせて、今回インプレッションをまとめてお伝えしたいと思います。

 

アイアン用スチールシャフトの試打レポート

その前に、アイアン用のシャフトは、なぜカーボンシャフトではなく、スチールシャフトがお勧めなのかと言えば、1番目の理由はローコストで、2番目の理由は安定性です。

最初にアイアンセットで買う場合でも、もちろんスチールシャフトの方が安価ですが、それよりも差が表れるのはリシャフトする場合です。

アイアンの場合は、気に入ったヘッドが見つかれば性能的にも長く使えて、途中でリシャフトすることで、もっと使いやすいアイアンを作ることが可能です。

しかしカーボンシャフトの場合は、セット売りのモデルが多いので、リシャフトする場合はかなり高価になり、不要な番手の分は無駄になります。

その点スチールシャフトは1本でも入手可能なので、ローコストなだけでなく、まず1本だけ変えて様子をみたり、いろんなシャフトを試すことも可能になります。

安定性の面でも、カーボンシャフトよりも気温の変化による影響は少なく、特にアイアンショットの場合は重さを利用して打つ方が安定性も高まります。

そんな理由で、アイアン用にはスチールシャフトをお勧めします。

 

試打レポート

日本シャフトの試打会に初めて参加しましたが、とても有益な試打会でした。

日本シャフトで用意した一種類のアイアンヘッドで各シャフトを試せるので、シャフトの特性がとてもよく分かります。

さらにシャフトメーカーらしい特徴が、『 番手ずらし 』まで用意されていることです。

このブログでは、【 アイアンシャフトのセッティングに新提案! 】や【 理想的なアイアンシャフトのセッティングが遂に完成!! 】などで、アイアン用のスチールシャフトを『 番手ずらし 』でリシャフトした時のインプレッションを紹介していますが、さすがにシャフトメーカーだけあって、しっかりと『 番手ずらし 』のシャフト、それもシャフトによっては『 1番手ずらし 』と『 2番手ずらし 』を柔らかい方と硬い方の両方で用意されていました。

つまり、Sフレックスを柔らかい方に『 2番手ずらし 』とか、Rフレックスを硬い方に『 1番手ずらし 』という、試してみたかったマニアックなセッティングも体験することができたのです。

このようにいろんなシャフトを試打した結果、最初にまず結論を発表しますが、一番フィーリングがよかったのは、【 理想的なアイアンシャフトのセッティングが遂に完成!! 】で紹介していた、モーダス³ 105のSフレックスを柔らかい方に『 3番手ずらし 』をしたセッティングです。

このシャフトを使用している僕の奥さんだけでなく、友人達、そしてこのブログの読者の方にも評判がよく、とても優れた特性になっていると思います。

重すぎず、しなやかな動きでつかまりがよく、それでいて左が怖くない特性は、きっとヘッドスピード45m/s以下の多くのゴルファーに気に入ってもらえるでしょう。

そこでここからは、モーダス³ 105のSフレックスの『 3番手ずらし 』の特性を基準として、各シャフトの特徴を紹介していきたいと思います。

 

◇ 日本シャフト

● モーダス³ 105

ちょうどよい重さで、クセがなく使いやすいのですが、Sフレックスだと少し硬く感じる人が多いはずで、かといってRフレックスだと先端剛性が低いので、少しヘッドが遅れてしまう感覚になります。

メーカーが用意した『 1番手ずらし 』、『 2番手ずらし 』を試しましたが、やはり『 3番手ずらし 』で0.5インチチップカットした仕様の方が、明らかによいフィーリングでした。

おそらく多くの人に適合するシャフトになっていると思います。

ちなみにダンロッブスリクソン用のアイアンには、モーダス³ 105DTSという純正オプションシャフトがあり、試打をしたことがありますが、この特性を例えると、『 2番手ずらし 』の0.5インチチップカットのようなフィーリングなので、このDTS仕様もなかなかよいフィーリングだと思います。

 

● モーダス³ 120

モーダス³ 105よりも少し重いのですが、打ってみるとモーダス³ 105よも少し柔らかく感じると思います。

そして先端剛性はモーダス³ 105よりもしっかりしているので、全体的にはとてもよいバランスです。

重いアイアンがお好みなら、かなりお勧めの特性です。

ただヘッドスピード45m/s以下の人なら、【 アイアンシャフトのセッティングに新提案! 】で紹介した『 2番手ずらし 』の方が、もっとよいフィーリングに感じると思います。

 

● モーダス³ 115、125、130

この3種類は、モーダス³ 105モーダス³ 120よりも、もっと重くて硬いので、ヘッドスピード45m/s以下の人には少しハードすぎるのではないでしょうか。

モーダス³ 115モーダス³ 120よりも重くて硬いのは違和感があると思いますが、その点はお間違いのないよう。

 

● N.S.PRO 950 neo

モーダス³ 105N.SPRO 950 GHを組み合わせたような特性で、モーダス³ 105の3番手ずらし 』を少し軽くして、少し頼りなくしたような特性です。

ただ変なクセが無いので、Sフレックスが最近の市販アイアンの標準シャフトに多く用いられているのは納得です。

ちなみにRフレックスは頼りなさが目立ち、その代わりXフレックスは硬すぎずに意外に打ちやすい特性でした。

このシャフトのベースになっているN.S.PRO 950 GHは、女子プロや専門家の評価が高かったにもかかわらず、実は多くのアマチュアゴルファーが苦手にしていました。

シャフトの動きとスイング中のヘッドの位置が感じづらく、とても難しいシャフトだったので、多くの標準シャフトがN.S.PRO 950 neoへと切り替わったのは、とてもよい変更だと思います。

 

● N.S.PRO 850 neo

N.S.PRO 950 neoをそのまま軽く、柔らかくしたような特性ですが、男性用としてはアンダースペックなので、お勧めするなら65歳以上のゴルファーだと思います。

 

● N.S.PRO ZELOS 7

このシャフトはとても軽くて、柔らかいのですが、その動き方はとても素直で気持ちよく、素晴らしいバジキ感も味わえます。

このシャフトを練習場で続けて打つ場合なら、パワーを抑えて、軽くて柔らかい特性に合わせて打つことは簡単なのですが、はたしてコースでしっかりと自制できるのかが難しい問題です。

現実的には、このシャフトが合うのは女性用か、男性なら70歳以上になるでしょう。

男性でもっと若い年齢からこのシャフトを使用してしまうと、おそらく全てのクラブを軽くしないと感覚が狂ってしまうし、その結果として「 振る力 」が衰えてしまうのが早まると思います。

 

● N.S,PRO ZELOS 8

N.S.PRO ZELOS 7の素晴らしい特性を残したまま、重く、硬くなっていればよかったのですが、残念ながらその特性はあまり感じられず、特徴のないシャフトになっていると思います。

 

◇ FST

● KBSツアー 90

モーダス³ 105N.S.PRO 950 neoの中間的なシャフト重量ですが、モーダス³ 105くらいにしっかりとした手応えです。

モーダス³ 105よりもシャフトの走り感は低く、少し捕まりづらい感覚なのですが、その分だけ思い切って振り抜いていけるシャフトです。

シャフトはしっかりしているけれど、撓り戻り感は感じられて、スイング中のヘッドの位置もよく分かります。

国内女子ツアーでは吉田優利選手が使用していますが、フェースターンが多めでも左が怖くない特性なので、マッチしているはずです。

 

● KBSツアー C-TAPER 95

KBSツアー 90を少し重くしたようなフィーリングで、硬さはそれほど違いはないと思います。

ほとんど同じ特性なので、重量差だけでどちらにするか決めても大丈夫だと思います。

 

◇ トゥルーテンパー

● ダイナミックゴールド

少し前までは各メーカーのアイアンの標準シャフトになっていたダイナミックゴールド

各メーカーがこのダイナミックゴールド S200N.S.PRO 950 GHを標準シャフトに設定していたので、その当時のアイアンのスチールシャフトは、かなり手強い存在だったということです。

S200の重量は129gもあり、硬くて粘るシャフトで、ヘッドスピード45m/s以下には明らかにハードスペックでした。

ただし【 理想のウェッジシャフトを遂に発見!! 】でも説明しているように、S400の132gまで重くなると、シャフトが短いウェッジ用としては、とてもよいフィーリングになります。

 

● ダイナミックゴールド 120、105、95、85

このシリーズは、ダイナミックゴールドの特性をいかしたまま軽量化していく流れだと思いますが、ダイナミックゴールド 120は確かにその流れを感じて打ちやすいと思いますが、105から徐々に軽量になる分だけシャフトの走り感が減り、難しくなっていく印象です。

軽量で、あまりシャフトが走らずに、粘りを感じたい人には適しているのではないでしょうか。

ウェッジシャフト選びの考え方!! 】で紹介しているように、ダイナミックゴールド 120R300なら、重さと柔らかさのバランスがよいので、ウェッジ用には適していると思います。

 

● ダイナミックゴールド EX ツアーイシュー

多くのPGA選手が使用するハードなシャフトの、しかもX100を、友人が使用していたので、僕の奥さんも試打させてもらいましたが、ティアップから打つなら意外なほどに打ちやすいシャフトでした。

たしかに重くて硬いのですが、シャフトの動きがとてもよく分かり、例えるなら高級感のある特性なのです。

さすがにマットから打つ場合は苦戦しましたが、もしこの特性のままあと10g軽かったら、ヘッドスピード45m/s以下の人でも、かなり素晴らしい特性に感じると思います。

ちなみにZOZOチャンピオンシップで優勝したコリン・モリカワ選手もこのシャフトを使用しています。

 

その後にS200を試打しましたが、スペック上ではハードなのに、それを感じないくらいにとても打ちやすくて驚きました。

おそらく多くのゴルファーが、ハードすぎると勝手に思い込んでしまい、これまでには打ったことがないと思いますが、そんな先入観を捨ててまずは打ってみて欲しいと思います。

とにかくダイナミックゴールドS200とは全く別物の打ちやすさなのです。

テーラーメイドのアイアンP770P790などの純正オプションになっているので、店頭で試打することができます。

 

◇ 島田ゴルフ

● K’s ハイブリッド

ヘッドスピード40m/s前後に最適なスチールシャフトを発見!! 】で紹介しているシャフトで、本来はユーティリティ用なのですが、アイアンにも組んでみたところ、とても素晴らしい撓り戻り感で、気持ちよくボールを弾いてくれます。

ただし、追記しているとおりXフレックスの場合には、おそらくチップカットが必要で、7番アイアンなら1.5インチくらいチップカットが必要なのかもしれません。

うまく調整が決まると、カーボンシャフトのよさも感じられるスチールシャフトに仕上がると思います。

 

今回のまとめ

今回はアイアン用スチールシャフトのインプレッションをお届けしました。

アイアンに求められるのは、最大飛距離性能よりも、正確な飛距離とイメージ通りの弾道だと思うので、その点でもカーボンシャフトよりも有利になると思います。

そしてなによりも安価で1本から手に入るので、よさそうなシャフトをいろいろ試したり、『 番手ずらし 』にトライしてみたりと、とても楽しいゴルフライフが始まりまりますよ。

ちなみにアイアンヘッドのリシャフト回数の耐久性を気にする人もいると思いますが、正しい方法で作業するなら、ヘッド自体は数回レベルなら全く問題ない耐久性を持っています。

ただしシャフトに関しては、スチールシャフトは肉厚がかなり薄いので、3回程度が限界なのではないでしょうか。

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