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松山英樹選手のスイングを目指す、その前に…

世界最先端でありながら、最もシンプルな松山英樹選手のスイング。

まさにゴルフロボットのように無駄な動きがありません。

この無駄のないシンプルなスイングこそ、アマチュアゴルファーの基本のスイングにするべきだと思いませんか?

そこで皆さんも松山英樹選手になりきって、本当の基本として取り入れたい動き方を体感してみましょう。

重要なのはその動き方のコツをつかむことですが、その前に今回はコツに対する考え方について説明します。

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専門家の解説の視点には疑問を持つことも必要

最近の松山英樹選手の活躍を受けて、プロコーチの皆さんが松山英樹選手のスイングを解説していますが、ちょっと的が外れていると思うのですが…。

せっかく解説するなら、もっとアマチュアゴルファーに参考になるようにお願いしたいと思います。

例えば、松山英樹選手はトップからの切り返しで左に体重移動している…と、いまだに多くのプロコーチは説明しています。

しかしその腰の移動量は、他のプロゴルファーと比較すればはるかに少ないもので、おそらく本人は左へ移動している意識はないと思います。

右から左にスイングする強烈な運動エネルギーによって、僅かに左に移動しているように見えるだけで、左への体重移動よりも、スイング軸を移動させずにクラブヘッドの回転運動を優先させるように考えていると思います。

その動き方をアマチュアゴルファーに参考にしてもらうためには、「 松山英樹選手は左への体重移動を抑えて、その場で回転するように切り返しを始めている。」と説明するべきです。

大事なことは、アマチュアゴルファーがその動き方を再現するために、もっとイメージしやすい表現方法をとること。

このようなコーチングの問題は、ゴルフ界に限らず、あらゆるスポーツ界にも共通の課題で、トップアスリートの動きをそのままアマチュアに伝えたとしても、同じ動き方をイメージするこは難しいのです。

なぜならトップアスリートほどその動き方は、理論よりも感覚によって作られている比率が高いので、本人が説明する動き方と実際の動き方にズレが出ているケースが非常に多いのです。

(※その中にはごく稀に、感覚と理論を合致させて正しい動きを作っているアスリートも存在します。)

そのトップアスリートの動き方は、研ぎ澄まされた感性と鍛え上げられた身体によって作り出されている別次元のものです。

アマチュアに同じような動き方を目指してもらうためには、考え方と動き方の双方に補正を加えて説明する必要があります。

その補正した内容がいわゆるコツになると思います。

このコツの伝え方が、どのスポーツのコーチングでも非常に重要課題で、残念ながらゴルフ界のコーチングレベルは、その点において物足りないと言われても仕方ないでしょう。

 

ワッグル3月号の企画が素晴らしい

そのゴルフ界のコーチングの問題点を、非常に端的に表しているゴルフ雑誌の企画がありました。

ワッグルの2017年3月号の「 武井壮、本気でプロゴルファーを目指す!」という企画です。

この中で武井壮さんは、スポーツ理論の常識が通用しない従来のゴルフ理論の問題点をズバリと指摘しています。

アマチュアゴルファーがこの企画ページを読まれたなら、ほとんどの人が「 そうだ!その通り!」と相槌を打っているのではないでしょうか?

肝心なコツをうまく説明出来ていないのに、型にはめるように不自然な動きを要求しながら、アマチュアゴルファーに指導しているゴルフ界のコーチングの現状を、非常に鋭く突いている面白い企画でした。

この内容をそのまま誌面に載せてくれたワッグル編集部の手法は画期的であり、武井壮さんの指摘に対して、自分の非を認めながら真摯に向きあった中井学プロには逆に好感を持ちました。

 

話はそれましたが、松山英樹選手のスイングをアマチュアゴルファーが行うためには、確かなコツをつかめれば確実に近づけます。

プロコーチの解説では、強靭なフィジカルが無ければ松山英樹選手のスイングは不可能というこになっていますが、なにもあのようなスイングスピードを目指すわけではありません。

あくまでもアマチュアゴルファーの身体能力の中で、松山英樹選手のような効率のよいスイング作りを目指しましょう。

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