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キレキレのアイアンショットを打つためのコツ その2 スイングの問題点を理解して対策する

キレキレのアイアンショットを打つためのコツ その1 正しい手順と問題点を理解しましょう 】に引き続き、今回も「 キレのあるアイアンショット 」を身につけるための手順を説明します。

その1 】では、キレのあるアイアンショットが打てない理由である、ダフりとトップについて考えてきました。

① ダフりとトップの状態を正しく理解する

② ダフりとトップになりやすいスイングの問題点を理解する

この2つをしっかりと理解して、どのようにスイングすればよいのか、について考えていきましょう。

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ダフりとトップを防ぐスイングとは?

③ ダフりとトップを防ぐスイングにトライ

『 ❶ ~ ❻ の要因を改善する 』

その1 】の では、ダフりとトップになりやすいスイングの大まかな原因が、「 身体の起き上がるタイミングが早い 」ということを説明しました。

その要因となるのが【 その1 】で説明した❶ ~ ❻ です。

アマチュアゴルファーはほとんどの人が❶ ~ ❻ のいずれかの特徴を持っていて、その中には❶ ~ ❻ の全てが当てはまる人もいます。

したがって、この❶ ~ ❻ の動き方を改善することが、ダフりとトップを防ぎ、キレのあるアイアンショットに近づくための重要な課題になります。

❶ ~ ❻ の中で自分が当てはまる項目を認識して対策しましょう。

 

それでは、❶ ~ ❻ の動き方を改善する方法を、1つずつ確認します。

スイング中に身体の前傾角を起こすタイミングが早い

アドレス時に作った身体の前傾角を、インパクトまでしっかりとキープする努力をしましょう。

しかしこれはあくまでも努力目標であって、プロゴルファーのようは完璧な前傾角はキープできないので、あくまでも自分のできる範囲の努力で十分です。

一般的に伝えられている前傾角の角度や形には縛られずに、自分が本当に動きやすい前傾ポジションを作り、その角度をキープするようにスイングしましょう。

 

単純なヘッドアップ

 これはゴルファーなら誰でも知っている永遠の課題。

しかし一言でヘッドアップと言っても、よいヘッドアップと、悪いヘッドアップがあります。

⑴ よいヘッドアップとは、スイング軸と前傾角を崩さずに、頭が目標方向に回転しながら上がって行くこと。

この動き方なら、スイングに悪影響を与えないだけでなく、頭を自然に動かすことで、逆に身体の回転をうまく使えるようになります。

 

⑵ 悪いヘッドアップとは、もちろんスイング軸と前傾角を大きく崩すような動きになることです。

この動きはしっかりと改善する必要がありますね。

 

⑶ 最悪なケースは、頭を残そうと意識しすぎて、身体がうまく回転出来なくなるだけでなく、結局はインパクト前に起き上がってしまうこと。

 

そこでまず目指すべきスイングは、もちろんヘッドアップの動きを抑えるスイングなのですが、あくまでも身体の動きを妨げないように気をつけましょう。

例えば松山英樹選手は、フォロースルーで両腕が左肩の高さになるくらいまで、頭がアドレス状態のまま残っています。

しかしこの松山英樹選手のような極端な頭の残し方は、アマチュアゴルファーにはお勧めしません。

松山英樹選手のスイングをアマチュアゴルファーが目指すためのコツ その3 】でも説明していますが、松山英樹選手のようなタイミングまで頭を残そうとすると、身体の回転がうまく出来なくなってしまうだけでなく、首や背中に負担がかかり、痛めてしまう可能性もあります。

トレーニングも練習量も十分ではないアマチユアゴルファーは、松山英樹選手のイメージだけを参考にして、自分の身体と相談しながら無理のない動きの中で、ヘッドアップを抑えるスイングを目指して下さい。

 

インパクトからフォローにかけて、プロゴルファーのような腕を伸ばすことが出来ずに、肘が曲がった状態でクラブが上がって行く

 インパクトからフォローにかけて、プロゴルファーのような両腕が綺麗に伸びたフォロースルーができると、クラブヘッドがすくい上がる動きはかなり抑えられます。

それどころか、ボールの先のターフまで取れるようになるかもしれません。

しかしアマチュアゴルファーがその動きを目指しても、簡単にはできないのがゴルフの難しさ。

無理に腕を伸ばそうとすると、逆にスイングを崩したり、腕を痛める可能性もあるので、この項目もそのイメージだけは参考にしつつ、長期的に目指す程度の意識で十分です。

 

左膝の伸び上がるタイミングが早い

➔ 実は、このポイントが最も重要になります。

ここまでの❶ ~ ❸ までを改善出来たとしても、この左膝の問題点を放置していては、結果的には改善されたはずの動きが、実際には反映されない可能性が大きいのです。

見落とされがちな左膝の伸び上がりの問題。

これが今回の【 その2 】のメインテーマです。

そしてプロゴルファーとアマチュアゴルファーの大きな違いになっているポイント。

例えばプロゴルファーの中にも左膝が伸び上がる人はいますが、左右の膝の角度、または左右の膝の高さは、インパクトまでしっかりと保たれています。

ところがアマチュアゴルファーの場合、ダウンスイングで右膝の沈み込みと入れ替わりに、左膝が伸び上がっています。

つまり、右膝が下がり、左膝が上がる動きによっても「 身体の起き上がるタイミングが早い 」という現象が起きているのです。

そこでまずは、両膝の角度と高さをキープすること、について集中して下さい。

アマチュアゴルファーの場合は、アドレスで両膝を大きく曲げてしまうと、その角度を維持することが難しく、結果的にスイング中の左右の膝の高さに差が出やすくなります。

それならば、もっと膝を曲げる角度を少なくしたほうが、角度を維持しやすく、左右の膝の高さの差も出にくくなります。

 

単純にボールを上げようとして、身体を起こす

➔ この問題は考え方を変えるだけで修正出来るでしょう。

ボールの高さを出すには、ダフらずに、トップをせずに、適正なインパクトロフトでボールをとらえるだけで十分です。

無理に身体を起こすようにして、クラブヘッドをすくい上げても逆効果。

その点をしっかりと認識しましょう。

 

自分のダウンスイングの勢いを身体が受け止められずに、クラブを下ろした反動で身体が起き上がる

 このようなケースが当てはまる人も時々見られます。

上半身のスイングパワーが非常に大きいのに、相対的に下半身が負けてしまっているケースです。

この場合は、下半身を少し強化しながら、スイングバランスを意識すれば、すぐに改善出来るでしょう。

 

以上ここまでが、「 身体の起き上がるタイミングが早い 」ことの要因 ❶ ~ ❻ の対策方法を説明しました。

最も重要なポイントは、❹ 左膝の伸び上がるタイミングが早い、に対する考え方と対策方法です。

この点を中心に取り組んで下さい。

 

参考になる新しい選手を発見

その❹ 左膝が伸び上がるタイミングが早い、という問題点の対策について、非常に参考になる選手を発見しました。

その選手とは、2017年の日本女子オープンで見事に3位を獲得したアマチュアの小倉彩愛選手です。

日本女子オープンをご覧になった人は分かると思いますが、小倉彩愛選手は両膝をほぼ伸ばしたまま、全てのクラブを打っていました。

そのスイングは非常に安定していて、なおかつシンプル、そして結果も素晴らしいものでした。

その秘訣は、「 伸びたままの両膝 」だと思い、早速僕がアドバイスしている友人達に試してもらったところ、その効果は予想以上。

いかにアマチュアゴルファーが下半身を無駄に動かしていたのかを再認識しました。

そこで皆さんも、両膝の角度と高さのキープの仕方については、今回の説明を参考にしながら、自分に合う方法を見つけ出して下さい。

 

この小倉彩愛打法については、【 スイングをシンプルにする秘訣を発見! 小倉彩愛選手がアマチュアゴルファーに与えてくれたヒント 】で詳しく説明しています。

 

 

今回は「 キレのあるアイアンショット 」を身につけるための手順として、③ ダフりとトップを防ぐスイングにトライ、について説明しました。

少しでもダフりとトップを防げるイメージは湧いてきたでしょうか?

次回は、④ クラブヘッドをコントロールするコツをつかむ、を【 その3 】で説明します。

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