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『ゆるゆるグリップ』の落とし穴!! 各自に適した握り具合を追及しましょう!

nigecowan / Pixabay

ゴルフスイングでのグリップの握り方は、『 ゆるゆるグリップ 』が現在の日本のゴルフ理論の主流になっています。

グリップを「 ガチガチ 」に目一杯握って、手元で強引にコントロールするのではなく、「 緩め 」に握ることで、正しいスイング軌道の中でクラブの能力を最大限に発揮させようとする考え方です。

せっかく正しいスイング軌道が出来ていても、「 ガチガチ 」に握っていてはヘッドが効率よく走らないので、当然のことながらよいボールは打てません。

そんな状態を防ぐために『 ゆるゆるグリップ 』の理論が用いられていると思います。

多くのプロゴルファーとプロコーチも、声を揃えるかのように、ゴルフクラブが飛んで行かない程度に「 ゆるゆる 」に握れ、と言っています。

その「 ゆるゆる 」具合を習得するための練習器具も販売されていますね。

ところがその点に、ゴルフの上達を妨げる「 罠 」がしかけられているのかもしれません。

今回はその点を説明します。

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『ゆるゆるグリップ』の落とし穴に気をつけましょう

残念ながら、 ゆるゆるグリップ 』の表現の仕方には、大きな落とし穴が潜んでいるので、アマチュアゴルファーは注意したほうがよい

と思います。

『 ゆるゆるグリップ 』の考え方自体は間違っていないと思いますが、その表現内容が、全てのアマチュアゴルファーに適しているのかが問題なのです。

「 ゆるゆる 」にしたほうがよいゴルファーと、ある程度に「 しっかり 」と握ったほうがよいゴルファーのタイプがあるからです。

それではどのようなゴルファーなら、「 ゆるゆる 」に握ったほうがよいのかについて考えてましょう。

どんなスポーツであっても、動きの中の肝と言えるポイントでは、力み過ぎない微妙な感覚の力加減が必要です。

ゴルフではその肝と言えるポイントが、グリップを握る力加減にあたると思います。

しかし『 ゆるゆるグリップ 』の表現と説明内容は、プロゴルファーやシングルプレーヤーには正しく伝わるかもしれませんが、一般のアマチュアゴルファーが正しく理解して、その感覚をつかむことは難しいのが現実だと思います。

 

ゆるゆるグリップがうまく出来ないのは何故なのか?

その理由は、正しい『 ゆるゆるグリップ 』の感覚をつかむための手順が間違っているからです。

僕はこれまでに、自分がプロとしてやっていたスポーツで、多くの選手を指導してきましたが、やはりゴルフや他のスポーツと同じで、どうしても肝心なポイントで無駄な力が入りすぎて、正しい効率的な動きを妨げる現象が起きてしまいます。

しかしその無駄な力の抜き方は、そのスポーツの実技レベルが上がるにつれ、段階的に自然にうまく出来るようになっていくものなのです。

初心者は無駄な力が入ってしまうのは当たり前、上級者になればなるほど、自然に無駄な力は抜けて行くもの

そこで指導者が教える手順としては、無駄な力が入っているポイントと力の抜き方のコツを最初の段階で各自に提示しておくだけで十分で、あとはレベルアップとともに自然に身についていきます。

ゴルフの場合は、教える側からの対面指導の機会は少なく、ゴルフ番組やゴルフ雑誌からの一方通行の指導が主流を占めている珍しいスポーツです。

その指導形式の中で起きてしまう現象が、初心者から上級者まで大きなレベルの差があっても、同じような表現で伝わってしまうこと

その結果としてよく見られる現象が、『 ゆるゆるグリップ 』という言葉だけを真に受けて、スイング中にクラブが「 グラグラ 」にぶれているゴルファーが多くなっています。

特に初心者や非力な女性に目立ちます。

スイング中にクラブが「グラグラ 」になっていては、基本的なスイングレベルを上げることに対しても、逆に妨げになってしまうものです。

 

どのレベルになれば、『 ゆるゆるグリップ 』が可能になるのか?

ゴルフだけでなく他のスポーツでも、無駄な力を使わずに効率的な動きが出来るようになるためには、身体全体をうまく使えるレベルになってこそ、ようやく絶妙な力加減が生み出されるものなのです。

例えばプロゴルファーなら、片手でスイングすることは、非力な女子プロであっても問題なく出来ていますが、アマチュアゴルファーの場合は腕力に自信があったとしても、うまく片手スイングを出来る人はなかなかいないものです。

違う例としても、プロゴルファーならクラブのフェース面でボールをリフティングすることは何百回、何千回と出来ますが、アマチュアゴルファーはリフティングが出来る回数も少ないだけでなく、長時間その動作を続けるのも困難です。

片手スイングとボールリフティング、どちらも腕力だけではうまく出来ませんよね?

つまり、そのように自在にクラブを扱うことが可能になるような身体の使い方が出来ないなら、単純に『 ゆるゆるグリップ 』だけを真似しても、クラブを持つ極意、クラブを振る極意が身についていないので、逆に上達の妨げになるだけなのです。

 

アマチュアゴルファーの『 ゆるゆるグリップ 』の対処法

片手スイングやボールリフティングをある程度出来るような身体の使い方と力加減が身につかないうちは、単純に『 ゆるゆるグリップ 』だけを意識しても、スイング中にクラブが揺らいでしまうので、結果的には上達への回り道になると思います。

そのレベルになるまでは、 ゆるゆるグリップ 』にとらわれずに、各自に適した握り具合を追求してみましょう

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