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あの松山英樹選手が気をつけているというのに… なぜ大事なクラブを平気で投げてしまうのか!?

paulbr75 / Pixabay

今回はスイング理論やクラブセッティングとは内容が違う、このブログとしては特異な記事になりますが、ご了承下さい。

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クラブを大事にすることは人として当たり前!!

以前からとても気になっていたことですが、最近あまりにも酷い状態なので、今回あえて記事にさせてもらいます。

 

それは、『 男子プロがクラブを投げすぎる! 』という問題です。

この問題をこのまま放置しておくと、その姿を見たジュニアゴルファーへの「 負の伝播 」が続き、事態はますます悪化していく恐れがあるので、そろそろ何らかの手を打つべき時が来ているように思います。

皆さんもこの問題について考えてみて下さい。

 

クラブを投げることへのペナルティが必要になる…!?

現状確認

最近、日本の男子ツアーで、ミスショットした時にクラブから手を離し、まるで投げ捨てられたかのようにクラブが飛んで行くシーンが目立ちます。

最年少プロとして大きな期待をかけられている久常涼選手は、つい最近テレビに映り始めたばかりなのに、すでに複数回も目にしています。

現在賞金王を争っている金谷拓実選手は、最近になって急激に増えて、カシオワールドオープン最終日には、10ヤードほども投げられてギャラリーの所までドライバーが飛んで行きました。

その他にもクラブを投げる選手が非常に多く、「 これはいったい何の競技なの? 」と思えるほど。

クラブを投げると言えば、日本では石川遼選手がその代表でした。

ある年には、僕の計測では、投げた回数とクラブが飛んだ距離は世界No.1だったと思います。

その本家とも言える石川遼選手のクラブを投げる回数が減ってきたと思っていたところ、最近では他の選手がどんどん増えてきているのです。

 

クラブ投げの歴史

「 クラブを投げる 」と言えばタイガー・ウッズ選手が悪い意味で世界のリーダーでした。

そしておそらくその姿を見て育った、そしてそのプレーの全てに憧れてしまったことによって、石川遼選手やローリー・マキロイ選手というモンスター級のクラブを投げまくる選手が現れたのだと思います。

そして今度は、その石川遼選手たちを見て育った久常涼選手たちが登場しているのかもしれません。

 

協会が注意すると一時的に収まるが…

僕はかなり以前からこの問題に危機感を抱いていましたが、7年くらい前に松山英樹選手までが投げ始めたので、これはマズいと思い協会に電話を入れたことがあります。

その後世界に羽ばたくであろう松山英樹選手だけには、このような行為を止めて欲しかったからです。

協会からは、「 選手達に伝えます。 」との回答をいただき、その後は明らかにクラブを投げる選手と回数が減少しました。

しかし数年たったらまた逆戻りしてしまい、最近では投げない選手を探すほうが大変なくらいの状況になっていて、それこそ昔は投げたことがなかったシニアプロにまで伝染しています。

 

投げてしまう理由

クラブを投げる選手は、もちろんそれが格好良いと思ってやっている人はいないと信じていますが、子供の頃に一度は、タイガー・ウッズ選手を真似してクラブを投げてみた選手もいるでしょう。

しかし最近の投げることへの理由としては、「 ミスショットを最小限の被害に抑えようとする 」ことへの処置として行っている選手が多いようです。

最近のクラブはあまりにも慣性モーメントが大きすぎて、少しでもスイング軌道やタイミングがズレた時には、逆に慣性モーメントが頑固に働き、スイング中の修正が効かなくなっています。

そんな時は、曲がらないはずのクラブが、とんでもないくらいに大きく曲がってしまうのです。

そこでプロたちは、「 マズイ! 」と思った瞬間に手を離して、慣性モーメントの悪い影響を遮断しようとするわけです。

だからと言っても、それがクラブを投げることへの正当論にはならないはずですね。

 

唯一の救いは松山英樹選手
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松山英樹選手がマスターズ優勝後に嬉しいコメントを出してくれました。

「 マスターズを優勝して、これからは子供たちのよい見本にもなりたいので、クラブを叩きつけたり、投げたりすることには気をつけたい。 」

素晴らしいコメントです。

ゴルファーならば分かると思いますが、ミスショットが続いたり、不運が続くと、思わずクラブで地面を叩きたくなるかもしれませんが、そこはクラブを大事にしているので「 ぐっ 」と我慢するのが普通のこと。

プロの場合は毎日のことなので、そのストレスは過大なことも理解できますが、やはりプロとして周囲から厳しい目で見られていることも強く意識しなければなりません。

 

ジュニアゴルファーへの「 負の伝播 」を防ぐべき!

ただでさえ日本男子ツアーは大変厳しい状況に置かれているというのに、よいプレーで沸かすべきプロゴルファーが、観客や視聴者を逆に不快にしてしまうことはよいはずがありません。

ジュニアゴルファーにも悪い影響を与えます。

このままではもっとスポンサーが離れてしまって、壊滅的な状態にもなりかねないのではないでしょうか。

それでもこの現象が止まらないのならば、何かしらのペナルティが必要なのかも…。

 

マナーがよく、素晴らしいプレーを楽しませてくれる男子ツアーに変貌することを期待します。

 

今回は厳しい内容になってしまいましたが、現役時代にはプロスポーツ選手として道具に愛着を持ち、大事にしてきた自負があります。

その大事な道具を「 ポンポン 」と投げている姿を見ることには耐えられず、そしてゴルフがもっと魅力的なスポーツになることを願って投稿させていただきました。

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