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練習場では真っすぐ飛ぶのにコースでは曲がってしまうドライバーショットの原因を発見…!?

皆さんの中にも心当たりのある人が多いと思いますが、練習場ではかなりよいドライバーショットが打てているのに、コースに出ると嫌になるくらい曲がってしまう、こんな症状。

いろんな理由が考えられるのですが、その中でも核心を突くと思われる理由にたどり着きました。

今回は、ゴルフ界全体が陥っているかもしれない、この問題について説明します。

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なぜコースではドライバーが曲がってしまうのか?

練習場では、精度の高いドライバーショットを打てているので、「 この調子なら次のラウンドではベスト更新だ! 」と意気込んでいたのに、実際のラウンドでは不思議なくらい真っすぐ飛んでくれずにOB連発。

こんな症状の人が増えているようなのですが、皆さんは大丈夫ですか?

そんな人は一度、自分のドライバーの『 慣性モーメント 』の数値を確認してみましょう。

ゴルフ界の定説では、『 慣性モーメント 』が大きいほうが、易しく打てるし精度も高い、と言われていますが、はたしてそれは正しいのか?

今回の内容は、その定説を疑ってみたほうがよい、という提言です。

 

コースに出るとドライバーが曲がってしまう理由とは?

その理由を探せばいろいろ考えられますね。

① コースではついつい力んでしまう

② 目標に向かって正確にアドレスすることができない

③ ティショットを打つまでのルーティンが練習場と違う

④ ティグラウンドからの視覚的なプレッシャーに負けてしまう

⑤ 風の影響を受ける

等々と、考え出したらキリがありません。

もちろん① ~ ⑤ の項目は、実際にも大きな理由として当てはまっている人が多く、ゴルフ雑誌などのレッスンの中でも常に説明されているポイントですね。

それぞれの対策については、本番のラウンドを想定して、練習場でしっかりと工夫しながら、地道に練習を重ねる必要があるでしょう。

 

ドライバーショットに苦しむ友人から得たヒント

しかし今回説明するポイントは、ちょっと考え方の視点を変えてみたことで見えてきた内容です。

これは僕の友人の実話です。

僕の友人は、ラウンドの中でのOBに苦しんでいました。

プッシュアウトやフックによって、1回のラウンドで必ず2~5回もOBを打っていました。

ベストスコアが90のその友人は、ティショット以外のプレーの内容はかなり上達していたので、OBさえなければ85くらいは可能だと思っていました。

しかし必ず何発かOBが出てしまい、結果として90を切れずにいました。

それこそ練習場では、先の① ~ ⑤ の要因を意識して練習を重ね、ドライバー自体も、曲がりの少ない短尺ドライバーを製作して、かなり精度の高いドライバーショットが打てるようになっていたのです。

しかしそれでも本番ではOBが…。

もっと練習を重ねて、メンタルも鍛えていくしかないのか、と思っていましたが、1つのきっかけで事態は好転しました。

そのきっかけとは、ラウンド中に試しにドライバーを1回も使わずに、ティショットを全て3番ウッドで打ってみたのです。

その結果は、OBは出なくなり、スコアは90前半でまとまり、ドラコンも取れたそうです。

ここまではよくある話ですね。

友人の場合は、このまま3番ウッドでティショットを続けていれば、すぐにでも念願の90切りを達成できそうだったのですが、本人はどうしてもドライバーで勝負したい、とのこと。

それならばとラウンドに同行して、実際の状況を確認してみたところ、1つのアイディアが閃きました。

そのアイディアとは、ドライバーの『 慣性モーメント 』と操作性についての考えを見直すことです。

ラウンド中のティショットで、ドライバーと3番ウッドを打ち分けてもらったところ、やはり3番ウッドはナイスショットの確率が高くOBは出ません。

しかしドライバーは、なんでそんなに曲がるの?というくらい、練習場とは大違いの精度の低さで、相変わらずOBが出ていました。

そこで気づいたのが、普段の練習場では3番ウッドよりもドライバーのほうが精度が高いくらいなのに、コースでは全く逆になっていることです。

もし、コースでは力んでしまうとか、視覚的に翻弄されているなら、3番ウッドでも精度は落ちるはず。

ところが3番ウッドは、練習場よりも調子がよいくらいに気持ち良くナイスショットが打てているのです。

それはなぜなのか?

その友人のスイングを観察して気づいたことは、3番ウッドとドライバーのどちらも、毎回微妙にスイングが違うことでした。

アドレスが目標に対して正確に向けられていなかったり、ダウンスイングの切り返しのタイミングが一定していなかったり、ヘッドアップするタイミングが毎回違っていたり…という具合に。

これはアマチュアゴルファーでは当たり前の症状で、何球も続けて打つ練習場とは違い、ラウンドでは1発勝負なので、毎回多少のスイングの誤差はつきものですね。

しかし3番ウッドは、毎回違うスイングの中でも、スイング中の微調整に成功してナイスショットが続き、対照的にドライバーは、スイング中に誤差を調整できずにOB、という極端な差になっていたのです。

そこで導き出した仮説が、3番ウッドは操作性がよくて、器用に帳尻を合わせることができるけれど、ドライバーは安定性が高すぎることで操作性が悪く、少しでもスイングの軌道やリズムが乱れただけで修正が効かずに曲がっている。

それはつまり、メンタルや技術的な問題よりも、ドライバーヘッドの体積と『 慣性モーメント 』の大きさが原因による、操作性の低さにあるのではないか?ということが思い浮かんだのです。

ドライバーの『 慣性モーメント 』の数値は、ヘッドの体積の大きさに比例するように大きくなっていき、どちらの数値も大きいほうが易しい、という定義になっています。

たしかに練習場では、何球も続けて打てるので、その恩恵を受けることができるかもしれませんが、実際のラウンドでは、逆に災いの元になっているかもしれないと思ったのです。

少なくとも僕の友人には、この考えが当てはまっているように見えました。

そこで早速次の練習から、ヘッド体積が小さくて、『 慣性モーメント 』の数値が小さいドライバーを試してもらいました。

すると友人は、理論的にも、自分の感覚的にも、その仮説が自分に当てはまることに納得し、すぐにドライバー選びとセッティングの模索を開始しました。

この友人は、自分でリシャフトもこなしてしまうほどのギアマニアなので、楽しい日々が新たに始まったのです。

 

ドライバーショットに悩んでいる皆さん、ここまでの内容を自分に置き換えて、よ~く思い返してみて下さい。

自分にも当てはまっていませんか?

 

次回の【『 慣性モーメント 』が大きいと曲がらない!? 】では、ドライバーヘッドの体積と『 慣性モーメント 』について、もう少し深く説明し、友人の対策法とその結果についても報告します。

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