最近話題のドライバー、コブラのダークスピード シリーズを試打できたので、その詳細を報告します。
評判が高いのに、試打をする機会が少ないクラブなので、いったいどんなクラブなのかをじっくりと紹介したいと思います。
sponsored link
人気急上昇コブラのドライバーの実力を検証
【 2023年のベストドライバー候補を発見!! 】で紹介していますが、ヘッドスピード45m/s以下の人に向けては、コブラ エアロジェット MAXが2023年に発売されたドライバーの中でNo.1だと思います。
我が家は昨年、ヨネックス イーゾーン GT425を購入しましたが、これは2022年発売モデルであり、もし2023年発売モデルの中から選ぶとしたら、やはりコブラ エアロジェット MAXになると思います。
その流れがあったので、2024年モデルのダークスピード シリーズを早く試打したいと願っていましたが、ようやく屋外の練習場で試打をする機会がありました。
コブラ ダークスピード シリーズの実力は!?
■ 試打した人
試打を担当するのは、いつも通りに僕の奥さんです。
ヨネックス イーソーン GT425 + ディアマナ GT50 Xの組み合わせで、平坦なホールの平均キャリーは190~200ヤードと、かなり高齢?になったのに過去最高の飛距離をマークしています。
以前ヘッドスピードは37m/sくらいだったのですが、最近5番ウッドを探すためにいろんなショップでデータ計測していると、5番ウッドで38m/sが平均的に計測されているので、もしかしたら最近ドライバーのヘッドスピードも上がっているのかもしれません。
シャフトの好みからも分かるように、試打で感じるフィーリングは、ヘッドスピード40m/s~45m/sの人に参考になると思います。
■ 試打したシャフトは全てツアーAD for コブラ
今回試打したシャフトは、3つのヘッド全て、ツアーAD for コブラという純正シャフトのSフレックスです。
シャフト長さ45.25インチ、シャフト重量60g、トルク4.7というスペックになりますが、前作エアロジェット シリーズのツアーAD for コブラのSフレックスよりも2g軽くなり、トルクも4.1から4.7へと柔らかめになりました。
専門家の人達によれば、このシャフトでも十分にハードだと評されていますが、実際にはこのシャフトはヘッドスピード40m/s以下の人向けだと思います。
つまり、もう1本の純正シャフトであるスピーダー NX for コブラは、どのフレックスだとしても軽くて柔らかすぎるので、その点は注意した方がよいと思います。
■ 試打インプレッション
● ダークスピード LS
このヘッドだけロフト角が9.0°です。
ヘッドバランスはD1。
見た目の印象は、このダークスピード LSが小ぶりで一番よい感じです。
以前に試打したことのあるエアロジット LSはロースピン性能が高すぎて、僕の奥さんのパワーとヘッドスピードでは性能を十分に引き出せなかったので、このダークスピード LSも覚悟を持って臨みましたが、意外なほど尖がってはいませんでした。
ロフト角9.0°なので、弾道は低めですが、エアロジェット LSのようにボールがドロップするほどではありません。
ヘッドのボディ剛性も、エアロジェット LSより少し落としてあるのではないでしょうか。
ダークスピード LSは、9.0°だけでなく、8.0°と10.5°のヘッドも用意されているので、僕の奥さんの場合は10.5°で打てば、かなりよいフィーリングになったと思います。
そしてこのダークスピード LSのよい点は、ウェイト位置がエアロジェット LSはソール前方2ヶ所だったところ、ソール後方にも追加されて3か所になっていることです。
つまり、もしロースピン過ぎると感じれば、ウェイトのバランスを変えることで簡単に対処できるようになりました。
ただし、ウェイトの形状がエアロジット シリーズとは違うので、全く互換性がないことは大きなマイナスポイントです。
● ダークスピード X
こちらのロフト角は10.5°です。
ヘッドバランスがD0.5なので、ダークスピード LSよりも少しだけヘッド重量が軽いはずです。
このヘッドは完成度がとても高く、一発目にいきなり素晴らしい弾道と飛距離性能を発揮しました。
【 パワーフェードでぶっ飛ばせるシャフトを発見!! 】で紹介しているように、我が家のヨネックス GT425 + ディアマナ GT50 Xが抜群な飛距離性能を発揮していますが、それに近づけるほどの当たりが出たのです。
しかし残念なことにディアマナ GT50 Xと比較すると、この純正シャフトは少し柔らかいので、タイミングを完璧に合わせることは難しく、安定して飛ばすことはできません。
もしこのダークスピード Xとディアマナ GT50 Xを組み合わせればかなり打ちやすいと思うし、せめてエアロジェット シリーズ用のツアーAD for コブラなら、もっとよいフィーリングが得られたと思います。
このダークスピード Xというモデルは、旧シリーズではエアロジットに該当すると思いますが、ダークスピード LSと同様に、こちらもダークスピード Xの方がボディ剛性が落とされているはずで、反発力とつかまり感が上がっています。
そしてこちらもウェイト位置が1ヶ所増えて、ソールの中央と後方で組み合わせを変更できるので、社外品のウェイトも利用してロースピン方向にセッティングすれば、たとえばダークスピード LSのようなロースピン性能でありながら、もっとつかりまり感のあるやさしいヘッドへと仕上げることも可能だと思います。
● ダークスピード MAX
こちらもロフト角は10.5°です。
ヘッドバランスがC8と、かなりヘッド重量が軽くなっているので、やさしい方向へと狙っているはずです。
打ってみると、予想通りにつかまりすぎて左へ飛び出しました。
その後フェード気味で打ってみても、つかまりすぎる感じは変わらないので、左に行き過ぎる少し難しいクラブだという印象を持ちました。
エアロジェット MAXにはここまでつかまりすぎるフィーリングは無かったので、おそらくコブラとしては、あえて新製品としてのモデル違いの特色を狙っているのだと思いますが、少しやり過ぎた感があります。
しかしこちらも2ヶ所のウェイト調整が可能なので、その点では購入後に仕上げる楽しみがあります。
標準仕様のセッティングはヒール側12g、ソール後方3gの合計15gになっていますが、そこにヘッド重量が少し軽い点を考慮して、もし僕がこのヘッドを仕上げるとしたら、ヒール側を10g、ソール後方を5gへと変更し、あとは鉛のテープをトゥ側に0.3g、ソール前方に0.5g貼って様子を見たいと思います。
今回のまとめ
最近評価が急上昇しているコブラのドライバー。
実はコブラの前々作であるLTDxシリーズを自分用に購入していたという事実を、多くの専門家が最近になって公表していることからも分かるように、コブラは忖度なしで選びたい高性能なドライバーなのです。
今回のダークスピード シリーズは、前作のエアロジェット シリーズとはカラーリングが大きく違うものの、その中身は各モデルとも少しだけやさしい方向に移行しているだけで、性能差と方向性の差は意外に少ないと思います。
ダークスピード MAX ➡ エアロジェット MAX ➡ ダークスピード X ➡ エアロジェット ➡ ダークスピード LS ➡ エアロジェット LSの順番で、ロースピン化とボディ剛性が上がっているようなフィーリングなので、自分に合うスペックがきっとどこかのモデルにハマるはずです。
さらにウェイトやロフト角も調整して、そこに好みのシャフトを装着すれば、かなり高い完成度になるので、皆さんも機会を見つけて、屋外で試打してみてはいかがでしょうか。